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魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド
日時: 2009/10/02 21:24
名前: ZERO  < >

こんにちは、ZEROです。今回3作目の作品ですが、カブトを都合により削除するにいたり、この作品を手がけた次第です。
物語はディケイドクロスで、劇場版仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカーから3日後の世界。
士の前に突然現れた銀色のオーロラ。魔法の世界ミッドチルダを舞台に、ディケイドが次元犯罪者ジェイル・スカリエッティに挑みます。
メンテ

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Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.1 )
日時: 2009/10/02 21:27
名前: ZERO  < >

あらすじ

ライダーを殲滅すること・・・それがかつて自分に課せられた義務であり、野望だった。それを行うことで、自分は全世界を支配できる。そう言われ続けた。殲滅の旅に出たものの、記憶を失い、自分は逆に仮面ライダー達を助けてきた。その結果、組織には捨てられ、仲間を失った。それでも自分は世界の崩壊を止めるため、戦いに身を投じた。仮面ライダーとして。そして一人で組織に挑み、絶対絶滅に陥った時、自分の目の前には、全ての世界の仮面ライダー達がいた。一つの目的の為、巨大な悪に立ち向かうため、全ての仮面ライダーが自分と共に戦うことになった瞬間だった。そして、激しい戦いの末、自分と全ての仮面ライダーたちは勝利という光を見つけ出した。そしてその仮面ライダーの名を、10の名を冠し人は呼ぶ。その名は

仮面ライダーディケイド

大ショッカーとの戦いから3日後。
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.2 )
日時: 2009/10/02 21:28
名前: ZERO  < >

第一話「魔法の世界」

大ショッカーとの戦いから少しの時が過ぎた。静まり返った光写真館。朝6時。いつもなら自分は寝ているはずの時間なのだが、珍しく、目が覚めてしまった。コーヒーを注ぎ、それを口に含む。大ショッカーと戦ってからほんの数日しか経ってはいないが、その大ショッカーと戦った一日は、特別長いように感じていた。
「士おはよう。珍しく早いな」
「ユウスケ・・・」
そこには一人の青年がいた。小野寺ユウスケこと、仮面ライダークウガ。士と共に、世界を旅したライダーであった。戦いの後、本来ならユウスケも自分のいた世界「クウガの世界」に帰るのだが、ユウスケは士と旅をすることを選んだ。
「それにしても、そろそろ次の世界に行くのかな?」
「ああ、だろうな。それに、小夜との約束もある。」
門矢小夜は大神官ビジュムになっていた士の妹。元に戻った小夜と別れ、次の世界へと、旅立つことになった士。妹と別れるのはつらいところだったが、小夜の「自分の旅をして欲しい」という言葉を受け、士は妹とは別の旅を続けることにしたのだ。するといきなり、背後に銀色のオーロラが現れた。士はオーロラに飲み込まれてしまう。
「何っ・・・!?」
「士・・・!」
ユウスケが手を伸ばすが、オーロラが消え、士の姿も消えていた。

ここはミッドチルダ。魔法文化が栄えた世界であり、時空管理局がさまざまな次元世界をかんりする。首都郊外にある機動六課隊舎。そこにある訓練場までの道のりを、一人の女性が歩いていた。
「さて、今日も頑張らなきゃね。」
女性の名前は高町なのは 19歳。時空管理局のエースオブエースの異名をとる、不屈のエース魔導士である。現在は機動六課のスターズ分隊隊長スターズ1。友の夢のため、この舞台で共に戦うと決意していた。
「あれ?あそこにいるのって、人?」
道のど真ん中に倒れている男がいた。その横には何故かバイクが止められている。止められているというよりも、何故か、その倒れた男の横に、忠実な召使いのように止められていた。なのはは急いでその男へ駆け寄った。
「あの、どうしましたか?しっかりしてください!」
なのはが呼びかけるが、男に反応はない。死んでいるかと思ったが、息はある。どうやら気絶しているだけのようだ。
「シャマル先生、聞こえますか?六課の前に人が倒れてて・・・はい、そうです。すぐに来てください。」
なのははすぐに六課にいる医師、シャマルに連絡を取った。すると、男の手に、何かが握られていた。
「これって、カード?」
何かのカードのようだが、表は真っ白で、何も絵が描かれてはいなかった。

「う・・・・・・ここは・・・」
なのはが士を発見して12時間が経過していた。士はベッドで目を覚ました。そして、ベッドの横にはかつて大ショッカーが開発したライダーベルト、ディケイドライバーと何も描かれていないカードが置かれていた。士は起き上がってディケイドライバーとカードを手に取り、辺りを見渡し、頭の中で状況把握を始めた。まず自分は銀色のオーロラに包まれた以上、ここは他の世界と考えてよいだろう。そして自分がいるこの白い部屋に様々な医療器具が置かれた部屋。そこは恐らく病院の病室。しかし、士にはここがどのライダーの世界なのか、わからなかった。
(まったく、今回は光写真館もなしか・・・)
毎回別の世界に行くには光写真館と、その主である栄次郎。その孫娘の夏海、そしてユウスケが一緒だった。そんなことを考えていると、ドアが開き、中に女性が入ってきた。茶髪の髪をサイドアップに結った、士から見れば、ずいぶんと変わった格好であるその女性。士はとっさに身構えたが、女性はニッコリと微笑んだ。
「目が覚めたんですね?随分眠っていたから心配しました。警戒しなくても大丈夫。私は高町なのは。あなたは?」
優しく士に声をかけるなのはに対し、士は警戒を解いた。
「・・・門矢士だ。それで、ここはどこだ?」
「ここは時空管理局 機動六課の隊舎です。」
「時空管理局・・・?なんだ、それは?」
その士の言葉に、なのはは少し驚いた顔になった。
「あの・・・士さん、時空管理局を知らないんですか?」
「ああ、どうやら俺は、こことは別の世界から来たみたいだからな。」
その言葉を聞き、なのははさらに驚いた。
「じゃああなたはまさか、次元漂流者?」
「次元・・・漂流者?」
さらに知らない単語が飛び出し、困惑する士。なので、なのはは時空管理局についてと、次元漂流者について説明し、ここが魔法の世界、ミッドチルダであることを説明した。
「成る程、だいたいわかった。・・・と言いたいが、魔法というのがどうも引っかかる。そんな物が存在しているなんてな。それに、ここが地球じゃないのも驚きだ。」
その言葉に、なのはが笑う。
「普通は考えられませんよね。私も最初はそうでしたから。それにしても、士さんは異世界についてあまり驚いていませんね。」
「まあな。今まで色んな世界を周ったからな。だが、魔法なんてものは見たことない。」
「世界を・・・周る?」
「ああ、事情があって、今まで様々な世界を周ったことがある。」
士は今まで自分が仮面ライダーという存在を助けるため世界を周っていたことや、自分もその仮面ライダーという存在であること。そして少し前に世界の崩壊を防ぐために闘ったことを説明した。
「世界の崩壊・・・そんなことが・・・」
「この世界はなんともなかったのか?」
「ええ、この世界でそんなことは起きていません。もしかしたら、士さんの世界は、私達の世界とは違う、平行世界にあるのかもしれません。」
「平行世界?」
「パラレルワールドと言った方がわかりやすいでしょうか?似ているけど、まったく違う世界のことです。」
成る程、と士が納得した。
「それで、士さんのこれからですけど、士さんの世界が見つかるまで、ここであなたを保護しようと思います。」
「それは助かる。だか、帰れるのか?俺は。」
「はい。時間は掛かると思いますが、必ず、あなたを元の世界に帰します。」
と、にっこりとなのはが微笑む。その笑顔を見て、若干士の顔が赤くなる。誰でもこんな眩しい笑顔を見れば、そうなってしまうかもしれない。
「とりあえず、そうですね。一応体は異常ないらしいので、今日はゆっくり休んで、また明日、お話しましょう。」
「ああ、そうさせてもらう。」
と、士が頷く。そして、なのはが部屋を出ようとするが、なのはは思い出したように「あ!」と声を上げた。
「そのディケイドライバーというベルト。こっちで解析をしたいので、預かってもよろしいですか?明日にはお返しするので。」
士は少し迷ったが、なのはにディケイドライバーを手渡した。
「壊すなよ?」
「大丈夫です。壊すようなことは絶対にありませんから。」
そう言って部屋を出たなのはだが、その出る瞬間、小さく「多分・・・」といったのは士には聞こえなかった。なのはが出た後、士はベッドの上に寝っ転がった。
「またライダーのいない世界・・・か。」
今までライダーの世界といえば、「シンケンジャーの世界」である。
「この世界でも、俺に何か役割があるのか・・・?」
今まで世界を周ると必ず士にはその世界で役割が与えられた。今回も何か役割があるのだろうか?すると、ズボンのポケットに何かが当たった。それを取り出すと、ライダーカードとはまた違うカードがあった。士の写真が入ったそのカード。身分証明書のようだが、その字は読めなかった。
「この世界の文字か?さすがに地球じゃないからか、文字も変わっているな。」
士はそのカードを白くなにも入っていないカードとカメラの横に置くと、目を閉じた。
「明日、また色々わかるだろう。この世界のことも、俺のやるべきことも。」
自分にそう言い聞かせると、士は再び闇の中に落ちていった。

