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小ネタ
日時: 2009/11/21 00:43
名前: ws 

受信したものを文にするスレッド。

短いです。
メンテ

Page: 1 |

Re: 知っている人は知っている小ネタ ( No.1 )
日時: 2009/11/21 00:44
名前: ws 

おいィ?

これは一級廃人であるブロントさんが貧弱一般人の巣窟であるクラナガンに来る話なんだが……知らない人はストレスがマッハになって死ぬ可能性があるので見ないべきそうすべき






謙虚なナイトがやってきた






 彼は歩道のど真ん中で途方に暮れていた。
 鎧を身に纏い、刀身に棘のついた黒い剣を片手で持ち、もう一方の手には盾を持っている。
 本来は白銀色である鎧は返り血により赤く染まっていた。


 道行く人々は誰もが彼を遠巻きにして見るか、もしくは避けて通る。
 それも当然かもしれない。
 幾ら何でもその格好はただのコスプレには見えないからだ。
 彼の鎧に付着した血は異臭を放っており、それが彼がコスプレではないことを周囲に強く印象付けていた。


「迷子とかマジでsYレにならんしょ……」

 彼はそう呟いた。
 仲間と一緒にキングベヒーモスと呼ばれる魔物と戦っていて、ようやく倒したと思ったら、死に際に相手が放ってきた魔法を食らい、目を開けたらここにいた。
 それが彼がここで突っ立っている理由の全てだった。

「そこのあなた」

 唐突に後ろから掛けられた声に彼が振り返って見れば、そこにはオレンジ髪をツインテールにした少女と蒼髪の少女が鋭い視線を彼に送っていた。
 そして、オレンジ髪の少女の手には2丁の銃と思われるものが、もう1人の少女は片腕にナックルを身に付けており、とてもではないが友好的な輩には見えなかった。

「何いきなり話しかけて来てるわけ?」

 彼は彼女達を睨みつつ、そう尋ねた。

「管理局です。身分証を提示してください」

 オレンジ髪の少女が銃口を向けたまま、緊張した声で告げる。
 蒼髪の少女もまた緊張した面持ちで、彼の動きを見守っていた。

「管理局? 何それ? 俺が思うにそんなものはありまえん」
「何を言っているんですか……とにかく、身分証が無いのなら一緒に来てもらいます」
「それよりも俺はヴァナ・ディールに帰る必要で不可欠な理由がある」

 毅然としてそう告げる彼に蒼髪の少女は見てはいけないものを見たような顔でオレンジ髪の少女の方を向いた。

「oi 身s ミス 人の顔を見てそんな顔をするとかお前絶対忍者だろう……汚いなさすが忍者きたない」
「あ、ごめんなさい……」

 頭を下げる蒼髪の少女に彼はうむ、と鷹揚に頷いた。

「ともかく一緒に来てください。あなたはどう見ても不審者ですから」
「俺がどうやって不審者だって証拠だよ?」
「身分証を提示できないから」

 ツインテールの少女にそう返された彼は押し黙った。
 身分証を提示しろ、と言われてもそんなものは持っていない。
 かと言って、このままついていけば牢獄に入ることになる可能性は高い。
 

 そのときだった。
 2人の少女と彼との間に空間投影型ディスプレイ――俗にウィンドウ――が現れたのは。
 彼はその存在を知らなかったが、ナイトはうろたえない。

「エリオにキャロ、どうかしたの?」

 ツインテールの少女がウィンドウに映っている赤髪の少年と桃色髪の少女を見てそう言った。

『はい、実は……』

 エリオと呼ばれた少年がオレンジ髪の少女、ティアナと蒼髪の少女、スバルに話したことはレリックを持った少女を下水道で確保したというもの。
 蚊帳の外の彼は2人が気を取られているうちに逃げても良かったが、ナイトは後ろを見せないというポリシーな為にそうはしなかった。

「ティア、どうしようか?」
「……連れて行くしかないでしょ。なのはさん達もこっちに来ると思うから、そのときに話せばいい。念の為、連絡しておきましょう」
「話は纏まったのか?」

