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魔法少女リリカルなのは 虚空の使者
日時: 2009/02/24 00:30
名前: 沼沼 

並行世界を守る旅をする少年はある世界へとやってくる

第3次スーパーロボット大戦αのクォヴレーとなのはのクロス小説です

>>2
主人公設定
>>6
スパロボ風ステータス
>>11
8話投稿
>>12
1話削除・1話改訂投稿

4/10 主人公設定の一部を修正・「ディス・レヴ」を追加
5/31 1話から5話まで誤字修正と文を追加
メンテ

Page: 1 |

Re: 魔法少女リリカルなのは 虚空の使者 ( No.1 )
日時: 2009/02/24 00:33
名前: 沼沼 

初めに


初めまして、沼沼と言います。なのはのクロス小説から興味を持ちアニメをつい最近見始めて
面白かったので、自分も小説にしてみました。アニメを見ながら並行して執筆したいと思います。
細かい設定などは調べますがオリジナル設定や独自解釈もあると思います。
初小説にして初投稿ですので主人公が介入以外はストーリーはアニメと同じです。
オリジナリティーに欠けると思いますが、それでも良ければ楽しんでいただけると幸いです。
メンテ
主人公設定 ( No.2 )
日時: 2009/02/24 00:35
名前: 沼沼 

クォヴレー・ゴードン(年齢?歳)

第3次スーパーロボット大戦αの主人公の一人でありαナンバーズ所属のパイロットである。
謎の機体に乗機を取り込まれ、記憶喪失となる。その正体は、バルマーのクローン人間部隊
「ゴラー・ゴレム」のバルシェムで、彼は「16番目」のコードネームを持つ「アイン・バルシェム」
である。オリジネイター、イングラム・プリスケンから「虚空からの使者」として使命を引き継く
こととなる。
災厄の元凶であるケイサル・エフェスを仲間達と共に討ち銀河を救った。
大戦終結後彼は、必ず仲間の元に帰ることを誓い因果律の番人として全ての平行世界を守る
為に旅立って行った。(表向きはケイサル・エフェスの爆発に巻き込まれ一人だけ地球に帰還
できず、時間はかかるがこれから帰ると告げている)。※ウィキを参考

オリジナル設定
幾多の世界を渡った彼はなのは世界にやって来るがジュエルシードの暴走した魔力とディス・
レヴが共鳴した際に機体が損傷し行動不能となる。だがジュエルシードの魔力によりディス・
レヴの一部がデバイスとして変化しクォヴレーの新たな相棒となる。

デバイス名 ディス・アストラナガン
ジュエルシードの魔力によりディス・レヴの一部がデバイス化した姿。本体修復までデバイス
として戦う。セットアップすることでショットガンの姿となる。組み替えることで大鎌Z・Oサイズに
なる。基本的な武装は本体と同じ。ディス・レヴにより本体修復中のため使用不能な武装がある。

武装
ラアム・ショットガン 実体弾と非実体弾がある。
Z・Oサイズ      大鎌。柄を組み替えることでショットガンとサイズを使い分ける。
ガン・スレイヴ    蝙蝠型の移動砲台による魔力弾攻撃

ディス・レヴ
本体である機動兵器ディス・アストラナガンに搭載されている動力源。
ディス・レヴは「悪霊」「怨霊」「死霊」などの負の無限力をエネルギーとする。
メンテ
第2話 ( No.4 )
日時: 2009/02/26 21:36
名前: 沼沼 

第2話


「さて街に出れたのは良いがこれからどうするか」

どうやらここは日本のようだからな。
言語に不自由はしないな。

《マスター、この世界に魔導師と呼ばれる者がいるようです。
その者に接触をするべきかと》

「魔導師? 魔法使いのような者か?」

《その認識で結構です。さきほど説明した通り私が読み取れた
情報は微々たる物です。魔導師なら多くの情報を得ることが出来るでしょう》

確かにそうだな。デバイスと説明を受けたが、不明な点もある。
魔導師なら何か分かるかもしれない

「よし、魔導師と接触しよう。あとは居場所だが・・・」

《それでしたら問題ありません、魔力反応がありました。おそらく
魔導師でしょう》

ならばそこへ向かうとしよう。
俺は反応があった地点へ駆け出そうたしたのだが・・・

《走るよりこちらの方が速いですよ? マスター》

「何? うおっ!?」

突然の浮遊感に俺が驚いた次の瞬間には、何と空を飛んでいた。

「これも魔法というやつか? 便利なものだな」

《今は私が操作していますが、訓練しだいでマスターの
意思で行えるようになります》

そんな会話をしながら向かっていたのだが、遥か先に巨大な何かが見えてきた。
あれは樹木?
目的地へ近づくにつれてもう1つ俺の視界に入ったものがあった。

「ビルの屋上にいるのは女の子? それとオコジョ・・・・・・いや、フェレットか?」

《あの子たちが魔導師のようですね》

あんな少女が魔導師とは・・・・・・あの子『たち』と言うことはあのフェレットも?

《魔導師でしょう》

少女ほど魔力は高くないですね、という声を聞きながら俺は気づかれない程度に
距離を取り、杖を構え何かをしようとしている少女を見ていた。

「ジュエルシード、シリアル]! 封印!!」

少女の言葉に杖から、桃色の光が樹木に向かっていき、
その直後宝石が、おそらくデバイスであろう杖へと取り込まれていった。
どうやら樹木から現れた青い宝石、あれがジュエルシードらしい。
それをあの少女が封印したのか。
終わったのを確認した俺はあの少女に接触しよう、そう思ったのだが・・・

(取り込み中のようだな。話しかけらそうな雰囲気ではないな)