翌日、士は少し早く目を覚ました。そして外に出ると、士は機動六課の隊舎の中を歩くことにした。目的はもちろん散策と、昨日預けたディケイドライバーの回収である。早いためか、人は全くいない。外には綺麗な空に、いくつも地球のような星があった。士はトイカメラのシャッターを切って、それを写真に収めた。
「これが魔法の世界。魔法の世界・・・どこかで聞いた気がするな・・・」
この世界に来て、なのはの「魔法」という単語に最初は信じることができなかったが、その単語がどこかで引っ掛かっていた。まるで、その単語を警戒するような、そんな感じだった。士は再び散策を開始するため歩き出した。しばらく歩いていると、おかしな光景が目の前に飛び込んできた。茶色い、昨日のなのはと同じ服装をし、水色の長い髪をした小さな人形が浮いて、飛んでいる。
「あれは人形か?それとも、魔法世界だから妖精か。どちらにしろ、面白いな。」
そう言って再びシャッターを切った。すると、それに気づいた人形らしき物体が士の元へ飛んできた。
「ちょっと!何を勝手に写真を取ってるですか!」
「ああ、悪かったな。随分と珍しいからな。人形が宙を浮いてるなんて。」
「誰が人形ですか!リインはリインフォースUという名前があるです!そしてリインは人形じゃなくて、ユニゾンデバイスなのですよ!」
と、怒っているリインなるユニゾンデバイスとやらは、怒ってもあまり怖くはなかった。むしろ、可愛いと思えるほどだ。すると、リインが怒るのをやめて首を傾げた。
「ところで、あなたは誰ですか?」
「門矢士だ。」
いまさらか、などと思ったが、とりあえずそこは突っ込まなかった。突っ込む前に、リインが言葉を続けたからである。
「ああ!昨日保護された次元漂流者の方ですね!なのはさんが昨日保護したって言う」
どうやら自分のことはすでにこの機動六課では幾人かには知られているらしい。
「まあな。それで、そのなのははどこだ?ディケイドライバーを返して欲しいんだが。」
「ああ、なのはさんなら訓練場ですね。今はフォワードメンバーの訓練の途中ですから。」
「訓練場・・・か。それはどこだ?」
「よければ案内するですよ。ついてきてくださいです。」
その言葉に同意し、士はリインの後をつけていくことにした。外へ出て、その心地のよい風を肌で感じ取る。数分歩いたところでは、何やら爆発が起きていた。その場所へ行くと、4人の子供達が浮遊する卵型の機械へ向かい、その機械を破壊している。
「なんだ、あれは。」
「あれが訓練です。びっくりしました?」
「あ、ああ・・・」
びっくりするも何も、普通子供が戦っている姿を見れば、驚かない者はいないだろう。士はその4人が戦う姿を写真に収めた。すると、リインが遠くにいたなのはと、茶髪の眼鏡をかけた女性に手を振った。
「なのはさーん!シャーリー!」
「あ、リイン。士さんも。」
なのはと眼鏡の女性がこちらに走ってきた。
「おはようございますです!」
「うん。おはよう。士さんもおはようございます。」
「初めまして、シャリオ・フィニーノです。機動六課のメカニックをしています。シャーリーと呼んでください。」
「わかった。それで、俺のディケイドライバーを返して貰えないか?」
「あ、これですね。お返しします。」
そう言ってシャーリーが取り出したのは、ディケイドライバーだった。士はそれを受け取った。
「それ自体のデータは取れたんですけど、戦闘に関してのデータはないので、今から士さんに戦闘シュミレーションをやって欲しいんですが、よろしいですか?」
「と、いうと?」
「さっきの機械、ガシェットドローンというのですが、それと戦ってもらいたいんです。」
「・・・まあ、いいだろう。体も随分鈍っているみたいだしな。」
士の承諾に、なのはとシャーリーは満面の笑みを浮かべ、空中に出されたコンソールを打ち始めた。すると、その廃墟の形が変わっていく。同じ場所にいるのに、その廃墟は形を変え、別の廃墟のようになった。
「なんだ?景色が変わった・・・?」
「これはシミュレーターと言って、本物そっくりに再現されているんです。本物ではありませんが、限りなく本物に近い場所を再現できるのですよ?」
「すごいな・・・」
リインの説明を聞き、感心する士。すると、その廃墟の場所から、4人の子供たちが駆け寄ってきた。
「なのは隊長、いったいどうしたんですか?突然フィールドから出てほしいって。」
「うん、もう朝練はここまでいいよ。ちょっとやることがあるんだ。」
「あの、なのは隊長、そちらは?」
青い髪の少女が士の存在に気づき、不思議そうに士を見た。こちらから見たほうが、少女たちの格好の方が十分変なのだが。
「この人は昨日保護した次元漂流者の人で、門矢士さん。士さん、この子達は、機動六課のフォワードメンバーです。」
「門矢士だ・・・。」
「私はスバル。スバル・ナカジマです」
「ティアナ・ランスター・・・です。」
「エリオ・モンディアルです。」
「キャロ・ル・ルシエです。」
4人の自己紹介の後、士はなのはに顔を向けた。
「おい、時空管理局ってのは子供を使うほど人手不足なのか?」
「いえ、資質の実力があれば、管理局には入隊できるので。」
「そうなのか。」
そう士は興味なさそうに言った。その言葉に若干ティアナが眉をひそめた。すると、なのはの目の前にあった画面が切り替わり、先ほどの機械、ガシェットがあちらこちらに出現した。
「これでよし。士さん、準備はよろしいですか?」
「ああ、いつでもいいぞ。」
そう言う士の腰には、すでにディケイドライバーがセットされていた。それを確認したなのははフォワードと共に、少し離れた廃墟のビルへ上がっていった。そして、士の前になのはが写った画面が現れる。
「さて、それではスタートします。ルールは30機あるガシェットを全て破壊してください。破壊した時点で終了となりますので。」
ライドブッカーが出現し、そこからカードを取り出した。さらにバックル両側のサイドハンドルを外側に引き、バックルが90度回転しカード挿入口が上部に露出した。
「ああ、だいたいわかった・・・変身!」
《KAMENRIDE DECADE!》
ハンドルを押すと、電子音と共に九つの影が集まり、士は仮面ライダーディケイドへと変身した。そのマゼンタと黒を基調としたそのスーツに、緑色の目をした仮面。仮面ライダーディケイド。少し前に大ショッカーと戦って以来、変身してはいなかったが、変身するのが随分と久しぶりな気がした。すると、目の前の画面から『START』と表示され、ガシェットたちが動き出した。それと同時に、ディケイドがライドブッカーをソードモードにして駆け出し、ガシェットに斬りかかった。
「ハッ!」
斬りかかったガシェットはいとも簡単に破壊され、機能を停止する。続けてディケイドはそのまま目の前にいた約5体程のガシェットに連続で斬りかかって掃討した。
「なんだ?随分と脆い・・・」
言いながらディケイドは遠くから発射されたガシェットの光線を避けると、今度はライドブッカーからカードを一枚取りだし、ガンモードに変えてカードをベルトに差し込んだ。
《ATACK RIDE BLAST!》
電子音の後、ディケイドは銃口の下部にあるライドマーカーでターゲットをマーキングして発射し、動き回るガシェットを破壊する。
「おいおい、随分楽勝だな。」
などと余裕を見せるディケイド。すると、今度はディケイドを挟み撃ちにして、残った総勢20機のガシェットが廃墟の影から奇襲にかかる。それに気づいたディケイドは光線を避け、さらにカードを取り出した。
「結構な数じゃねえか。なら、こいつだ!」
《ATACK RIDE ILLSION!》
今度はディケイドが3人に分かれ、一人目が素手、二人目がソードモード、3人目がガンモードでガシェットに対応する。その時間は10分とかからず、ディケイドはガシェットの軍勢を蹴散らした。
「なんだ?もう終わりなのか?」
ディケイドが一人に戻り、周囲を見渡した。なのはの話では、敵は30機程度と言っていた。つまり、これで終わりのはず。しかし、ディケイドの声に、なのはは答えない。すると突然、別の方向から光線が放たれた。先程よりも大きいガシェット。
「なんだ?随分とでかいな親玉登場か?」
そんな言葉を無視し、大きいガシェットは士に向けて光線を発射した。ディケイドはそれを避けると再びライドブッカーをガンモードに変えて撃ち放った。しかし、先程と違って硬度があり、焦げ跡が残る程度だった。するとガシェットは今度はこちらの番だと言わんばかりにアームユニットを展開して士に襲い掛かった。その大きさに似合わぬ動きをするガシェットに、ディケイドは追い詰められ、アームユニットをまともに食らうと、廃墟の壁へと吹き飛ばされた。
「ぐっ!さっきのとは性能がえらい違うな!だが、これで終わりにしてやる!」
士は黄色いカードを取り出し、ベルトに差し込んだ。
《FINAL ATACK RIDE DE DE DE DECADE!》
ディケイドの目の前に9枚のカードのオーラが現れ、それと共にディケイドは上へと飛んだ。そしてそのままカードを潜り抜け、ディメンションキックを発動する。
「ハアァァァァァァ!」
ディケイドのディメンションキックが直撃し、ガシェットが吹き飛ぶと、そのまま爆発した。すると、周りの廃墟が消え去り、そこには海があった。士が変身を解くと、なのはたちが駆け寄ってきた。
「お疲れ様です。ばっちりデータ取れましたよ。」
「30機と言ってたが、数が違うみたいだったぞ?」
「にゃはは、すみません。あれはガシェットのV型と言って、私たちでも少しだけ苦戦するタイプなんですけど、士さんはいとも容易く倒してましたね。すごいと思います。」
と、笑って誤魔化すなのは。その後ろでシャーリーがコンソールを打ちながら頭を考え込んでいた。
「うーん・・・やっぱり魔力反応はなし・・・これ、すごいなぁ・・・あの、士さん!もう一度それを解析させてもらえませんか?お願いします!」
頭を下げるシャーリーに、士は少し困った顔になった。
「何故だ?」
「何故ってその、えっと、完璧に解析してないと言うか、もう少し詳しく解析したいと言うか・・・」
必死に理由を考えるシャーリー。実際のところ、魔力を使わずに戦う士の力を見て、それを補助するディケイドドライバーにとてつもない興味が沸いたのだろう。シャーリーはさらに両手を合わせ、頭を下げる。それを見た士はため息をついてディケイドライバーを差し出した。
「そこまで言うなら貸してやってもいいが、壊すなよ?」
「はい!そりゃあもう!」
ディケイドライバーを受け取り、「わーい!」とはしゃぐシャーリー。正直その手でディケイドライバーを投げて喜ぶのは止めて欲しかった。すると、なのはが「さて!」と、切り出す。
「士さん、朝食にしませんか?私お腹すいちゃって。朝食が済んだら、機動六課の部隊長と会うようになっているので。」
「ああ、そういえば昨日から何も食べてないな・・・」
士はミッドチルダに来る以前は朝に飲んだコーヒー一杯。それ以後士は気絶し、起きたのは夜。そしてそのまま眠ったので、士は丸一日何も口にしていないのだ。
「わかった、食事に行くか。」
「はい、行きましょう!」
そう言ってなのはははしゃぐシャーリーをなだめ、3人は隊舎へと戻った。この時、士がミッドチルダの存亡にかかわる程重要な存在となることは、なのは、シャーリー、そして士本人はまだ知らなかった。