 彼の言葉にティアナは告げる。

「とりあえずついてきてください。それと武装の解除を」
「おいバカやめろ。ナイトが持つと闇と光が備わり最強に見えるが貧弱一般人が持つと頭がおかしくなって死ぬことになる」
「意味わからないから」

 ティアナの言葉にスバルもこくこくと頷く。

「むぅ……とりあえず自己紹介をしにぃか?」

 話題をあからさまにそらした彼にティアナとスバルはジト目を向けるが、彼の言っていることも一理あることは確か。
 
「私はティアナ・ランスターよ。管理局機動六課所属。こっちはスバル・ナカジマ。所属は同じ」
「よろしくお願いしまーす」

 能天気に挨拶するスバルにティアナは溜息を吐く。
 スバルは万事この調子である為、彼女の苦労は多い。

「俺は通りすがりの古代からいるナイトのブロントだ。謙虚にブロントさんと呼んでいいぞ」
「ブロント?」

 ティアナの言葉に彼はすかさず答える。

「さんを付けろデコ助野郎! 親しい仲にも礼儀という名セリフを知らないのかよ?」
「何か言葉はメチャクチャなのに言いたいことは伝わるわね……」

 不思議だわ、と肩を竦めるティアナと知らなかった名セリフを知り、なるほどと頷いているスバル。
 とにもかくにも、ティアナは再び告げる。

「とりあえず、その剣を渡してください」
「人の話を聞いていにぃのか? 汚いなさすがてぇあナきたない」
「ティアナよ。ティ・ア・ナ!」
「それよりも行かにぃのか?」
「そうだったわ。スバル、さっさと行くわよ」
「うん、てぇあ!」
「お前もか。【あとで覚えてろよ】」





 そんなこんなで彼らは路地裏にいるエリオとキャロと合流したのだった。





「……えっと、どちらさまですか?」

 おずおずと尋ねるエリオと何だか怯えているキャロ。
 それもその筈でブロントさんの鎧は真っ赤に染まっている。
 これでは怯えられてもしょうがないだろう。

「俺は通りすがりの古代からいる謙虚なナイトのブロントだ。謙虚にさん付けで呼んでいいぞ」
「えっと、ブロントさん……ですか?」

 エリオの言葉にうむ、と鷹揚に頷くブロントさん。

「エリオ・モンディアルです」
「きゃ、キャロ・ル・ルシエです」

 自己紹介する2人にブロントさんは頷き、地面に横たわっている子供へと視線を向ける。
 その子供の金色の髪は汚れ、襤褸切れを纏い、片方の足は鎖で小箱と繋がれていた。

「おいィ? これは一体何がどうなった結果だ? 自動虐待とかあもりにも危険すぐるでしょう! これをやったヤツはサイバーポリスに通報されて逮捕されるべきそうなるべき」

 エリオとキャロはお互いに顔を見合わせた。
 ティアナは顔に手をあてて溜息を吐き、スバルは何故か感心している。
 文法がおかしいのに意味が伝わることに何かしらの共感を得たのかもしれない。

「ブロントさん、お願いだから静かにしてくれませんか?」
「てあなは黙っているべき。これをやったヤツを見過ごすのはナイトとして恥ずべきことであることは確定的に明らか。えrおとkyろはここでこの子を看病すべき」

 彼の得物のグラットンソードを片手に周囲に視線を巡らせる。
 しかしながら、彼ら以外には誰もいない。
 周囲に不審者がいないので、彼は視線を下に向けてみた。

 そこにはマンホールの蓋があった。

「この子はここから来たのか?」

 その問いにエリオは頷いた。
 それを確認し、ブロントさんはマンホールの蓋を開けて、その中に飛び降りた。
 
「エリオ、キャロ、あんた達はこの子を看ていなさい!」

 一声も掛けずに行くなんて思ってもみなかったティアナは2人にそう言い放つとスバルと共に慌てて穴へ飛び込んだ。











「ふむ……特に変わった様子はにぃ」

 ブロントさんはグラットンソードを構え、警戒しながら下水道の中を進んでいた。
 彼のナイトとしての勘は、何かがあることを告げている。
 それがどういったものかまでは分からないが、伊達にヴァナ・ディールで充実した生活を送っているわけではない。