《どうしますか?》

「あの子には悪いが自宅を確認し、後日改めて接触しよう」

《了解です。所でマスター? 私たちは無一文ですが、この後どうしましょう?》

「うっ! そうだな・・・近くに公園があっただろう。今夜はそこで休もう」

《・・・ひもじいです。マスター》

「・・・言うな」

まあ、常備している非常食のおかげで食料には困らないが。

「そういえば、魔力反応と言っていたな? 魔力を感じ取れるのか?」

《読み取れた情報のおかげです。マスターもいずれ感じ取れるでしょう。
…もしかして話題を逸らしたつもりですか? ひもじい事には変わりありませんよ》

…手厳しいな。

メンテ
第3話 ( No.5 )
日時: 2009/03/04 23:23
名前: 沼沼 


第3話


「ん、朝か」

 日の光を感じ意識が覚醒、多少のけだるさを無視しながら
瞼を開けそして、

「……」

「……」

俺を覗き込むメガネの女性と目が合った。

「…えっと、なんだ?」

「…ひゃあ!! ご、ごめんなさい! なんでベンチで寝てるのかな〜って
思って見てて、そ、それで、」

「ま、まず落ち着いたらどうだ?」

 目覚めた事に対してか、声を掛けられた事に対して驚いたのか定かではないが
顔を真っ赤にして慌てている女性を一先ず落ち着かせることにする。

「う、うん。ス〜〜〜〜ハ〜〜〜〜」

 深呼吸し落ち着いた事を確認し先ほどからある小さな疑問を聞くことにした。

「で、ベンチで寝るのがそんなに変か?」

「変って訳ではないわ、日向ぼっこしていてウトウトする事もあるもの。
でもこんな朝に寝てる人が居たら少しはどうしたのかなーって思っちゃって」

まあ、分からなくは無いな。しかし、どう説明するか。正直に自分の事を話す
訳にもいかん、どう誤魔化すか。

「……ランニングをしている途中に一休みして眠ってしまったんだ」

 女性がジャージ姿で首にタオルを掛けていることから咄嗟に言ってみたのだが、
どうやら女性はその言葉に納得をしたようだな。

「そうだったんだ。私もここで休もうと思って来たら、あなたを見つけたのよ。
じゃあ、私は行くわ。あなたはここに居るの?」

「俺はもう少し休むつもりだ」

「今度は寝ないようにね? またね! え〜と…名前は?」

「クォヴレー、クォヴレー・ゴードンだ」

「私は高町美由紀! またねクォヴレー!」

「またな、美由紀」

彼女の笑顔につられ、俺も笑顔で名前を呼んだ瞬間なぜか頬を赤らめながら
走り去って行った。気に障るようなことでもしてしtまっただろうか?

《マスターは余り表情を見せませんからね。初対面の人が見たら心に来る
ものがあります》

「起きていたのか?」

《あの方の驚いた声に目が覚めました。あ、忘れておりました。
おはよう御座います、マスター》

「おはよう、アストラナガン」

さて、今日はあの少女に接触できればいいのだが……








「猫?」

 あれから機会を窺う為に監視をしていたりしたのだが、少女が屋敷の庭で
お茶会をしている様子を、設置されている監視カメラの死角、大木の上から
見下ろしていたのだが、アストラナガンが魔力を感知し同じくそれに気づいた
少女が駆け出した事を確認。追随する形で向かったのだが…。
遠くに見える巨大な物体が、猫にしか見えん。

「まさか、子猫が巨大化するとはな。これもジュエルシードの影響か?」

《そのようです。ホント、むちゃくちゃですね。はぁ》

 呆れながらの返答と溜息に共感を覚えると同時に生命体にまで影響を
与えるその力に危険を感じる。
それこそ欲望に塗れた人間が使えば何が起こるか分からないのだから

「良い機会だ。封印の協力、接触する理由ができたな」

《…どうやら、あちらは御取込み中のようですね》

 少女に目を向けると、少女は同年代と思われる黒衣の少女と戦闘を繰り広げていた。
もっとも、戦闘などした事が無かったのだろう、防戦で精一杯のようだが。
猫に気を逸らした隙を黒衣の少女の魔力弾に襲われ吹き飛ぶ。
このままでは地面に激突するぞ!

「どうして体勢を立て直さない!? 気を失ったのか!」

チッ!と舌打ちをし、俺は少女を助ける為に飛び出す!





「っと! 何とか間に合ったか!」

 地面に激突するギリギリのところで少女を抱きかえることで防ぐことができた。
助け出す事に集中していて気が付かなかったが、どうやら黒衣の少女は封印
したらしくジュエルシードを回収していた。

「あなたは、その子の仲間?」

 あまり感情が読み取れない表情に比べ、その声は堅く明らかな警戒を感じ取れる。

「仲間ではない。だが、この子に危険が及びそうだったのでな。それでどうする?
俺は今戦闘するつもりは無いが、お前はどうだ?」

 接触する機会を作ってくれたのはありがたいが魔導師について俺は、あまり知らない
以上戦闘は避けたい。

「あなたが何者は気になりますが、邪魔をしないのなら今日は引かせていただきます」

 去って行く後ろ姿を眺めながら当面の危機が去ったことに安心する。
さて、次はこの子か

「う、うーん」

「気が付いたようだな。大丈夫か?」

「無事かいなのは? あの、助けていただいてありがとうございます」

 人語を解するフェレットに感謝されるとは不思議な気分だ

「あ、わたしからもありがとうございます。あの、お姫様抱っこは恥ずかしいので、その、」

 そういえば抱きかかえた間々だったな。しかし、なぜ顔が赤くなる?

《マスターは乙女心を知るべきです》

 なぜか怒られてしまった。さっぱり分からん。

「まさか、デバイス? 貴方も魔導師ですか?」

 では本題を話すか

「それも含めて俺の話を聞いて欲しい。まず、自己紹介だな。
名前はクォヴレー・ゴードン。クォヴレー、ゴードン、好きなように呼んで貰って構わない」

《私は正式名称ディス・アストラナガンと言います。アストラナガンと呼ばれますが
呼び方はお好きなように》

「高町なのはです」

「ユーノ・スクライアです。それで話しと言うのは?」

 俺は彼らにこれまでの経緯を説明し始める。
俺たちは使命の為に並行世界を旅していて、この世界で偶然デバイスを手に入れ魔導師となり、
魔導師の情報を知るために接触したこと。この世界に来る切っ掛けとなったジュエルシードの危
険性を知り、協力したいことを伝えた。

「並行世界の移動ができるだなんて……では貴方達の使命とは?」

「俺たちの使命は因果律を乱す存在を討つことだ」

「いんがりつ?」
 
 ユーノはある程度理解したようだが、なのはは首を傾けている。
聞きなれない言葉の意味を考えているなのはに分かりやすく説明した。

「世界を滅ぼす者を倒している、と受け取ってくれ。さて、ジュエルシードがどこまで危険性が
あるか不明だが見過ごす訳にもいかん。協力させて欲しい」

「わたしは、良いと思うよ? クォヴレーさんを信用できる」

 なのはの言葉にユーノも頷き

「分かりました。これからよろしくお願いします」

「ああ、よろしく頼む」

「よろしく! あの、旅をしてるって事はどこで寝泊りししてるの?」

 なのはに痛いところを訊ねられてしまった!