つづく

あとがき
こんにちは、ZEROです。このサイトで第3作目を製作させていただきました。実のところ、カブトのほうで問題があったため、カブトを削除し、急遽この作品を作ることとなりました。作品としては、劇場版仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカーの後のお話となります。なのはサイドはまだヴィヴィオが保護される少し前で、保護されるまで、しばらく掛かると思います。映画は公式ブックでしか見ていないので、所々修正すべき部分が出てくると思います。もしあった場合は遠慮なく書いてください。なるべく士のキャラを壊さないように頑張っていきたいと思います。
それでは、今日はこれで・・・

次回、仮面ライダーディケイド
ミッドチルダに流され、戦った士。そしてその映像を見たはやてはある決意を士に示す。そのとき士は?そして、士がこの世界で果たすべきこととは?
 そして静かに暗躍する男の影。その男の名はジェイル・スカリエッティ。恐怖の男が、少しずつ動き始めようとしていた。
第二話「士の役目」
全てを破壊し、全てを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.3 )
日時: 2009/10/05 18:21
名前: ZERO  < >

お知らせ

今回の新小説、「魔法少女リリカルなのはStrikerS×ディケイド」ですが、大部分の修正をいたしました。文字の間違いからストーリーの流れまでを細かく直したため、色々と内容が変わってしまいました。前回の小説を読んでいただいた方には大変申し訳ないのですが、ご理解をお願いしたします。
今後はもっとストーリーを考えて書くつもりですので、よろしくお願いします。

by ZERO
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.4 )
日時: 2009/10/08 17:59
名前: ZERO  < >

どこの世界に行っても、自分は世界に拒絶された。そして様々な世界の人に悪魔と呼ばれた。嫌われ、恐れられ、自分の周りには誰もいない。しかし世界を渡ればその世界ごとに役目を与えられた。そしてこの世界でも、自分は役目を負うのだろうか?答えは、世界を渡ったときに持っていたカードだけが知っている。

第二話「士の役目」
朝の訓練が終わり、士はなのはと共に朝食を取ることとなった。リインは先に戻ったらしく、テーブルには士、なのは、そしてフォワードが朝食を食べていた。昨日から何も口にしていなかった士は、その料理を口に運ぶ。そんな横で、スバル・ナカジマとエリオ・モンディアルが大量のパスタをよそって食べていた。
「・・・よく、食べるな。」
その16歳くらいの少女が食べる量とは思えない。
「前衛ってカロリーの消費が激しいので・・・」
「激しいにも程があるだろ・・・」
すでに3杯の大盛りをおかわりするスバルは少し気恥ずかしそうに言う。その横でエリオも2杯目の大盛りを喰らいついていた。
(こいつらといるとこっちまで腹一杯になりそうだな・・・)
そう思いながら、食事を終えた士はコーヒーを口に流し込む。すると、なのはも食事を終えたらしく、トレイを持って立ち上がった。
「それじゃあ士さん、これから部隊長室へ行くので、ついてきてください。」
「ああ、そういえばそうだったな。それにしても、どんな奴なんだ?その部隊長ってのは。」
「この部隊の隊長、八神はやて部隊長は・・・そうですね私と同い年なんですが、しっかりしたいい子です。一応次元漂流者に会ってもらわないと色々と困るので・・・」
「いい子・・・ね。まあいい、じゃあ行くか。」
そう言って士も立ち上がり、トレイを片付けると、なのはの後をついていくことにした。廊下を歩くなのはと士。しばらく歩いていると、なのはが「そういえば」と切り出した。
「士さん、朝からご苦労様でした。」
「ああ、結構いい運動になった。」
「すごかったですね。あれが仮面ライダーの力ですか?」
「まあな。だが、随分とあのガシェットとやらは脆かったな。」
「士さんにとってはそうかもしれませんが、私たち魔導士にとって、ガシェットは天敵なんですよ。」
そう言うなのはは、士にガシェットが魔力を無効にするAMFがあることを教えた。
「なるほど、だいたいわかった。それ以外の攻撃だったらどうとでもなるわけか。」
「簡単に言えばそうなりますね。あ、着きましたよ。」
なのはが扉の前で止まり、ドアを開けた。そこは応接室のような場所で、そこにはショートカットにヘアピンを×に止めた、なのはとそう変わらない年齢の少女がいた。その横にはリインの姿がある。そしてソファーには士よりも年上のように見える男性がいた。
「あ、なのはちゃん、待っとったよ。あなたが門矢士さんですか?」
「ああ、そうだ。」
「私は八神はやて。機動六課の部隊長を務めてます。よろしゅうお願いします。それでこっちは・・・」
「時空管理局本局次元航空部隊提督、クロノ・ハラオウンだ。」
士ははやてとクロノに握手を交わすと、二人はソファーに座ることを勧められ、はやてとクロノを正面にして座った。
「さて、まずは士さんのことやけど、なのはちゃんから大まかな事情は聞いてます。士さんが仮面ライダーと呼ばれる存在であることや、世界の崩壊を防ぐために戦っていることも。」
「そこで君の言うとおりの世界を調べたが見つからなかった。確かに君の住んでいた星は地球なんだな?」
「ああ、それは間違いないな。」
と、二人の質問に答える士。自分の世界が見つからないというクロノの言葉に、本当に「士の世界」に帰ることができるのかと、いささか不安を覚える。
「それで、俺はどうなる?」
「そうだな、先程、君の戦闘は見せてもらったんだが・・・」
そう言ってクロノが先程の戦いのシーンを映し出す。
「我々の世界にはない力を持った存在だ。行動が制限されるのは覚悟して欲しい。だが、君の世界を必ず見つけることは約束しよう。」
「そのこと何やけどな、クロノ提督。一つ提案があるんよ。」
と、はやてがニコニコしてクロノを見た。
「なんだ?・・・まさかはやて。僕が一瞬考えてしまったことじゃないだろうな?」
「そのとおりや。士さんをこの部隊、機動六課で預かるんや。」
「この部隊はかなり無理をしているんだぞ?さすがにこれ以上は・・・」
「でも士さんの力を隠さず、使ってもらったほうがええやん。危険なロストロギアを扱うこの部隊には何よりも戦力がいるし、士さんの世界が見つかるのにも時間はかかる。だったら民間協力者という形で預からしてくれればいいんとちゃう?」
クロノの説得に、はやては応じず、諦めない。
「だが、彼の意思は・・・」
「別にいいぞ。自分の世界に帰るまで時間が掛かるなら、その間この世界を見るのも悪くはない。それに、制限つきで生活するなんてごめんだしな。」
士の回答に、はやては喜び、クロノはそれに呆れてため息をついた。
「まったく、仕方ない。これで話は終わるが、何か聞くことはあるか?」
「そうだな・・・これ、何かわかるか?」
そう言って士がカードを取り出した。ズボンのポケットに入っていたそのカード。クロノが驚いてそのカードを見た。
「これは民間協力者用のIDカードだ。どうしてこれを?」
「さあな。俺は世界を周るごとに役目を与えられるんだ。多分その一つだと思ったんだが・・・」
今までの世界では士に様々な役割が与えられていた。警察官、バイオリニスト、弁護士、食堂のチーフ、高校生、郵便局員、旅人、ゼクトルーパーの隊員、音撃道の大師匠、サラリーマン、黒子、霞のジョー、草野球チームの選手などである。
(今回は民間協力者・・・か。俺のすべきことは、いったい・・・)
クロノが確認すると、それに問題はなかったらしく。そのまま士に返却された。それを受け取り、士はもう一枚のカードを眺めていた。
「あの、士さん。それって・・・」
「ああ、これか?これはこの世界に来たときに手に入れたカードだ。」
なのはが不思議そうにそのカードを見る。それは、なのはが士を発見したときに握り締めていたものである。先程の戦闘で使ったカードと柄が似ているが、表には何も入ってはいなかった。
「さて、これから忙しくなる。僕は本局に正式な手続きをしなければならない。はやて、後のことは頼んだぞ。」
「大丈夫、任しといてや〜」
そう言ってはやては出て行くクロノを見送った。
「さて、じゃあ士さん、早速やけどこれに着替えへんか?」
そう言ってはやてが取り出したのは、機動六課の制服だった。
「随分と準備がいいね。はやてちゃん、まさか初めからこのつもりだったの?」
「さあ?なんのことやろ?気にせんとき、なのはちゃん」
と、にんまり笑顔を見せるはやて。
「これを、着るのか?」
と、少々嫌な目でそれを見る士。今までも様々な世界で色々な職業の服を着てきたが、正直どれも似合うのだが、士の好みではなかった。今回の『機動六課の制服』も例外ではない。
「当然や。士さんはもう機動六課の一員。なら、これを着るのは道理やろ?」
「いや、俺は民間協力者であって時空管理局員じゃないだろ。」
「でも似合うと思うんや。」
と、ぐいぐいと制服を推すはやて。その笑みがだんだん怖くなってきた士は一歩下がるが、そのまま背中をなのはに押されて止められた。
「士さん、あきらめてください。はやてちゃんは一度言い出すと止まりませんから。」
もう諦めろモードのなのはの言葉からは、これ以上断ると無理やりにでも着させられるという心の言葉が聞こえていた。士は内心どこが良い子だと思いながらも、抵抗をやめ、ため息をつきそれを受け取った。
「わかったよ。着ればいいんだろ?着れば。」
数分後、制服に着替えた士。それを見てはやてがパチパチと拍手をする。
「やっぱり似合うやん。ね?なのはちゃん。」
「うん、とっても似合ってますよ。士さん」
「まあ、俺に着こなせない服はないんだけどな。」
そういう士の実際の格好は確かに悪くはない。ただ、士が好きでないだけだ。
「さて、それじゃあ私は教導に戻るね。」
「じゃあ士さん、リインに隊舎を案内してもらってや。リイン、頼んだで。」
「了解です!じゃ、案内するですよ〜」
そう言ってリインは部屋を出ると、士もそれについていき、部屋を出た。
「さて、士さん関連の書類でもまとめるか・・・」
そう言ってはやても部屋を出て、自分の仕事部屋へと戻っていった。