 そう、彼は紛れも無く歴戦の戦士であった。


「む……」

 ブロントさんは前方の薄暗い闇の中に赤い光点を見つけた。
 それらはどんどん大きくなってくる。
 やがて、赤いレーザーのようなものが飛んできた。

「サイドステッポぅ!」

 そう叫びつつ、横に避ける。
 彼が数秒前までいたところを赤い線が過ぎると、地面は赤く変色している。
 あまりの温度に融解しかかっているようだ。

「お前ハイスラでボコるわ・・」

 彼はグラットンを構えつつ、カカッとダッシュする。
 赤い光線が飛んでくるが、彼はパーティーの盾であるから、そのような生半可な攻撃にはビクともしない。
 やがて彼は距離を縮めるごとに攻撃を加えてきた相手が楕円形の、ヘンテコな機械であることに気がついた。

「ハイスラァ!」

 ブロントさんの挨拶代わりの一撃は見事にヘンテコな機械を真っ二つに切り裂いた。
 切り裂かれたヘンテコな機械は爆散し、後には瓦礫の山が残った。
 ブロントさんはその瓦礫の一つを手に取ってみた。
 ヘンテコな機械は彼が見たこともない金属で作られているようだ。

 手に取った瓦礫を放り投げて、彼が視線を前へと移したとき、彼は気づいた。




「……お前それで良いのか?」

 彼はポツリと呟いた。
 彼の目の前には先ほどと同じヘンテコな機械が10体程待ち構えていた。
 どうやら先の1体は囮であったようだ。
 おもむろに彼はヘンテコな機械の群れに「調べる」を行ってみた。
 ヴァナ・ディール特有の魔法みたいなものだ。
 これで相手が自分と比べて、どの程度のレベルなのか判別することができる。

「ナイトにとって【練習相手にもなりません】」


 彼がそう呟いた瞬間、そのヘンテコな機械達が彼の背後から飛んできたオレンジ色の弾丸により爆散していく。
 彼が突然のことに呆気に取られていると、その脇を何かが駆け抜ける。

「うぉおおお!」

 蒼い髪を靡かせながら、スバルは己のデバイス、リボルバーナックルでもって、残っているヘンテコな機械……ガジェット達を力任せに潰していく。
 あっという間にガジェット達は一掃されてしまった。

「もう何やってるんですか!」

 その声に彼が振り向けば、そこには両手に銃を持ったティアナが立っていた。
 その顔は不機嫌そのもの。
 そんな彼女に彼は告げる。

「見事な仕事だと関心はするがどこもおかしくはない」
「それは褒めているんですか? とにかく、勝手に動き回らないでください!」
「ティアーこれからどうするのー?」

 スバルの声にティアナは溜息を一つ吐いて、指示を出す。

「ここら辺の警戒。ロングアーチには随時こっちの状況を入れているから、なのはさん達が来るまで動き回りましょう」
「ナイトにモンクにコルセアか。悪くはにぃパーティーだな」

 また訳の分からないことを、と言いたげなティアナだったが、何も言わないことにした。
 そのとき、通信が入った。
 それによればなのは達が近くまで来ているとのこと。
 はやてからの命令は地上へと出て合流するように、というものだった。

「というわけで、地上へ引き返すわ。不審者なんだかよく分からない誰かさんを説明しなくちゃいけないから」

 もう疲れたらしく、ティアナはブロントさんに対してタメ口であった。
 しかし、ブロントさんはそのようなことでは怒らない。この辺の気遣いが人気の秘訣のようだ。

「それじゃ行きましょ」
「どうでも良いが不審者とは誰か?」
「あんたよ、あんた」
「人を不審者呼ばわりとか……どちかというと俺は不審者ではにぃ」
「いいからさっさと歩く!」

 そんなティアナをフォローするようにスバルは言った。

「ティアは真面目だから……」
「真面目なことはいいことであることは別におかしくはないな」




 言い合いながらも3人は来た通路を引き返し始めた。








 これがブロントさんのミッドチルダでの初めての戦闘であった。

 ブロントさんは後にミッドチルダにその名を轟かすことになる。
 時にはその身を持ってエース達の盾になり、時には生半可なナイトには真似できないホーリーをぶちかまし、無限の欲望を打ち破ったのだ。
 不審者扱いされていたのにいつの間にか英雄扱いとか、さすがナイトは格が違ったがどこもおかしくはなかった。
メンテ
とある可能性な物語 ( No.2 )
日時: 2010/03/10 23:29:19
名前: ws 