「じ、実は公園に」

「「え!?」」

《無一文でして…》

 数日なら常備していた非常食でなんとかなるのだが…。
俺がこれからの事に悩んでいるとなのはがとんでもない提案をしてきた。

「だったらわたしの家に来ればいいよ!」

「《は?》」



メンテ
スパロボ風ステータス ( No.6 )
日時: 2009/03/09 01:45
名前: 沼沼 

作者の妄想スパロボ風ステータス

本編と並行して更新予定

クォヴレー・ゴードン

特殊技能

SP回復 援護攻撃Lv.3 集束攻撃Lv.1
魔導師Lv.1

精神コマンド

集中 加速 直感 熱血 覚醒 魂

固有能力




高町なのは

特殊技能

魔導師Lv.3 撃ち落とし

精神コマンド

集中 信頼

固有能力

バリアジャケット


ユーノ・スクライア

特殊技能

魔導師Lv.2 援護攻撃Lv.1

精神コマンド

友情 応援

固有能力

変身



オリジナル技能・固有能力説明

魔導師
レベルに応じて命中・回避・魔法攻撃の射程・攻撃力が上昇する

バリアジャケット
着用者の防御力を上昇させる

変身
フェレット状態になりサイズ差補正による回避率が上昇する



メンテ
第4話 ( No.7 )
日時: 2009/03/13 13:00
名前: 沼沼 



第4話


さて、あれからなのはの提案を半ば強引に呑まされた俺たちは現在高町家に居る。
あの子、見かけによらず強情なところがあるな。

「はぁ…」

 思わずため息を漏らしてしまう。現在なのはが俺のことを家族に説明中、その間俺
は廊下で待機だ。果たしてうまくいくだろうか、赤の他人をあっさり受け入れてくれる
とは思っていないが……。

「なるほど、それで今居るんだね? 彼からも話を聞いてからだね」

「うん、廊下で待ってるの。クォヴレー入って来て!」

短時間でずいぶんとなのはたちと打ち解けられたと思う。
特になのはからさん付けを無しで呼んでくれるのはその為だろう。

「なのは、今クォヴレーって……」

 ん?なのはとなのはの父親の声以外に、今聞き覚えのある声がしたが…。

「そういえば高町と言ってたが、まさか」

 とりあえずノックをし「失礼する」と声を掛けリビングに入るとそこには

「やっぱり、クォヴレー!?」

「美由紀なのか!?」

 リビングにいる5人の内の一人に、朝出会った女性、高町美由紀が居た。

「え? どういう事なの? お姉ちゃんとクォヴレーって知り合いだったの?」

「ああ、実は…」



 その後の事だが高町家族に公園の出来事を説明、美由紀に嘘を付いた謝罪
をしてから俺の事を説明した。さすがに並行世界の事は話す訳には行かなかっ
たので、俺は天涯孤独の身で世界を旅している途中この街にしばらく滞在しよう
と思ったところをなのはと出会ったと説明する。

(謝罪してそうそう嘘を付いてすまない)

 心の中で謝罪をしながらも説明は終えた。後は高町夫妻から了承が貰えれば
良いのだが、難しい顔をして考え込んでいる。

(やはり無理か)

 諦めかけたその時、助け舟が出された

「お父さん! 私からもお願い!」

「美由紀?」

「わたしからもお願い!」

「なのはまで、ありがとう。士郎さんどうかお願いします」

 何も無い俺が出来る事は頭を下げる事だけだ。
彼らに嘘を付いてる俺にはこの程度の誠意しか見せる事ができない。
それでも士郎さんに伝わったのか頷き

「分かった。クォヴレー君、これからよろしく頼むよ」

 俺を受け入れてくれた



 その後空き部屋を一室俺の部屋として借りることができた。
俺はなのはと美由紀に礼を言った。

「ありがとう。二人とも」

「気にしなくて良いよ」

「困った時はお互い様なの」

「そうか。もう夜も遅いからまた明日な二人とも、おやすみ」

「「おやすみなさい」」

 二人が部屋から退室した事を確認し俺も寝るがその前に、

「さて、確認だアストラナガン」

《了解です》

 実は昼間なのはが友人の下へ戻った後、俺はユーノから魔法のことを聞いていた。
確認とは念話、デバイスの起動のことだ。

「(ユーノから教わった通りにやってみたが、どうだ?)」

《(声が響く感じ、これが念話ですね。特に問題もありません)》

「よし、次は起動か」

 今までの飛行はアストラナガンのサポートのおかげだったが、マスターの俺が使い
こなせなければ意味がない。
ユーノによると起動パスワードが必要らしい。俺にとってその言葉とは

「テトラクテュス・グラマトン」

 アストラナガンの本体を制御する際にも唱えた言葉、これが俺の起動パスワード、
俺の言葉に起動したアストラナガンは光に包まれショットガンの姿へと変わる。

「なるほど。武装は本体と共通という事か」

《そのようです。ですがメス・アッシャー、アイン・ソフ・オウルは使用不能です》

「? どう言う事だ?」

《マスターがメス・アッシャーを使用するには魔力が足らないのです。なのはさん並の
魔力があれば良いのですが…。アイン・ソフ・オウルですが、私を通してディス・レヴの
力を流す事で使用できますが、修復中の本体に負担が掛かるので実質使用不能とな
ります。仮に使用できても、》

「非殺傷設定ができない」

《…はい》

 確かにメス・アッシャー、アイン・ソフ・オウルの威力には凄まじいものがある。
それらが魔法とはいえデバイスを通して使用した場合、非殺傷設定をした所で
目標に命中すればただではすまないだろう。
それらを使うような自体にならない事を願うか