一方、ここはとある犯罪者のアジト。
「ふむ、これはこれは・・・・」
「どうかなさいましたか?ドクター」
ドクターと呼ばれる、白衣を着た男、男の名はジェイル・スカリエッティ。広域次元犯罪者である。その男横にいるのはドクターの『作品』である戦闘機人ナンバーズ、No.1ウーノ。そしてスカリエッティの前にあるカプセル。そこには一匹の化け物が入っていた。
「それは・・・先日ドクターが作った試作体ですか?」
「ああ、私の古いデータを漁ったら出てきてね。これも夢のためには必要なものさ。」
「今まで聞きませんでしたが、これはいったい?」
「これは私が少し前、別の世界で協力した時にコピーした怪人達のデータだよ。そうだね、大ショッカー・・・そう言ったかな、彼らの名前は」
かつてある男によってスカウトされ、このデータを手に入れた。そしてその世界から姿を消し、それを我が物にしたが、それ以後ほったらかしていたデータ。しかし、最近になって変化が訪れたことから、このデータを使い始めた。
「怪人・・・ですか?」
「ああ、様々な世界の様々な怪人。戦闘機人に若干劣るが、ガシェットよりは使えるだろう。あとは私が改造すれば、時空管理局の魔導士など、赤子の手を捻るようなものだ。」
「それと、報告事項ですが、先日のリニアにあったレリックを確保した機動六課が次元漂流者を保護したそうです。」
「次元漂流者?」
「名前は門矢士。機動六課の民間協力者としてそこにいるようですが・・・これはドクターがおっしゃっていた男では?」
「そのようだ。ようやく彼が来たのか・・・」
「お知り合いですか?」
「知り合いも何も、彼を呼んだのは私だ。大ショッカーの時空を越える力を使ってな。なかなか姿を見せないと思っていたが・・・なるほど、すでに管理局側にいたのか。」
「何故わざわざそのようなことを?」
「彼の持つ力によって完成させたいものがある。」
スカリエッティの野望は止まらない。無限の野望。その野望の先には、士の存在が不可欠なのだ。
「さて、そろそろ準備も整いつつある。後は・・・そうだな、この者たちの完成を待つとしよう。」
怪人が入ったカプセルの後ろには、スカリエッティが持ち出したデータのサンプルを元に作られたオルフェノク、ファンガイア、グロンギ、イマジン、ワームなど、多くの怪人たちがそのカプセルで眠っていた。

ところ戻って機動六課。士はリインに案内されて、最後に格納庫を訪れていた。
「これは、俺のバイク。どうしてここに?」
「士さんが倒れていた横に置いてあったとなのはさんが言っていたですよ。」
「・・・そうか。」
ここにこれがあるということは、それなりに理由があるのだろう。確かにバイクがないと移動手段がないため助かるが、どうせなら光写真館ごと移動して欲しかった。
「ま、我がまま言っても仕方ないな・・・」
孤独でも戦う。それが仮面ライダーなのだから。すると、リインに通信が入った。
「はい、はい、わかったです。すぐ行きますですよ。士さん、なのはさんが訓練所に来て欲しいそうです。」
「何のようなんだ?まあいい。わかった。行こう。」
「はいです!」
リインの言葉に士は頷き、訓練場へ向かった。訓練場には午前の訓練を、終えたフォワードメンバーとなのはがいた。そしてその横には、まだ見たことがない、三つ編みをした少女がハンマーのようなものを持って立っていた。
「なのはさーん、連れてきたですよー」
「何か用か?なのは。」
いきなり連れてこられ、事情が分からぬ士は、不思議そうになのはに尋ねた。
「ええ、はやてちゃんと話し合いをした結果、士さんをフォワードの一員として加えることとなったので、みんなに紹介しておこうと思いまして。」
「フォワードメンバー?」
「前線の戦闘員だよ。オメーは戦闘向きみたいだからな。」
「なのは、誰だ?このちっさいの。」
そう言った瞬間、士の足に衝撃が走る。その指を刺した少女が士の足を蹴り飛ばしていたのだ。
「いってー!何すんだこのガキ!」
「誰がガキだ!あたしはヴィータ!スターズの副隊長だ!」
「ふ、副隊長?お前が?」
どう見てもさっき見たスバルなどより小さい子供が、副隊長というのはちょっと信じられなかった。
「まあまあ、ヴィータ副隊長。」
と、なのはがなだめる。
「とりあえず、朝見たと思うけど、この人が門矢士さん。」
「今日から正式に、この機動六課の民間協力者になる。よろしく頼む」
「「「「よろしくお願いします!」」」」
フォワード一同が声を合わせる。それに少し驚きながらも、士は「お、おう」と返事をする。その横でヴィータは士を胡散臭そうに見ていた。
「おいなのは、こいつホントに強いのか?」
「うん、士さんは強いよ。」
「どうも強そうに見えないんだよな、そいつ。」
先程のことを根に持っているのか、それとも素で言っているのか分からないが、ヴィータはいまいち士を信用していないようだ。
「俺から見れば、俺もお前が本当に副隊長だとは思えないけどな。」
「んだとぉ!」
互いに睨み付け合う二人。なのはが二人をなだめようとするが、ヴィータの怒りは止まらない。ヴィータは自分の愛機、グラーファイゼンを士に突きつけた。
「もう我慢ならねぇ!あたしと正々堂々勝負しろ!」
「・・・望むところだ。と、言いたいが、ディケイドライバーをシャーリーに預けたまんまだな・・・」
「それならここにありますよ。」
どこから出てきたか分からないシャーリーがディケイドライバーを差し出した。
「うお!シャーリー、お前いつからそこにいたんだ!」
「えっと、士さんが『いってー!何すんだこのガキ!』って言うあたりからですね。」
「結構最初のほうだな。」
そういいながら、士はディケイドライバーを受け取った。そんな中、スバルたちがなのはの元へ駆け寄る。
「あの、なのはさん。いいんですか?」
「え?何が?」
「いや、ヴィータ副隊長、やる気満々みたいですけど・・・」
「いいんじゃない?士さんもやる気だし。それに、士さんは対魔導士のデータはまだ取ってないからね。」
そう言ってなのはが笑顔を作る。その言葉を聞いて、フォワードメンバーはみな顔が引きつってしまった。この人は本当に、恐ろしい。こうして、士とヴィータ。つまり、仮面ライダーディケイドと、スターズ2にして鉄槌の騎士ヴィータの戦いが始まろうとしていた。

つづく・・・




あとがき
どーも、ZEROです。あの大変だった修正騒動からようやく2話です。今回士の役目ということで、色々考えた結果、民間協力者という立場にしました。当初は戦闘隊長や、ただのフォワードの一員と考えていたのですが、結局民間協力者となりました。まあ、正直それが一番ベタですので。ややこしくせず、すっきりとしたものにしようと思ったわけです。 
さてさて、次回は士VSヴィータということで、この二人がぶつかります。シグナムなども考えていたのですが、それをするより、ヴィータの方が面白いかなと・・・。カメンライドはやはりしますね、やっぱり。そして士の手に入れたカード。カードは一枚ではありません。どんどん出てきます。最大で9枚ですね、やっぱり。そしてその内ユウスケ、海東も登場します。いつ登場するかはまったく未定ですが・・・
とりあえず、次回は超バトル編です。お楽しみに!

次回、仮面ライダーディケイド
とうとう始まったディケイドVSヴィータのマジバトル。その戦いの行く末は?そしてその後に訪れる六課の休日。さらに姿を現すスカリエッティ。スカリエッティが士をミッドチルダへと呼び出したその訳とは?
第三話「ディケイドVSヴィータ」
すべてを破壊し、すべてを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.5 )
日時: 2009/10/14 00:24
名前: ZERO  < >

その力はなんのためにあるのか。戦うための力か、人を守るための力か、敵を倒すための力か、もしくは、全てを破壊するための力なのか。だが、それは他人が決めることなど決してできない。なぜなら、その力を使うのは、その力を持った者のみなのだから。

第三話「ディケイドVSヴィータ」

「さあ、さっさとバリアジャケットを纏いやがれ!」
「まあ待て。今やってやる。」
すでにバリアジャケットを纏ったヴィータの言葉に、多少余裕を持つ士はディケイドライバーを腹部のやると、ベルトが伸び、ディケイドライバーを装着した。そして左側に現れたライドブッカーからカードを取り出す。
「変身!」
《KAMEN RIDE DECADE!》
士がカードをディケイドライバーに入れると、電子音と共に九つの影が集束し、士を仮面ライダーディケイドへと変身させた。
「さて、じゃあやるか。」
そう言って士はライドブッカーをソードモードに切り替え、構えを取った。
「行くぞ!」
「来いっ!」
ヴィータはグラーファイゼンを構え、ディケイドに突っ込む。ディケイドのライドブッカーとヴィータのグラーファイゼンがぶつかり合い、激しい火花が散る。ディケイドはグラーファイゼンを弾き飛ばすと、距離を取ってライドブッカーをガンモードに変えて撃ちはなった。
「ちい!」
ヴィータはグラーファイゼンで防御し、距離を置いた。そしてカートリッジがロードされる。
「アイゼン!」
《Jawohl!》
自らの得意魔法の一つである『シュワルベ・フリーゲン』を放ち、それがディケイドに向かっていく。
「うおぉ!」
ディケイドは本当にギリギリの所で回避すると、ガンモードで応戦する。しかしながらなかなか手応えがない。
「そっちがハンマーなら、こっちもハンマーだ!」
そう言ってディケイドは一枚のカードを取り出し、それをディケイドライバーに差し込む。
《KAMEN RIDE KIVA!》
ディケイドが銀色に包まれ、形が変わったかと思うと、銀が弾け飛ぶ。そこにはファンガイアと戦う戦士「仮面ライダーキバ・キバフォーム」の姿があった。
「何!?姿が・・・!」
「これだけじゃないぜ。」
さらにディケイドキバはカードを取り出す。
《FROM RIDE KIVA・DOGGA!》
電子音が鳴り響き、ディケイドキバの両手と胸が鎖に包まれると、紫色へと変化する。そして目の色まで紫に変わり、ディケイドキバはアームドモンスター「ドッガ」の力を持った「仮面ライダーキバ・ドッガフォーム」へと姿を変える。さらにドッガハンマーを構えた。
「あいつもハンマーを・・・上等だぁ!」
そう言ってヴィータはグラーファイゼンを振り下ろした。ディケイドキバもドッガハンマーを振り、互いにぶつかり合う。すると、ヴィータがパワー負けをして吹き飛ばされた。