とある可能性な物語





 私には双子のお姉ちゃんがいる。
 しかし、そのお姉ちゃんは……ちょっと、いや、かなり困ったさんだった。


「玲……ちょっと食べすぎじゃないのか?」

 呆れ顔のお兄ちゃん。
 美由希お姉ちゃんと一緒によく体を動かしているお兄ちゃんも、さすがにお姉ちゃんの食欲には及ばない。
 うん、さすがにどんぶりで3杯は食べすぎだと私も思う。

 お姉ちゃんは手元にあったから揚げを一つ口に含んだ。
 こくこくと頷きながら食べ、飲み込む。

 そして、お姉ちゃんはお父さんとお母さんの方へと顔を向ける。
 とても、真剣な顔だ。

「お腹が空きました」

 一瞬で、お父さんとお母さんの顔はデローンとした。
 どう言っていいか分からないけど、とにかく、こう、可愛いものを見たという感じに。

「あらあら、玲は食いしん坊ねぇ」
「いっぱい食べるんだぞ」

 そう、お姉ちゃんのご飯を食べる様子はお父さんとお母さんにとても評判がいい。
 喫茶店をやっていることもあると思うけど、とにかくお姉ちゃんは可愛いがられている。
 お姉ちゃんにとって、それは良いことでもあり、悪いことでもあった。

「ねぇ、玲……新しい服を買ってきたんだけど……」

 お姉ちゃんがあからさまに顔を顰めた。
 お兄ちゃんも美由希お姉ちゃんも、そして私も、お姉ちゃんにはとても同情する。だけど、助けたりはしない。
 私も巻き込まれたくはないのだ。

「……東京特許許可局局長って10回10秒以内に言えたらいいよ」
「あなた、がんばって!」

 瞬間、お父さんが凄まじい速さで言い始めた。
 何でも、うちの流派の御神流とかの奥義である神速だかを応用しているとか何とか、お兄ちゃんに聞いたことがある。
 2ヶ月くらい前、お姉ちゃんがお母さんの手から逃れようと暴れたとき、じゅげむじゅげむを20秒で言えたら、大人しくするって条件を出したときに、初めてお父さんが披露した技だ。
 
 奥義って、すごいものだと思ったけど、そうでもないねってお兄ちゃんに言ったら、落ち込んでた。
 可哀想だったから、頭を撫でてあげた。

「言えたぞ……! 言えたっ……!」
「あなた……!」

 抱き合うお母さんとお父さん。
 お姉ちゃんはテーブルに突っ伏してる。
 ……今日は一緒に寝てあげようと思う。








 翌日、いつも通りに私とお姉ちゃんは一緒にバスで登校。
 アリサちゃんとすずかちゃんと合流し、いつも通り寝ぼけているお姉ちゃんをからかいながら。
 ついでに、何か変な夢を見たことを話して盛り上がった。

 そして、学校の生活の授業でのことだ。
 先生が将来の夢について考えてみましょう、と宿題みたいなものを出した。

「で、玲となのはは将来の夢とかあるの?」

 昼休み、屋上にてアリサちゃんがそう切り出した。

「私は喫茶翠屋の二代目……かなぁ?」
「すずかと結婚する」

 さらりとお姉ちゃんが凄いこと言った。
 お姉ちゃんとすずかちゃんはやたらと仲がいい。
 というか、バカップル。

 入学したときからずっと1人だったすずかちゃん。 そんな彼女にお姉ちゃんが声を掛けて、それで何か知らないうちに親しくなってた。
 それだけなら、ただの友達だろうけれど、決定的になったのはアリサちゃんがすずかちゃんのヘアバンドを取り上げたとき。