「? そういえばバリアジャケットが形成されていないな」

《本来私はデバイスではないので不備が出たようですね》

 防護服の代わりと成るバリアジャケットが無いとは…

《でしたら負担が掛からない程度にディス・レヴの僅かな力を使いバリアジャケットの代わり
のバリアを展開します》

「よし、頼んだぞ」

 バリアジャケットの問題は解決できた。
ならば、明日のジュエルシード探しに備えて後は眠るとしよう。





それから一晩経ち現在の時刻13時
俺は調べ物をする為風芽丘図書館に来ていた。

(この世界は機動兵器が存在しないか)

 今後の為に、知識としてこの世界の戦争の歴史について調べていた。
ある程度俺の世界の歴史と似ているようだが、この世界の軍用兵器は
俺からすれば時代遅れとなった物が大半だ。

「だが、この世界にも核はあるんだな」

 俺の世界でも使用され多くの命を奪った最凶の兵器、核
それがこの世界でもあったか。

さて、機動兵器が存在しない以上それを操る敵が現れる可能性は低いだろう。
もしかしたら、俺が討つ敵はジュエルシードの様な存在なのかも知れない。

調べ物が終わり本棚へと戻した俺は、横に車椅子に乗った少女に気づいた。
本を取りたいのだろうが手が届かないらしい。
俺は少女が読みたいのだろう本を渡す。

「これか?」

「あ、どうもありがとうございます」

 この独特の発音は、関西弁というやつか
?何やら俺を凝視しているな

「どうした?」

「お兄さん綺麗な銀髪や思うて、外国人?」

 外国人か、確かに日本人では無いが地球人でも無いな。
と、言えるわけもなく話題をそらす

「そうだ、名前はクォヴレー・ゴードンだ」

「八神はやてや」

「八神はやて、良い名前だな」

「そ、そんな、恥ずかしいやん」

 顔が赤いな、熱でもあるのだろうか?
そう思い、額を合わせる

「ひゃあ!! か、顔が……!」

「熱は無いようだな。はやて?」

「だ、大丈夫や」

「?」

「お兄さん、天然さんなんやね」

 天然?何のことだろう

《(マスター、またフラグ立てて。はぁ…)》

 そんなことを思われているとは知らない俺は、しばらくはやてと話をし
また会う約束をして図書館を後にした。







「くんくん」

「美由紀? 何をしている」

「君、フラグを立てたね?」

「は?」

「天然さんか。これは厳しいなー」

 また天然さん、もう何がなんだか




メンテ
第5話 ( No.8 )
日時: 2009/03/24 22:45
名前: 沼沼 




第5話



「温泉?」

 図書館から帰り、高町家族との食事が終り部屋に戻ろうとした所を
桃子さんに呼び止められていた。

「そうよ、今度の連休に温泉に行くの。クォヴレー君も行くでしょう?」

 誘ってくれるのは嬉しいが、居候にすぎない俺は申し訳なさがある。

「いえ、住まわせてもらってるだけで十分です。留守番をするので楽しんできて
ください」

「私達だけ楽しむ訳には行きません。あなた、時々難しい顔をしているから、
気分転換も兼ねて、ね?」

 そんな顔をしていたのか…。確かに今後のことを考えてはいたが、心配
されていたとはな。

「気分転換か、分かりました。俺も往かせてもらいます」

 そうだな、偶には良いだろう。
そうと決まれば旅行の準備をしておくか。




旅行当日


 幾多の世界を旅してきた俺にとっては旅行というものは貴重な体験だ。
存分に楽しむとしよう。



「クォヴレー・ゴードンだ。高町家に世話になっている」

  で、現在なのはの友人に自己紹介中だ。
とりあえず車に乗り込み軽くあいさつをすませる。

「アリサ・バニングスです。よろしく」

「月村すずかです。よろしくお願いします」

「クォヴレーだっけ? なんでなのはの家に居る訳?」

「ア、アリサちゃん、呼び捨ては…」

「気にするなすずか、別に構わない。(なのはも呼び捨てだしな)それでアリサ、その理由だが」

 以下高町家族と同じ説明をする。
俺の説明に納得したのかその後二人はなのはと話し始めた。

「クォヴレーは温泉初めて?」

「ああ、旅行自体初めてだな。美由紀は何回もあるのか?」

「うん、今日のような家族旅行でね。すごく良い所だから気に入るよ」

「そうか、楽しみにしておこう」

 それから、しばらくの間美由紀との会話を楽しんでいたのだが
ミラーごしに見えたなのはが気になった。

「(なのは、どうしたんだ?)」

直接はまずいと思い、念話で聞くことにした

「(実はあの子のことが気になって…)」

 あの子、黒衣の少女の事か

「(それは分かるが今はゆっくりしろ)」

「(さっきユーノ君にも言われた)」

 苦笑まじりに「大丈夫だよ」と言われたがそんな筈はないな。
どうやら、内に溜め込み過ぎているな。
そのなのはの性格が、なのは自身を苦しめなければいいが。





なのはが心配だったが海鳴温泉に到着したころには元の明るさを
取り戻していた。やはりなのはは笑顔が似合う。

俺を除いたみんなは温泉に入りに行き、俺は旅館を見て回ってから温泉に
入った。

「これが温泉か、良いものだな」

《……》

「どうした?」

 現在なのはと同じように、首に掛けているアストラナガンが気になったので
話しかけてみる。

《マスターの肉体美、サイコーです》

「???」

 この頃アストラナガンが分からなくなってきた
そんな事を考えていると扉を開く音が聞こえ目を向けると

「フェイトも入るよ」

「でもアルフ、ジュエルシードを探さないと、えっ!?」

「いいじゃないか。偶には。どうしたんだい? …げっ!」

 そこにいたのは黒衣の少女、隣にいるのは仲間か?
いや、そんなことより

「なぜ、ここにいる?」

「それはこちらのセリフです。聞きたいことはありますが、
なぜ女湯にいるのです」

《ここは混浴ですよ?》

「「「え?」」」

 そうだったのか?

《マスターも気づいていなかったのですか?》

 あの時の少女との再会
それはシリアスさも無いなんとも言えない出会いだった

メンテ
第6話 ( No.9 )
日時: 2009/03/27 12:52
名前: 沼沼 


第6話




「…で、何でこんな事になってるんだい?」

 何が疑問なのか俺にはよく分からんがどうしたのだろうか?