一方その戦いを見学するなのはたちとフォワードも、それを見て驚いていた。
「姿が変わった・・・」
「あんな風に相手に応じて姿を変えるんだ・・・なんかカッコイイ!」
などとスバルが感心する。そんな中、シャーリーがその映像を見てはしゃいでいた。
「すごいすごい!ディケイドライバーって、あんなこともできるんだ!」
「確かにすごいね。ヴィータちゃんを吹き飛ばすなんて・・・」
と、なのはもそのディケイドの力に驚く。
「でもなのはさん、あの姿が変わったのは、なんなんですか?」
と、不思議そうにキャロがなのはに尋ねる。
「うん、士さんの話だと、仮面ライダーっていうのは士さん以外にもたくさんいるんだって。その中でも、士さんは九人の仮面ライダーに変身できるって言っていたかな。」
「なんか、もう色々とすごいね。」
「うん、そうだねエリオ君・・・」
エリオとキャロも、その光景を唖然としながらその光景を見ていた。

戻って戦闘空域。吹き飛ばされたヴィータは体勢を立て直し空中を飛び、一気にディケイドキバへと接近した。ディケイドキバはそのスピードよりも、ヴィータが空を飛ぶことに驚いていた。
「負けるかぁ!」
「これが魔法か!空を飛べるなんて反則だろ!」
そう言いながら応戦するディケイドキバ。激しい連続攻撃に、ディケイドキバは押され始める。そもそもパワーを重視しているドッガフォームでは、ヴィータの攻撃に追い着くことができないのだ。
「うおっ!」
ヴィータはディケイドキバの手首にグラーファイゼンをヒットさせ、ドッガハンマーを落とさせる。さらにグラーファイゼンがディケイドキバのわき腹にヒットし、そのまま吹き飛ばされ、廃墟のビルへとぶつかった。それによって、ディケイドキバの変身が解け、元のディケイドへ戻ってしまった。
「うわああああ!」
「ざまあみやがれ!」
「ちぃっ・・・!ガキだと思って油断していたぜ。なら、次はこいつだ!」
《KAMEN RIDE BLADE!》
また電子音が鳴り、青いエネルギーフィールド、オリハルコンエレメントが目の前に現れ、ディケイドはそれを潜り抜けた。それにより、ディケイドは不死身の生命体、アンデットを封印するために戦うライダー「仮面ライダーブレイド」へと変身する。
「また姿が・・・!」
「行くぞ!」
ディケイドブレイドが駆け出し、ライドブッカーの剣を振るった。
「ハアァァァ!」
「っく!」
ヴィータはグラーファイゼンでそれを受け止め、対抗する。先程とは違い、剣捌きが格段的にうまい。
「ちっ!シグナムとやってるみたいだ!」
そう言いながらヴィータは距離を取り、再びその鉄槌、グラーファイゼンを振り下ろす。その瞬間、ディケイドブレイドはカードを取り出し、ディケイドライバーへと差し込んだ。
《ATACK RIDE METAL!》
ラウズカード、スペードの7の力を借りた『メタル』を発動させる。それによって、グラーファイゼンが弾かれた。
「何っ!?」
「まだまだ行くぜ!」
《ATACK RIDE BEAT!》
今度はディケイドブレイドの腕に炎が宿り、ヴィータを殴り飛ばす。ヴィータはギリギリの所で防御したが、その防御した防御魔法ごと吹き飛ばされてしまう。
「うわあああああ!」
「どうだ、お返しだぜ?」
「なめんじゃねぇぇぇぇぇ!」
ディケイドブレイドの言葉にヴィータはキレると、グラーファイゼンのカートリッジをロードし、グラーファイゼンが形を変えた。先程より拡大したグラーファイゼン、ギガント・フォルムを持つと、ヴィータはディケイドブレイドに襲い掛かる。
「うおりゃああぁぁぁぁ!」
「ちっ!だったらこっちも全開だ!」
そう言ってディケイドブレイドが黄色のカードを取り出し、ディケイドライバーへと差し込んだ。
《FINAL ATACK RIDE BU BU BU BLADE!》
クラッチ音と共に、ブレイドディケイドが走り出し、『キック』『サンダー』の2 枚のラウズカードの力を借りた、ブレイドの必殺技「ライトニングブラスト」が発動する。
「「うおおおおおお!!!!!」」
互いの力がぶつかり合い、光が生まれた。

――――ズガアァァァァン!!!

「わっ!」
「きゃあ!」
遠くで見ていたなのはたちにまで届くほどの激しい光と爆発が広がり、戦闘空域いったいが煙に包まれた。
「な、なんかまずくないですか!?なのはさん!」
「ヴィータちゃん!?士さん!?大丈夫ですか?応答してください!」
なのはが必死に呼びかけるが、互いに反応はない。生命反応が確認されているので、死んでいると言うことはないだろう。すると、煙が晴れる。そこにはディケイドとヴィータが片膝をついて、互いに息を切らしている光景だった。
「ハア・・・ハア・・・士とか言ったな・・・意外とやるじゃねぇか・・・」
「そっちこそ・・・ホントにガキだと思って油断・・・してたが、強かったぜ・・・」
そういうと、士は倒れて意識を失ってしまった。ヴィータはバリアジャケットを解き、ディケイドの変身も解けてしまった。
「シャーリー!シャマル先生に連絡して!」
「は、はい!」
なのははそう言って二人のところへ駆け寄った。すると、そこにはすでにヴィータが士を仰向けにして寝かしていた。
「無茶するんだから、ヴィータちゃんは。」
「うっせーな、悪かったよ。それにしてもこいつ、ホントに強かった・・・」
「だね、ヴィータちゃんがあそこまで追い詰められるの久しぶりに見たもん。」
「あのなぁ、あたしはお前に追い詰められたところなんて見せたことねえよ。」
と、強がりながらもヴィータは立ち上がる。しかし、すぐになのはがヴィータをその場に座らせた。
「お、おい?」
「ダメダメ、ヴィータちゃんも座ってなきゃ。」
「あたしは平気だって、それよりそいつを見ててやれよ。」
「人に無理するなって言って自分が無理しちゃダメだよ。ほら、ちゃんと座ってて」
なのはに言いくるめられ、ヴィータはため息をつきながらそこに座った。

門矢士は夢を見る。そこは大ショッカーの本部の中だった。目の前には見たことのない男が立っていた。白衣を着た、結城ジョージとはまた違う、その男。士の意思とは関係なく、士の口が動く。
「ライダーのいない世界に存在するお前は、俺たちの役に立つのか?」
「必ずや役に立って見せましょう、私のこの頭脳を持って、あなたの求める力を作り出してご覧に入れる。」
「・・・見返りは何だ?」
「世界の怪人たちのデータ。頂ければありがたい。」
男は笑う。その笑いは、大ショッカーの大統領である自分でさえも、寒気を感じるほどのものだった。
「いいだろう、お前の頭脳、大ショッカーで使わせてもらおう。」
その士の言葉に、もう一度男が笑った。その瞳の奥には、自分ですら驚くほどの無限の欲望が渦巻いていた。