 仲が良かったお姉ちゃんが出てきて、「謝罪と賠償を請求する!」とか言って、弁護士を呼ぶとか何とか。
 アリサちゃんもヒートアップして、何故か殴り合いに。
 話し合いなのか、殴り合いなのか、どっちかにして欲しい。

 結局、私が仲裁に入って一応その場を静めたけど、問題はその後だった。
 お父さんとかアリサちゃんのお父さんが学校にやってきたとき、またお姉ちゃんが入ってきて、アリサちゃんのお父さんに「謝罪と賠償を請求する!」と言っちゃったのだ。
 もう私は呆れて何も言えなかった。


「玲ちゃん……嬉しいな……」

 はにかむすずかちゃん。
 どうやら私が呆れている間に、いちゃいちゃし始めようとしているらしい。
 どうでもいいけど、お姉ちゃんの持っているえっちな本、全部金髪のお嬢様だった気がする……

 妹としてはこれ以上は勘弁して欲しいところ。
 あとですずかちゃんにメールしておこう。
 お姉ちゃんの本命はアリサちゃんかもって。

「ていうか、アンタ達、女同士ってこと……」

 それは私も常々思うことだけど、お姉ちゃん、自分が転生者で元男とかって信じきっているから、駄目だと思う。
 性同一性障害と統合失調症っていう心の病気らしい。
 心の病気を治すお医者さんにお父さんとお母さんが連れて行ったときに、わかったみたい。
 だから、お父さんもお母さんも、お兄ちゃんも美由希お姉ちゃんも、お姉ちゃんにとっても優しい。
 私としても、お姉ちゃんには小さい頃からいっぱい遊んでもらったから……

「ねえ、アリサちゃん。すずかちゃんもお姉ちゃんも幸せになれるんなら、それでいいんじゃないかな?」
「……それもそうね」

 何かあると薄々感じているようなアリサちゃん。
 近いうちに話すことになるかもしれない。





 それから塾に行く途中、傷ついたフェレットを拾った。
 獣医さんに見てもらうかどうか皆で相談したけど、お姉ちゃんのお金は誰が出すの、という一言で皆で財布の中身を確認。
 とてもじゃないけど、足りなかった。
 生きていくにもお金が掛かるのよ、とお姉ちゃんが遠い目をして言ってたのが印象的。
 そういうわけで、犬も猫もいない私達の家に、お姉ちゃんが電話して許可をもらった上で、フェレットを連れて帰った。




「うーん……お姉ちゃんって実は本物なのかなぁ?」

 私の声にお父さんもお母さんもお兄ちゃんも美由希お姉ちゃんも頷いた。
 簡単に言えば、夜になってフェレットさんが目覚めて、言葉を喋った。
 これには皆吃驚。
 唯一、すずかちゃんと自分の部屋で電話していたお姉ちゃんを除いて。
 フェレットは仮の姿で、実は人間の男の子だとか、そういう事情を聞いていくうちに、お姉ちゃんって実は本当にそうなんじゃないかな、と。

「お世話になりました」

 唐突に、ユーノ君がフェレットのまま、頭を下げた。

「これ以上、あなた方に迷惑を掛けるわけにはいきません。管理局に連絡を取り、協力してもらいます」

 お父さんは腕を組んで難しい顔をしている。
 お兄ちゃんも美由希お姉ちゃんも同じ顔だ。
 お母さんはちょっと困った顔。

 私も、たぶん困った顔になっていると思う。
 なんというか、失礼だけど……ユーノ君が21体のモンスターを倒してジュエルシードを取り戻すなんて、とてもじゃないけどできると思えない。
 そして、管理局の人が来る前に被害が出ないとも思えない。

「はーい、お待たせ。フェレットは意識戻ったのー?」

 呑気な声。
 お姉ちゃんが戻ってきた。
 何だかニコニコしている。
 すずかちゃんとまたいちゃいちゃしてたんだろう。

「あなたは?」

 ユーノ君が問いかけた。
 お姉ちゃんは固まった。
 ……知らなければ無理もない。

「フェレットが喋った! 魔法は実在したんだ!」

 どう反応すればいいんだろう?
 とりあえず、また何か呆れるようなことになりそうだった。


 あ、すずかちゃんにメール送っておかないと。
メンテ

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