「温泉に入ってるんだろう」

「それは分かるけど、お互い敵同士なのに何で一緒に入ってるんだい!?」

「? ここは温泉だろう。入らなくてどうするんだ?」

 混浴だから問題は無いと思うのだが

「はぁ…フェイトからも何か言ってやんなよ」

「えっと、混浴だからいいのかな?」

 やはり問題無いだろう

《マスターも天然入ってますが、この子も天然ですか》

 そういえば、この子が居るということは恐らく…

「ジュエルシードが近くにあるという事か」

 呟いた言葉はどうやら二人に聞こえたらしい。
瞬間、緊迫した空気に包まれ二人から警戒心と殺気が出るのが分かった。

「あなたもジェルシードを狙っているのですか?」

 フェイトと言ったか、この子の様子からして当たりらしいな

「…そうだ」

 隠しても意味が無いと思った俺は素直にその言葉を肯定する

「あんた、邪魔をするなら容赦しないよ!」

 アルフという女性が先程とは比にならない程の殺気を俺に向けてくる。
隙あれば今俺を始末しようとでも思っているのだろう。

「その時は全力で抵抗させてもらう。が、ジュエルシードが在ったらの話だ。
少なくとも今戦う理由は無い」

 仮に戦闘になった場合、新米の俺ではなのはを倒した程のフェイトに加え使い魔
と思われるアルフ、二人同時に勝てる可能性は低いだろう

「分かりました。私も無意味な戦闘をする気はありませんから」

 それきり会話が無くなった。もっとも安心したのか先程のような緊迫した空気ではないので
どちらかと言うと居心地の良い部類に入るだろう。
それにしても…どうもフェイトに違和感があるのはなぜだ?

「まさか…虚ろな存在?」

「? 何ですか?」

「いや、何でも無い」

「「?」」

 どうやら二人は言葉の意味を理解できなかったらしい。
アルフからも僅かに違和感があったが使い魔だからだろう。
それとは別でフェイトの存在に違和感を感じるのだ、フェイトが魔導師だからそう感じたのか?
俺の思い過ごしである事を願おう…。

さて、長く入り過ぎたな。のぼせる前に出るとするか。

「俺は先に出るが、お前達はどうする?」

「あたしはまだいるよ」

「アルフがいるから私も」

 フェイトがのぼせている気がするが、アルフが居ることだし大丈夫か?

「そうか、ではな」

 扉を開け出ようとした時、伝え忘れていた事があり振り替える。

「ああ、そうだ」

「「?」」

「クォヴレー・ゴードンだ。こいつは相棒のアストラナガンだ」

「あ、フェイトです」

「ア、アルフだ」

「では二人ともまたな」

 今度こそ俺は出た。
着替えが終わり廊下に出た際に

「キャー! フェイトしっかりー!」

 等と声が聞こえた気がしたが、やはりのぼせたのだろう





今俺は売店で品物を見ている。
折角温泉に来たのだ。記念に何か買っておこうと思ったのだ。

「そうだ、はやてにも買っておくか」

以前図書館で出会った少女を思い出す。いつかまた会おうと約束したはやての
為にお土産を用意するべきだろう。いつ会えるか分からないから食べ物は避ける
べきか。

「どれがいいだろう」

《(一番重要なのは気持ちが篭もっている事だと思います。あの子ならマスターの選んだ物を
喜んでくれますよ)》

「お土産を選ぶだけなのにプレッシャーが掛かるな」

その後10分程悩んだ結果キーホルダーを購入した。
はやてが喜んでくれると良いが。






《そう言えばマスター》

「どうした?」

《フェイトさんとアルフさんの事、なのはさん達に伝えますか?》

 今のなのはに伝えても悩みが増えるだけな気がする。

「いや、止めておこう。ジュエルシードが無ければ戦闘も起こらない。
折角の旅行だ、今はあの子に息抜きをさせておこう」

 そう、ジュエルシードが無ければ平和な家族旅行で終わるんだ。

メンテ
第7話 ( No.10 )
日時: 2009/04/05 23:58
名前: 沼沼 



第7話



「魔法…か」

《どうしました? マスター」

 俺は歩きながら考え事をしていたのだが心配を掛けてしまったらしい

「いや、なのはに思うところがあってな」

《なのはさんにですか?》

「ああ、もしなのはが魔法を知らずに居たらとな」

 なのはが魔法を知らず関わる事がなければこんな事にはならず
普通の少女として…。

「まあ、単純にジュエルシード集めなら良いんだ。問題はフェイトと出会った事で
なのはが不安定になりかけている事だ」

 できればなのはやユーノに代わる事ができれば良いが。

《ですがあの子達のことです。なのはさんはユーノさんの為に協力し、ユーノさんは
責任を感じてジュエルシード集めをやめないでしょう》

 そうだろうな。俺にすべてを任せてほしいと言っても、聞き入れないだろう。

「…『もしも』の事を考えても意味が無い事だったな」

 魔法に出会わなかったなのはの『もしも』。だが、なのはは後悔していないようだから
これで良いか。

《それに、マスターの世界ではなのはさんぐらいの子が戦場に出ていました。
今回の事も、別に珍しい程の事ではないでしょう?》

 プルやプルツーの事を言っているんだろう。
確かに所属していた部隊にはあの二人や少年の域を出ない者がガンダム等の機体に乗り
戦場に出てはいたが…。

「確かにそうだが、好んで戦場に出ていた訳では無い。そこを勘違いしてはダメだ」

《申し訳ありませんでした》

 偶然ガンダムと出会い、戦場に出る。
偶然魔法に出会い、戦闘をする。
ジュドー達ニュータイプと呼ばれる者、キラ・ヤマトのような高い能力の者。
ユーノ曰く魔法に関して天才的なセンスがあるなのは。
前者も後者も元は一般人だった存在だ。
ある意味似ているかもしれない。