「うっ・・・ここは医務室か・・・」
士は目を覚まし、体を起こした。そこは士が初めて目が覚めた場所である。すると、横ではなのはが眠っていた。戦いが終わってから数時間しかたっていないのだが、なのはは疲れていたのだろう、士が起きるのを待っているうちに眠ってしまったのだ。
「なのは、おい、風邪を引くぞ。」
士が声をかけるが、座った体制でなのはは爆睡している。一向に起きる気配がなかった。士はやれやれとため息をつくと、なのはを抱え、ベッドに降ろして布団をかけ、部屋を出た。部屋を出た士はお腹が空いたと思い、食堂へと向かった。食堂に向かいながら、士は先ほどの夢について考えていた。自分が大統領だった時の記憶。その目の前にいた白衣の男。なにか引っ掛かった。今までのことを思い出したつもりが、その男に対して、まったくの記憶がなかった。
「誰なんだ、あの男は・・・」
何故だか自分でもわからない、その男の正体。その男のことをわからないと、何か恐ろしいことが起きる。そんな気がした。
「あれ、士さん」
「ん?ああ、確かスバル…だったか?」
声を掛けてきたのはフォワードの一人、スターズ3のスバル・ナカジマだった。風呂上りなのか、少し髪が濡れていた。
「はい、スバル・ナカジマです。覚えてくれたんですね。」
「まあな。どうかしたか?」
「いえ、今日の訓練はもう終わったので、これから食堂に行く途中です。」
「奇遇だな。俺も食堂へ行くところだ。」
「じゃあ一緒に食べましょう!」
「いや、俺は一人で・・・」
「いいからいいから!」
そう言いながらスバルは士の手を引いた。その女性に似合わぬ力を発揮したスバルの力に、士は思わず悲鳴を上げる。
「わかったわかった!わかったから手を離せ!」
スバルは士の言葉に、「はーい!」と、嬉しそうに手を離した。
(こいつ、女なのになんて力だよ・・・)
などと思いながら、士はスバルと共に食堂へ向かった。食堂に着くと、そこには既に他のフォワードメンバーがいた。
「スバル、遅いわよ。」
「えへへ、ごめんごめん。」
と、笑いながら謝るスバルにため息をつきながら、ティアナは士が後ろにいたことに気がついた。
「あれ、確か士さん・・・でしたっけ?」
「そういうお前はティアナだったか?で、そこの二人がエリオとキャロだな。」
「はい。合っています。」
と、エリオが頷く。
「実は士さんも一緒にご飯食べようって誘ったんだ。キャロ、士さんの取り皿持ってきてくれる?」
「あ、はい!」
スバルの頼みにキャロが反応して取り皿を取りに行き、士に渡した。
「お、悪いな。」
「い、いえ。」
士が席に着くと、食事が始まった。相変わらずその凄い量を食べるスバルとエリオだが、スバルは何か思い立ったように手を止めた。
「そういえば士さんの世界って、97番なんでしたっけ?」
「97番?」
「あ、地球のことです。管理外97番目惑星名称 地球っていう風に呼ぶんですよ。」
「・・・長いな。」
「なのは隊長たちもそこの出身で、私のお父さんのご先祖様も地球なんですよ。」
確かに、スバル・ナカジマと、門矢士という響きはどこか似ている。そんな話をしていると、一人の金髪の女性が歩いてきた。
「あ、フェイトさん」
「みんな、今日の訓練は終わったんだね。あ、えっとあなたは・・・」
「門矢士だ。」
「初めまして、フェイト・T・ハラオウンです。」
そう言って握手を交わす。
「ハラオウン・・・?どこかで聞いたな・・・」
「義兄のことですね。クロノ・ハラオウンは私の義兄です。」
「そうなのか、どうりで・・・」
と、納得する士だが、また引っ掛かる所があった。「フェイト」という名前である。
(フェイト・・・これもどっかで聞いたことがあるな・・・)
そんなことを思っていると、フェイトが辺りをキョロキョロと見渡した。
「あれ?なのはは一緒じゃないの?」
「そういえば見かけていませんね。確か士さんが起きるのを待つって言ってましたけど、士さん知ってます?」
「ああ、なのはなら医務室で寝てるぞ。」
士の言葉を聴いた瞬間、フォワードとフェイトが表情を変えた。
「なのはさんどうかしたんですか!?まさか怪我でも・・・」
「おいおい、落ち着けよ。俺が起きるのを待ってたら寝たみたいで、爆睡してたからベッドに寝かせてきただけだ。」
「そうですか、良かった・・・」
と、安心した表情になる一同。そこまで大変な事態だろうか?
「わかりました、私はなのはの様子を見てくるから、みんなは食事を続けてね?」
「「「「はい!」」」」
そう言ってフェイトは食堂を立ち去った。士は、フォワードよりも早く食事を終えたが、そのまま立ち去るのも悪いと思ったので、コーヒーを飲みながら一枚のカードを手に取った。すると、士はその異変に気づく。
「ん?このカード・・・」
「どうかしました?」
「いや、カードが増えてると思ってな。」
士の手には、白いカードと、一枚のカードがあった。それは先程までは一枚しかなかったはずだが、二枚に増えていた。そしてそれに移るのは、ヴィータが先ほど所持していたデバイス「グラーファイゼン」だった。
「これって、ヴィータ副隊長のグラーファイゼンですよね?」
「・・・みたいだな。だがおかしい。俺はもうこの世界での役目を終えたのか・・・?」
士は世界を渡る時、必ず白紙のカードを手に入れる。今までの仮面ライダー達のカードは共に戦うことで、そのライダーの力を手にすることができる。それは必ず3枚のカードが存在していた。ライダーの姿を変えるフォームライドのカードと、必殺技を繰り出すためのファイナルアタックライドのカード。そして、その世界の仮面ライダーに変身するライダーカードの3枚。しかし「シンケンジャー」の世界や、「BLACK RX」の世界では一枚で、「シンケンジャー」の世界ではシンケンレッドが使う「烈火大斬剣」のカード。「BLACK RX」の世界では「仮面ライダーBLACK」のライダーカードのみだった。しかし、今回はまた異例で、一枚のカードを手にすると、また新たに一枚のカードが出現した。そして今回手に入れたのはヴィータのデバイス「グラーファイゼン」だった。裏にはディケイドのマークではなく、ハンマーのマークが模られていた。さらに士はもう一枚のカードを見た。
「うっすら絵が見えるな・・・これは・・・剣?」
よく見えないが、カードの絵柄の形は剣の形をしたカードである。どうやら、この世界ではまだ役目は終わっていないらしい。
「それにしても士さんは、いろんな姿になれるんですね。驚きました。」
「ああ、あれか?あれはキバって名前のライダーと、ブレイドって名前のライダーだ。」
「へえ、なのはさんは九人のライダーに変身できるって言ってましたけど、他にはどんなのがあるんですか?」
そのスバルの言葉に答えるように、士はライドブッカーから九枚のライダーカードを取り出した。
「左から順にクウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバだ。俺はこのライダー達に変身できる。」
「うわぁ!みんなかっこいい!」
フォワードの四人はそのカードをまじまじと見ていた。
「そういえば、響鬼とキバは、ちょうどエリオやキャロくらいの年齢の奴らが変身していたな。」
「そうなんですか?」
「ああ、アスムとワタル、どちらも意思を受け継いだ強いライダーだったな。」
響鬼流師範、ヒビキの意思を継いだアスム。王となる決意を持ち、人々とファンガイアの共存を掲げて戦うことを誓ったワタルは、それぞれ仮面ライダーとしての力を得た。
「思えば、俺もずいぶんと旅をしてきたな・・・」
九枚のカードの他にも、「ネガの世界」「海東の世界」「シンケンジャーの世界」「仮面ライダーBLACK RXの世界」「士の世界」そして今回訪れることとなった「魔法の世界」。いつの間にか、その旅した数は15となっていた。
「でもすごいですね、この世界では世界を渡るには次元航空の航空艇を使わないと次元航空なんてできないのに。」
「まあ、俺も好きで世界を回ってたわけじゃないが、なかなか悪くなかったな。」
そんな風に言う士だが、実際は世界を回るたび破壊者だの悪魔だの言われてきた。士はそのことは言わず、九枚のライダーカードをライドブッカーへとしまい、立ち上がった。
「さて、俺もなのはの様子を見に行く。お前らも暇があったら様子を見に行ってやるんだな。」
「はい、仕事が終わったら必ず行きます。」
「そうか、頑張れよ」
そう言って士は歩きながら手を振り、食堂を後にした。

一方、スカリエッティのアジト。そこにはスカリエッティが作り出した一つの作品がバイオ液の中に浸っていた。
「ドクター、SDDの完成率、38%を超えました。」
「そうか、順調だが、少し遅いな・・・やはりもう少し急がなくては・・・」
「それと、調整中の怪人が一匹逃げ出しましたわ。種族はイマジンで、確か名前は「アリゲーターイマジン」という名称です。しかも自我をまだ持たせていないので、破壊行動しか行わない欠陥品。現在ガシェットとセイン、チンクに追わせていますが、いかがなさいますか?」
そのウーノの報告に、スカリエッティは何かを思いついたように笑みを浮かべた。
「ふむ・・・その手があったか・・・」
「は・・・?」
「なに、SDDを完成させるためにもっとも効率がいい方法さ。ガシェットと二人に追撃を許可せず、アリゲーターイマジンを追い回すだけでいい。」
「追い回すだけ・・・ですか?」
「そうすれば例の機動六課が出てくるだろう。そうすれば彼も出てくることは確実だ。そうすればごく自然かつ楽にデータが手に入る。」
「了解しました。至急手配いたします。」
そう言ってウーノが部屋を出ようとする。すると、スカリエッティが待ったを掛けた。
「そうそう、チンクとセインには彼に会ったら戦ってもいいが、こちらは一切救援は出さないと言っておいてくれ。こちらにも余裕はそうないからな。」
「了解しました。」
ウーノはその言葉に多少疑問を持ちながら、スカリエッティの部屋を後にした。
「ふふふ、最早ナンバーズは必要ないな・・・せいぜい捨て駒として頑張ってもらおうか・・・」
スカリエッティの高らかな笑いが部屋に響いていた。

つづく・・・



☆あとがき☆
こんにちは、ZEROです。今回はヴィータVS士のマジバトル、いかがだったでしょうか?最近はディシディアクロスではなく、こちらに力を入れすぎてしまっている感じがして、ちょっと片寄っているな、みたいに思います。さてさて、ないようですが、結果的にヴィータの勝利!ということですが、それによって士は新たなカードを手に入れました。手に入れたカードはどんどん士は使います。そしてどんどんカードが出てくるという、なんと楽な設定(笑)次回はナンバーズが登場。アリゲーターイマジンも登場し、えらいことになると思いますが、次回をお楽しみにしていてほしいです!それでわw

次回、仮面ライダーディケイド
新たにカードを入手した士。さらにカードは出現する。
そして動き出すドクターの計画。そのドクターが戦闘機人を用済みとも思えるその新たな作品とは?そしてアリゲーターイマジンの出現により動き出す機動六課。士の真の力が試される。
第四話「進むシナリオ」
全てを破壊し、全てをつなげ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.6 )
日時: 2009/10/18 23:15
名前: ZERO  < >

世界に渦巻いているのは果てしなき欲望と憎悪。だがそれだけではない。それらを打ち砕く一筋の光。異世界より訪れた戦士は破壊者。その力によって、欲望を砕くか、それとも光を砕くのか、物語は一歩ずつ進み、そして確実にシナリオとなって動く。