「まあいい、余計な事は考えないで置こう」

《ですね。折角の旅行ですから、今この時を楽しみましょう》

 そして、なのは達の所へ向かう為足を進めた。









「ん?」

 なのは達を見つけたが何やら険悪な雰囲気だ。
アリサが誰かを睨んでいるようだがあれは…

「よしよーし、ナデナデー」

 ユーノを撫でている女性の後姿、あの髪の色からして…

「アルフか?」

「クォヴレー! あんたの知り合い?」

 アルフに対するなのはとユーノの顔から笑顔が消えたのが気になったが、
アリサの疑問に答える

「ああ、温泉で知り合ってな。一緒に入っていた」

「「「えええ〜〜〜〜!!??」」」

 三人共、声を出していないがユーノもよく見れば驚愕の表情だ

「どうしたんだ? アルフも」

「あんたね、一言足りないよ! おチビちゃん達、確かに入ったのは事実さ。
でも混浴だから、勘違いしないように」

  アルフが必死に説明しているが、俺は変な事は言っていないはずだ。

「でも一緒に入ったんだね」

 一瞬でその場の空気が凍った。
声の発信源であるなのはを見るとこめかみがピクピクしている。

「お、おチビちゃん? でも混浴だったから…ね?」

「でも入ったんでしょ?」

 何を言ってるの?とでも言いたげななのはの目の瞳孔が開いている。
可愛らしい声とは裏腹に、小学生がするものとは思えない表情だ。

「よく分からないが落ち着けなのは」

 だから、俺の声が裏返ったのも仕方ないことだ。

「? なのはは落ち着いているよ?」

 なのはの冷たい視線が俺に向けられ冷や汗が垂れる。

「あ、じゃ、じゃあね〜」

 それを好機と見たアルフが去っていく。
くっ!?この場をどう切り抜ければいい!?

「(アストラナガン!)」

《(私は知りません。鈍感な自分の不幸を呪いなさい)》

 頼みの綱である相棒に見捨てられ万事休すかと思われたが、
思わぬ所で助けが入った。

「ふーん、なのは一緒に入りたかったんだ」

 アリサの一言になのはの顔がいつか見た時のように真っ赤になった。

「えっ!? そ、それは、その」

「じゃあ、クォヴレー。私とすずかの二人で後で入りましょうか」

「ア、アリサちゃん。あたしも?」

 いや、アリサは助けたというよりなのはで遊びたいだけだ。
この状況を楽しむために。

「クォヴレーさんと、男性と混浴…」

「す、すずか。確りしろ」

 きゅう、と可愛らしい声を出して気絶したすずかを支える
今だに真っ赤のなのは、気絶したすずか、その様子を見て笑っているアリサ、
先程のなのはにビックリして固まったユーノ。
どうやってこの事態の収拾を付けるか。俺は困り果てるのだった。










俺は宴会場にて旅館の食事をすませ、みんなより一足早く部屋に戻ってきていた。

「昼間魔力反応が無かったという事は、今夜何か起こるかもしれん」

 フェイトがここに居るという事は、何かしらジュエルシードがある確証があってのことだ。
警戒はしておくべきだろう。

「クォヴレー…」

「なのは、ユーノもどうした?」

 なのはとユーノが浮かない顔をしながら入ってくる。何かあったのか?

「ゴードンさん、実は昼間に会った人が念話で忠告してきたんです」

 成る程、あの時様子がおかしかったのはその為か

「この間の子の関係者だよね」

「フェイトの事か」

「知ってるの!?」

 そういえば伝えそびれていたな

「温泉でな。アルフと一緒に入ってきた」

 温泉の件でなのはの瞳孔が開いたが、それもすぐに元に戻る

「この間みたいな事になるのかな」

 ジュエルシードを狙っている以上戦闘は避けられないだろう。
なのはは優しいからできれば戦いたくないのだろう。
ふと何かを考えていたユーノが口を開いた。

「なのは、ゴードンさん。やっぱりここからは僕が、」

「ストップ! その先言ったら怒るよ」

《大方自分だけでジュエルシードを集めるつもりなのでしょう》

 いかにもユーノらしいな

「最初はユーノ君のお手伝いだったけど、今はもう違う。自分でやりたいと思ってる事だから」

「そう言う事だユーノ。それに俺達は仲間だからな。最後までつき合わせてもらうぞ」

《今更自分だけで集めるからさよなら、なんて無いですよ》

「だから、これからもよろしくな。なのは、ユーノ」

「「はい!!」」


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第8話 ( No.11 )
日時: 2009/06/09 16:34
名前: 沼沼 



第8話




《マスター、起きてください》

 深夜、就寝していたところをアストラナガンに呼び起こされた。
寝起きのためはっきりしない頭を軽く振り意識を覚醒させる。

「こんな時間に一体どうしたんだ?」

《魔力反応です。ジュエルシードかと》

 何もこんな時に…。
やはりフェイトたちの予想道りだったというわけか。
寝巻き姿のまま外に出るわけにいかず、俺は私服に着替え始めた。

「クォヴレー」

 襖ごしに隣の部屋にいるなのはが声を掛けてきた。
恐らくなのはも魔力に気づいて目が覚めたのだろう。

「分かっている。魔力反応だ」

「きっとジュエルシードだよ。早く行かなきゃ」

 そう言いながら襖が開き始める。
…開く?

「な、なのは! 待て…!」

 今の状況を考えてみよう。俺は着替え中、しかも上半身は裸だ。
目の前には襖を開けた状態で固まっているなのはとユーノ。
月明かりに薄っすらと照らされた状態でも視認出来るほどなのはの顔が赤い

「あ、あの…! ごごご、ごめんなさい!」

 なのはの取り乱し方が尋常ではない。
これでは他の者が起きてしまう

「なのは落ち着け。他の者が起きるぞ」

 まだ顔は赤いが落ち着いたなのはが襖を閉めたことを確認し俺は急いで着替えを
済ませることにした。




「急ぐぞなのは、ユーノ」

「うん! レイジングハート、セットアップ!」

 なのはがデバイスを起動させながら至急目的地に向かう。
ジュエルシードがある場所にはフェイトたちも当然居るだろう。
ジュエルシードという目的自体はこちらと同じ。
大人しくジュエルシードを渡してくれるハズなど無い。昼間のアルフの言動からして
戦闘に発展する可能性は十分にある。そうなればフェイトと戦うことになる。
もしそうなった時、なのは、お前はどうする?

「どうしたの?」

 無意識になのはを見ていたらしい

「いや、なんでもない」

 そういえば、なのはも俺と同じくフェイトのことで思うところがあるらしい。
もっとも、俺と同じく虚ろな存在としてではないようだがな。

《(マスターはあの子が虚ろな存在…造られた者だと?)》

「(可能性にすぎん。だが初めて会った時、存在に不安定さを感じた)》

 ハイブリッド・ヒューマン――人造人間――か、あるいはクローン人間か、
強化人間の可能性もあるか。
ユーノが言う次元世界とやらではそれらの技術が確立されているのだろうか。
フェイトがどちらにせよ、俺と近い存在である事は確かだ。

《(不安定さを感じただけで、そこまでの確証を?)》

「(現に『俺の世界』でも似た事があったからな)」

《(ゴラー・ゴレム隊のことですか)》

 ゴラー・ゴレム隊、俺と同じ造られたあいつらと戦闘の際にも違和感を感じ、
フェイトからも違和感も感じたがそれ以上に不安定さを感じたのだ。

 少々考えすぎたな。フェイトの事も気にはなるが今は目の前に集中しよう。

「戦闘になるかもしれん。アストラナガン、準備をしておけ」

《了解》

 俺の発した戦闘の言葉になのはとユーノが一瞬ピクリ、と反応したのが分かった。
考えてみれば戦闘など経験がないはずだ。
心配になり二人――いや、一人と一匹か?――に声を掛けようとして、

「っ、何だ!?」

 前方が明るくなったかと思うとまるで空へと昇るように光の柱が見えた。
あの光はまさか、ジュエルシードの光なのか?

《複数の魔力を確認しました!》

 複数の魔力か、フェイトとアルフだろう。
先を越されたか!?

「行くぞ、なのは、ユーノ!」

 既に封印をされているだろうが易々とジュエルシードを渡すわけにはいかない。
俺達は急いで光の発生源へと向かった。





 ジュエルシードの元に辿り着いたそこにはやはりと言うべきか、フェイトとアルフが居た。
既にジュエルシードは封印したようだ。
と、こちらに気づいた二人がこちらを振り向く。

「あら、クォヴレーにおチビちゃんじゃないか。やっぱり来たんだねぇ」

 緊迫した空気の中最初に言葉を発したのはアルフだった。
先にジュエルシードを封印できた優越感からか、その言葉はまるでこちらをバカにしているかのようだ。

「そのジュエルシードをどうするつもりだ!」

「無駄だユーノ。それを教えてくれる程あいつらは甘くない」

 だろう?と問いかけるようにアルフに視線を移す。

「そんなの教える理由はないねぇ」

 俺の視線に浅く頷き当然の如くユーノの問いを否定した。
本音を言えば俺も二人の目的が気になるところではあったが。

「それにさぁクォヴレー、邪魔をするなら容赦しないって言ったよね!!!」

 その瞬間アルフの体が変化する。紅い体毛に覆われ鋭い爪になり、その瞳も獲物を狙うかのように
鋭いものとなったその姿はまるで…

《犬ですね》

 あれは犬なのか?
どちらかというと狼のような気がするが。

「なっ!? 狼だよ!!」

《どちらも一緒ですよ》

 アストラナガン、頼むから挑発しないでくれ。アルフもそれに乗るな。
バカにされた為か、アルフは先程より気が立っているようだ。

「あいつらはあたしに任せて、フェイトは先に行って」

「うん、無茶しないでね」

 フェイトの言葉にアルフは頷き目の前の障害を排除せんと俺達に襲い掛かる。
その隙にフェイトを離脱させるつもりらしい。
やはり戦闘は避けられないか。

「(まあ、その最後の一押しをしたのはアストラナガンだが)」

《(ううっ!)》

 まさにアルフの爪が俺達を捕らえようとする寸前、ユーノの魔法によってそれは阻まれた。

「僕だってこれくらいは!」

「ナイスだユーノ、大人しくジュエルシードを渡すものか。なのは、フェイトは俺が「わたしが行く!」なのは!?」

 俺が追う、そう続くはずの言葉はなのはによって遮られた。
不安になりつつなのはを見る。その瞳には強い意志を感じられた。
この様子では何を言っても聞かないだろう。ならばなのはの願いを尊重しよう。

「分かった。アルフは俺に任せろ」

「うん!」

「させるとでも、思ってるの!?」

 確かにこのままではユーノの魔法は破られるのも時間の問題だ。
しかし、ユーノは

「させてみせる!!」

 さらに魔力を込める。
どうやら、ユーノには何か手があるようだ。

「まさか、移動魔法!?」

 成るほど、なのはを残し別の場所へ移動するのか。
それならばなのははフェイトに集中でき、その間俺はアルフを足止めするわけだ。
アルフが離れようとするがもう遅い。俺とユーノ、アルフは光に包まれこの場から移動することに成功した。





 どうやら向こうでは戦闘が始まったようだ。
ユーノの魔法により移動した俺達は膠着状態だ。
お互い仕掛ける隙を狙っている。今回は自分の戦闘力を知る良い機会だ、アルフには存分に相手になってもらう。

「あんたに恨みはないけどね。あんたのデバイスに犬と言われた以上、倒させてもらうよ!」

 そんな理由なのか、アルフ?
フェイトのためと言う目的から変わってないか?

《犬に犬と言って何がいけないのです! マスター、こんな『犬』さっさと倒しちゃいましょう!》

 あえて犬の部分を強調して話しかけるアストラナガン。
その言葉に顔を怒りに染めるアルフ、冷静さを失っているな。
それだけ熱しやすい性格ということだろう。
俺目掛けアルフが突っ込んでくる。

「テトラクテュス・グラマトン」

 起動させアルフの攻撃が命中する直前に飛行することで回避する事ができた。
避けられたことでアルフはその勢いを殺しきれず数本の大木を倒したところでようやく停止した。
この身では直撃していたらただでは済まなかった。

「なかなかやるじゃないか。だけどバリアジャケットも無しで挑むなんて無謀だね。
もしかして、バリアジャケットが形成できないのかい?」

「……」

 アルフの言うとおりだ。バリアジャケットが無く防御魔法も使えない、ユーノも先程の魔法で魔力を大幅に消費
したため防御に期待はできない。
必然的に俺はアルフの攻撃を防ぐという手段は無くなる。
そうなると攻撃を避けながらの一撃離脱の戦法しかない。
だがアルフのあのスピードだ、通用するかどうか…

「少し寝てな!」

「!?」

 一瞬の隙をついてアルフが攻撃を仕掛けてきた。
易々とやられるものか!