第四話「進むシナリオ」

医務室へなのはの様子を見ることにした士。士は医務室に到着すると、なのはがまだ眠っていると思い、そのままノックをせずに医務室のドアを開けた。するとそこには、ワイシャツにパンツという半裸姿のなのはがいた。
「あ・・・」
「キャアアアアアアアアアア!」
「す、すまん!」
急いで士はドアを閉めた。まさか、着替えているなど思いもよらなかった。しばらくして、士がノックすると「もう入っていいですよ」と声がしたので、改めてドアを開いた。そこには制服ではなく、パジャマの姿になったなのはがいた。話を聞くと、フェイトに今日はもう休むように言われたのだという。
「・・・・すまん」
「い、いえ。ロックしてなかった私も悪いので・・・」
と、互いに目を合わせられない二人。とりあえずこの間がきつかったので、士は話題を出すことにした。
「その、大丈夫か?ずっと眠っていたようだが・・・」
「はい、最近疲れてるみたいで・・・士さんが起きるのを待ってたら、逆に寝ちゃいました。」
「スバル達がひどく心配していたぞ。一大事みたいに。」
「にゃはは、まあ、気をつけます。」
と、なのはが気恥ずかしそうに笑う。士がこの世界に来る以前、フォワードはあることをきっかけになのはの過去を知ることとなった。それは士の知らないことなのだが。
「そういえば士さん、模擬戦はお疲れ様でした。ヴィータちゃんもつい本気を出しちゃったみたいで。」
「あいつがあんなに強いなんて思わなかったな。あの強さなら副隊長というのは頷ける。」
「ヴィータちゃんも、士さんがあんなに強いなんて思わなかった、って言ってましたよ。」
「そうか・・・」
「「・・・・・・・・・」」
また会話が途切れてしまう。正直、この間を持たせるには相当な度胸が必要なようだ。すると、なのはのお腹が鳴った。
「あ・・・」
「なんだ?腹が減ってるのか?」
「・・・みたいです」
「そうだな、何か作ってきてやるから、ちょっと待ってろ。」
そう言って士は医務室から出て行った。それを見送ると、なのははため息をついた。
「はぁ・・・恥ずかしかったぁ・・・なんかすごく気まずいよ・・・」
自分の裸を見られたこともあるが、それ以上にお腹がなってしまったのは、正直乙女としてどうかと、自分で思うなのはであった。それからしばらくして、士がサンドウィッチとコーヒーを持って戻ってきた。そして、それをなのはに差し出す。
「ほら、これでも食え。」
「わあ、ありがとうございます。」
なのははトレイを受け取り、サンドウィッチを口にする。
「あ、おいしいですね、これ。」
「当然だ。俺が作るものは全てが完璧だからな・・・写真を撮ること以外は」
最後のほうは小さく、なのはに聞こえないように言ったが、なのははそれを気にせず食事を続けた。すると、突然アラートが鳴り響いた。
「なんだ・・・!?」
「これ、一斉警戒態勢のアラートです!」
そう言ってなのはが立ち上がろうとするが、士はなのはの両肩を押さえ、椅子に座らせた。
「ひゃん・・・!士さん何するんですか!」
「お前は休んでろと言われたんだろう。俺が行く。」
「で、でも・・・」
「あいつらのことなら心配するな、俺が代わりにあいつらも、この隊舎も守ってやる。」
そう言って士は医務室を飛び出した。
「士さん、お気をつけて・・・」
なのはが小さく呟いた。

丁度その頃、ミッドチルダ首都のクラナガンから幾分離れた密林地帯。そこにはジェイル・スカリエッティの作品である、ナンバーズ5のチンクに、6のセインがアリゲーターイマジンを追いながら、ウーノからの通信を受けていた。
「というわけだから、後は頼むわよ?チンク、セイン」
「了解した。だがそのディケイドという戦士、倒してはいけないのか?」
「別に構わないらしいけど、ドクターは彼と戦うなら救援は期待するなだそうよ。」
「ふん、もとより救援など期待しない。私は戦士だからな。」
「そうだったわね。それじゃ、頑張って頂戴」
そう言ってウーノは通信を切った。
「うーん、ねえチンク姉、どうして救援を期待したらいけないのかな?」
「さあな、私もドクターの考えていることはわからん。もしかしたら、ドクターはデータを取るために私たちを捨て駒にするのかもしれないな。」
「えっ・・・そんな・・・」
チンクの言葉に不安を感じるセインだが、そんなセインにチンクは笑った。
「案ずるな、私は勝つよ。それに、何があってもお前は私が守る。私は姉だからな。さあ、行くぞセイン。」
「うん!チンク姉!」
こうして二人は再びアリゲーターイマジンを追った。

そして戻って機動六課の隊舎。隊舎ではガシェットの反応と強力な生体エネルギーを感知したことで、司令室にフォワードとフェイト、そして両副隊長がいた。そこに士が現れる。
「あ、士さん。」
「はやて、何があったのか教えてくれ。」
「ガシェットの反応が確認されたんや。それと強力な生体反応が一つ。だからこれから出撃の配置を出した所や。」
モニターには両隊長、副隊長が配備され、フォワードと士は出撃待機で、六課への襲撃を備えるという布陣だ。すると、はやてはキョロキョロとあたりを見渡し、なのはがいないことに気がついた。
「あれ?なのはちゃんは一緒じゃないんか?」
「ああ、なのはなら休ませてるぞ。フェイトから聞いてないのか?とりあえず、なのはの位置は俺が補おう。」
士の言葉にはやては驚くが、しばらく考え、その士の案に頷いた。
「わかった、なのは隊長は今回出撃から外す。ヴィータ、シグナム、士さんと出撃や。フェイト隊長はフォワードと一緒に六課に残る。ええな?」
「「「了解!」」」
「お前が門矢士か?」
「ああ、あんたは?」
「ライトニング副隊長のシグナムだ。なのは隊長の分はしっかり補ってもらうぞ。」
「ああ、任せときな。」
士、ヴィータ、シグナムが出撃する。反応はたいした距離でないことから、士はマシンディケイダーに乗り、シグナムとヴィータは空からの出撃となった。しばらく走ると、士たちは反応があった密林地帯へとたどり着いた。
「ここか・・・」
「どうするんだよ?シグナム」
「暗いから視界が悪い。地上から捜索を始めるぞ。」
そう言って3人は森へと入っていった。森へ入ると、かなり暗かった。目が慣れているため、とりあえず見えるのだが、敵がどこから出てくるかわからないため、ロングアーチのセンサーに頼ることとなる。
「こちらシグナム、ロングアーチ、サーチでガシェットの反応を追ってくれ。」
『こちらロングアーチ、シャリオです。電波障害のためか、レーダーが効きません。』
「仕方がない・・・上空の警戒を頼む。」
『了解』
そんな通信をしていると、草むらから音がした。3人が身構える。すると、そこに出てきたのはガシェットではなく、一匹の化け物だった。
「グルゥゥゥアアアアアアアアアア!」
「なっ・・・!お前は!」
「士!この化け物のこと知ってんのか!」
「ああ、前に回ったライダーの世界で出てきたイマジンってやつだ!」
そう言って士はライドブッカーからカードを取り出した。
「変身!」
《KAMEN RIDE DECADE!》
九つの影が集約し、士を仮面ライダーディケイドへと変身させる。そうするとアリゲーターイマジンの背後から、ガシェットが現れる。
「ヴィータ!シグナム!ガシェットは任せたぞ!」
そう言ってディケイドはアリゲーターイマジンに剣を振り下ろした。互いの攻撃で火花が飛び散る。
「お前、なんでここに居る!お前は俺やモモタロスが倒しただろう!」
「グルゥゥアアアア!!」
士の言葉に耳を貸さず、アリゲーターイマジンはディケイドを蹴り飛ばした。
「ちぃ・・・!聞く耳ないってか?なら、もう一度倒してやる!」
そう言ってディケイドはアリゲーターイマジンの攻撃を避けながら、ライドブッカーから一枚のカードを取り出した。使い方がまだわからないが、その新たに手に入れたカード。その意味を知るためにも、士はこれを使ってみるべきだと判断したのだ。
「新しい力、試してみるか!」
《ATACK RIDE GRAFEISEN!》
士の手にグラーファイゼンが手に現れ、ディケイドがアリゲーターイマジンを殴り、吹っ飛ばした。
「なっ!グラーファイゼン!?」
「なんでお前がそれを・・・!」
驚くヴィータとシグナムに、士は首を傾げる。
「さあな、俺にもよくわからんが、この世界では俺が知ったデバイスとやらがそのまま使えるみたいだぜ。」
そんなことを言っていると、ガシェットたちが士に向かってくる。士は一枚のカードを取り出すと、それをディケイドライバーにセットした。
《ATACK RIDE SCHWALBE FLIEGEN!》
電子音と共に魔力弾が現れ、それをそのままグラーファイゼンで弾き、シュワルベフリーゲンを発動した。それによって、ガシェットが破壊される。
「やるじゃねえか、士!」
「まあな、だが難しいな、これは。」
などと余裕を見せていると、アリゲーターイマジンが再びディケイドに襲い掛かる。
「ちぃ・・・!」
「させん!」
シグナムがディケイドの前に現れ、アリゲーターイマジンの攻撃を愛機、レヴァンティンで受け止め、そのまま振り払った。
「ここからは私に任せてもらおうか、士。」
「ああ、好きにしな。」
そう言ってディケイドはヴィータと共に残ったガシェットの殲滅にかかる。
「レヴァンティンッ!!」
《Explosion!》
シグナムはレヴァンティンのカートリッジをロードし、剣に炎をまとわせる。
「紫電・・・・」
シグナムは剣を構えて突撃しようとしている所にアリゲーターイマジンが襲い掛かる。シグナムはその場から飛び上がる。アリゲーターイマジンはさらに剣で迎撃しようとする。
「・・・一閃ッ!!」
シグナムはアリゲーターイマジンの反撃に怯むことなく、剣ごとをアリゲーターイマジンを斬る。
「ぐるああああああああああああああああああ!!!」
アリゲーターイマジンはその傷にも関わらず、動き続ける。
「しぶといな・・・」
「こいつ、ここまで強かったか・・・?」
ディケイド、モモタロス、クウガの3人で相手をしたときは、確かにしぶとかったが、そこまで体力や力があったわけではない。すると、周囲からさらにガシェットが出現し、ヴィータとシグナムを囲んだ。
「チィ・・・!」
「士!」
「大丈夫だ!こいつは俺に任せろ!」
そう言ってディケイドはグラーファイゼンを持って殴りかかる。しかし、その攻撃は見切られ、吹き飛ばされてしまった。それにより、腰につけていたライドブッカーが吹っ飛ばされた。
「しまった!」
そしてその衝撃でグラーファイゼンも消える。
「畜生、攻撃力も上がってやがる。どうする・・・」
そんなことを考えていると、一枚の白紙のカードがライドブッカーから飛び出す。ディケイドがそれを手に取ると、カードに絵柄が入った。それはシグナムが使う「魔剣レヴァンティン」。
「これは・・・。迷ってる暇なんかないな、やってやる!」
そう言ってディケイドは出てきたばかりのカードをディケイドライバーへと入れた。
《ATACK RIDE LAEVATEIUN!》
電子音と共に魔剣レヴァンティンが姿を現した。そのままアリゲーターイマジンに斬りかかった。縦一閃に振るったレヴァンティンが避けられるが、先ほどとはまた違った剣技力を駆使した攻撃で、アリゲーターイマジンを圧倒していく。
「はぁ!」
「ぐるああああああああああああああああ!!」
ディケイドの猛攻にアリゲーターイマジンは苦しみ始める。ディケイドはその隙をついてライドブッカーを取り戻すと、さらに一枚のカードが飛び出てきた。ディケイドはそのカードをディケイドライバーへと入れる。
《ATACK RIDE SIDENISSEN!》
レヴァンティンに紫色の炎が宿り、強烈な一撃がアリゲーターイマジンに激突した。それを喰らうと、アリゲーターイマジンは数歩後ろに下がり、苦しみだした。
「ぐるあああああああああああああああああ!!!!!!!!」
絶叫と共に、アリゲーターイマジンが爆発した。
「ふぅ、なんとか片付いたな・・・」
ディケイドはため息をついてレヴァンティンを離す。すると、グラーファイゼン同様、その姿が消えてしまった。
「さて、あいつらの援護にでも行ってやるか。」
言いながらライドブッカーを手にすると、そこへ数本のナイフが飛んできた。ディケイドはそれを弾くが、そのナイフが爆発した。
「うお!なんだ!?」
「貴様がディケイドか・・・」
「なんだ?お前は・・・・」
そこに現れたのは、眼帯をした小柄な少女。だが、その容姿とは裏腹に、その瞳から放たれる殺気は一人前の戦士が放つものだった。
「私はナンバーズ5番チンク。ディケイド、貴様には死んでもらいたい。」