「ラアム・ショットガン!」

 ショットガン状態になったアストラナガンの引き金を引く。
アルフを狙った計3発の魔力弾、一直線に突撃して来たアルフに避けれるか!?

「このっ!」

 俺の予想は甘かった
魔力弾を爪で弾き落しながらアルフは迫ってきたのだ。
しかもさっきよりも速い!?
もう一度飛行する事で避けようとした俺の行動をアルフは読んだのか、スピードを上げ
俺との距離をほぼ0にした。

「もらったよ!」

「ゴードンさん!」

「くっ!?」

 三者三様の声、爪を振り下ろそうとしているアルフ
その光景に声を荒げたユーノ
直撃を防ぐため間に合わないと思いつつも俺は避けようとする。
だが、

《あなたも甘いですね。ディフレクト・フィールド展開!》

 その窮地を救ったのはなんとアストラナガンだった。
前方に展開された半球状のバリアがアルフの攻撃を防いでいた。

《お忘れですかマスター? バリアジャケットの代わり、以前お話したでしょう?
…アルフさん、バリアジャケットが無い以上、あなたとの戦闘が不利なことは
百も承知、その為の対策はこうして既にあります》

 苦虫を噛んだような顔をしてアルフはバリアを突き破ろうとする。
これである程度対等に戦えるわけだ。

「よし、反撃開始だ。アストラナガン」

《了解!》





第8話補足
ゴラー・ゴレム隊
第3次スーパーロボット大戦αに登場する敵部隊でパイロットはクォヴレーと同じ造られた存在で
バルシェムと呼ばれている。
ゲーム中の会話や戦闘台詞で同じバルシェムであるクォヴレーが反応を示します。


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第1話改訂「虚空からの来訪」 ( No.12 )
日時: 2011/08/09 23:58:25
名前: 沼沼 

第1話 「虚空からの来訪」


ー時空間−

「さて、もうすぐ次の世界に到着か」

 俺、クォヴレー・ゴードンがαナンバーズのみんなと別れてからどれだけの月日が経っただろう。
アラドやゼオラ、ブライト艦長達は元気にしているだろうか?
イングラムから継いだ使命を果たす為、俺は幾多もの並行世界を守る旅をしている。
そして、いつか仲間達の下へ帰るために…。
と、物思いに耽っていると計器の状態がおかしい事に気がついた。

「機体に異常があるのか? 馬鹿な! 制御が利かない!?」 

 俺の機体、ディス・アストラナガンに搭載されている『ディス・レヴ』が何かに反応しているのだろう。

「どこかの世界の高エネルギーに引き寄せられているとでもいうのか!?」

 せめて次の世界に到着するまで、コントロールパネルを操作し機体を制御しようとするが
必死の努力もむなしくついには機体に激しい揺れが起こり始め、機体の各所から小さな火花が飛び散る。
謎の高エネルギーの影響や無理に機体を制御しようとした為負荷が掛かり、損傷してしまったようだ。

「くっ! 素直に引き寄せられるしかないか」

 これ以上は危険と判断し機体が引き寄せられるがままにした。
しばらくすると機体が光に包み込まれ始める。その光はやがて眩く大きくなり、ついには機体が完全に光に包まれ
俺は通常空間へと飛び出した。










「ふう…地上に降り立つことはできたが、アストラナガンはしばらく動かせないな」

なんとか通常空間に復帰し山中に降り立た俺はアストラナガンの損傷をチェックしていた。
アストラナガンの制御不能に加えディス・レヴの反応により活性化にしたようだ。
どうやら俺が思った以上に機体に負荷が掛かり損傷してしまったのだ。
自己修復機能により時間は掛かるが完全に起動できるまでに修復できるだろう……だが。

「さて、これからどうするか。本来行く世界とは別の世界に来てしまったようだが」

 やはり、機体を引き寄せた高エネルギーについて調べるべきか、と思案していた俺の視界に
黒く輝く何かが落ちていることに気がついた。俺はそれを拾いよく見てみる。色は茶色に黒が
混ざった感じで材質は金属だろう。

「これはアストラナガンの装甲? 損傷で装甲が欠けたのか?」

((あら、さすがです。よく分かりましたね))

「!?」

 突然聞こえた女性の声に思わず周りを見渡す。当然木々が生い茂っているだけで人の気配は無い。
そうなると声の主は俺が手に持っているものとなる。まさか、と思いつつもそれ以外考えられない。

「今の声はお前か?」

((ええ、そうです。ちなみに欠けた装甲で間違っていませんよ))

 どうやら声の主かこれだったようだ。俺の世界では数多の敵と戦ってきた、それこそ宇宙怪獣のような
敵もいたため多少の事では驚かないが今回は別だ。

「お前は誰だ。意思があるという事は、勇者ロボと同じ超AIか?」

((AIではありません。ですが私は戦いの時、貴方と常に共に居ました。))

「常に? まさかお前はアストラナガンなのか?」

((正確にはディス・レヴに取り込まれた霊の一人です。ある意味アストラナガンでもあるので
間違いではありませんが。))

「そうか……、だとしてもなぜ装甲の欠片から意思疎通ができる?」

((それは私にも……、分かる事といえば私の本体ともいえるディス・アストラナガンが
この世界で貴方に何かをさせる為の手段として私を用意した事ぐらいです))

 この言葉を聞いてひとつだけ思い当たる事があった。
因果律の番人として俺は並行世界を乱す存在と戦い続けてきた。この世界に来たことが偶然でなければ
俺にさせたい事とは因果律の番人としてこの世界にいる敵を倒すことではないかと。

「まずは、これからの事も含め情報収集だな。麓の街は行ってみよう……名前は、」

((アストラナガンで結構です。マスター))

「マスター?」

((はい、私がディス・レヴに取り込まれ貴方がディス・アストラナガンの搭乗者となった
その時から貴方は私のマスターとなったのです))

 マスターと呼ばれる事に少し気恥ずかしいがしょうがない。

「これからよろしくたのむ。アストラナガン」

((こちらこそ!))

 そして、俺達は共に街を目指して向かっていった。






 



あとがき
多少の修正をしました。すでに投稿した2話以降と設定の矛盾がありますが、後日改訂していく予定です。
さらに今回サブタイトルをつけてみました。タイトル元は第3次αのクォヴレールート第1話「虚空からの転生」です。

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