つづく・・・

こんにちは、ZEROです。最初に書いてて思いましたが、なんだ、このネギ魔的展開はw
さて、とうとう新アタックライドということで、今回はヴィータとシグナムのデバイス「グラーファイゼン」と「レヴァンティン」そして登場するチンク。チンクはナンバーズの中で、姉妹をもっとも大切に思うところが好きですね、まあ僕敵にはセインのほうが好きなんですけど・・・
さてさて、今回は色々と相談しながら作ったのですが、アタックライドとしてデバイスを使用することにしました。「シンケンジャー」の世界でも烈火大斬剣がそうだったので。ただ違う点は、アタックライドですぐに必殺技にはならないというところでしょうか。必殺技は別のアタックライドのカードを使いますので。
次回はチンクVSディケイドです。それでわw

次回、仮面ライダーディケイド
突然現れた少女「ナンバーズ」
士とチンクのバトルが繰り広げられる。
はたして勝者はどちらが?そしてその時セインは?
第五話「少女の守るべきもの」
すべてを破壊し、すべてを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.7 )
日時: 2009/10/28 21:48
名前: ZERO  < >

物語を作るのには、シナリオと役者が必要だ。そしてさらにはそれを作り出す作者がいなければならない。その作り出されたシナリオは果たして誰のためのものなのか、そして役者は一体誰なのか、それは作者だけが知っている。
そして、それを知った破壊者はシナリオさえも、破壊する。

第五話「少女の守るべきもの」

突然ディケイドの前に現れた眼帯をつけたチンクと名乗る少女は、ナイフを構え、ディケイドをにらみつけた。
「ナンバーズ・・・?まあお前が誰にしろ、俺は死ぬつもりはねえな。」
言葉と共に二人が駆け出した。チンクは自分の愛用武器であるスティンガーを投げ、ディケイドはライドブッカーをソードモードに直してそれを弾き飛ばした。すると、その弾かれたスティンガーが爆発する。
(あのナイフ、爆薬でも仕込んでるのか!?)
ディケイドはその爆発を避けながらも、チンクに斬りかかる。しかし、チンクは防御技能を発動した。
「ハードシェル!」
「何・・・!?」
ソードが弾かれ、ディケイドは蹴り飛ばされる。ディケイドは蹴りの軸をずらしてなんとか耐えるが、爆撃も踏まえ、相当なダメージを負ってしまった。
「ちっ!まだだ!」
「いや、これで終わりだ・・・」
チンクが片手を上げた。すると、そのディケイドの四方八方にスティンガーが出現する。
「何・・・!?」
「最後に教えてやろう、このスティンガーに爆薬はない。私のIS ランブルデトネイターは私が一定時間触れた金属を爆発物に変えるのさ・・・では、さらばだ、ディケイド」
チンクの手が振り下ろされる。その瞬間、ディケイドは一枚のカードを手に取っていた。
《FORM RIDE ・・・》
しかし、その瞬間に大爆発が起き、辺り一体に光が放たれた。
「士・・・!?」
ガシェットを掃討していたヴィータとシグナムがその爆発の方向を驚いて見た。まさか、あの爆発に巻き込まれたのではないだろうか?助けに行こうとするが、ヴィータの目の前にガシェットの大群が行く手を阻む。
「畜生、どきやがれー!」
「落ち着けヴィータ!ここで他人の心配をすれば、こっちがやられるぞ!」
シグナムもヴィータと共に駆け出す。ヴィータはその強さを認めた者を助けるために駆け出していた。かつてしてしまった過ちを、もう二度としたくはなかった。

一方その爆発の場所に立っていたのはチンクだった。
「倒したか・・・」
「終わったの?チンク姉」
地面からセインがISディープダイバーを使い、そこから出てきた。
「うむ、なかなか手ごたえがあったが、私の勝ちだ、セイン。」
「おいおい、まだ終わっていないだろ・・・」
その爆発地点から、するはずのない声がしていた。そして立っている人影があった。
「馬鹿な・・・あれだけの攻撃を喰らって・・・」
「この姿にならなかったら、危なかったぜ。」
そこにいたのはディケイドではなかった。そこにいたのは仮面ライダー電王アックスフォーム。
「姿が変わった!?」
「仲間がいたのか・・・まあいい。さあ、続きをやろうぜ」
そう言ってディケイド電王はカードを取り出した。
《ATACK RIDE DENGASHER!》
電子音の後、ディケイドライバーから4つのパーツが出て、それが組み合わさり斧型になる。電王の専用武器“デンガッシャー”である。
「行くぞ!」
デンガッシャーがチンクに振り下ろされる。すると、チンクはまたハードシェルを発動させた。
「ハードシェル・・・何!?」
しかし、そのデンガッシャーのパワーに押され、ハードシェルが歪む。そして、そのままディケイドは畳み掛ける。
「どんどんいくぜ!」
《ATACK RIDE TSUPPARI!》
今度は電王アックスフォームのツッパリが発動し、それがチンクに命中し、ハードシェルの上から衝撃をくらい、吹き飛ばされる。
「ぐぅ・・・!」
「チンク姉!」
「来るな!大丈夫だ!」
駆け寄ろうとするセインを止めると、再びチンクはスティンガーを構える。
「ハァ!」
「もうそれは効かないぜ!はぁ!」
飛んできたスティンガーをアックスで払いのける。払いのけた際に爆発が当たるが、その頑丈にできたボディにはびくともしない。
「能力を教えたのが間違いだったな!これで終わりだ!」
《FINAL ATACK RIDE DE DE DE DEN-O!》
電子音と共に、デンガッシャーにエネルギーが宿り、ディケイド電王はダイナミックチョップを発動する。
「はぁ!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
ハードシェルでガードしたものの、そのまま吹き飛ばされ、チンクは木に激突した。
「チンク姉!」
「セイン・・・逃げろ・・・」
ディケイドは姿を戻すと、ゆっくりとチンクに近づいた。すると、セインがチンクの元へ走り出した。
「IS!ディープダイバー・・・うわぁ!」
セインがISを発動する寸前、セインの体に何かが巻きついた。すると、ディケイド電王のところに、ヴィータとシグナムが駆け寄ってきた。
「士!無事か!って、また姿が変わってるな」
「ああ、なんとか無事だぜ。」
「なんなんだ?こいつらは・・・」
シグナムの問いに、ディケイドは「さあ?」と、返答する。
「ナンバーズ・・・とかなんとか言ってたな。どういうわけか、俺を殺すつもりだったらしい。もしかしたら、こいつらがイマジンを操っていたのかもな。」
「なるほど、ならこいつらを吐かせれば、色々と捜査が進むかもな。」
そう言って、ヴィータも気絶したチンクをバインドで止めた。
「待って!」
「ん?」
見ると、セインが大声を上げていた。
「私がなんだって話す!だから、チンク姉には手を出さないで!」
「おいおい、それって襲ってきた奴が言うセリフか?」
と、ヴィータがため息をつく。
「私たち、捨て駒にされたんだ・・・お願いだよ!なんでもするから!」

セインは戦闘中、実はドクターにダメ元で救援を要請していた。
「ドクター!チンク姉がやられちゃう!救援を送ってよ・・・!」
「おやおや、ウーノから聞いていなかったかい?ディケイドと戦うなら、救援は期待するな、と。」
「なんで!?なんで救援をくれないの!?」
「なに・・・簡単な話だ。データを取るのには、一対一の方がいい。それに」
そこで一拍置くと、スカリエッティはニヤリと笑みを浮かべた。
「君たちはもう必要ないからだよ、セイン」
そう言ってスカリエッティとの通信は遮断されてしまった。
「ドクター?ドクター!」
この瞬間、セインはドクターに捨てられたのだと、確信した。

「・・・・・・どう思う?シグナム」
「一概に嘘とも言えん。これだけ必死ならばな。だが、これが嘘だという可能性もある。」
「そんな・・・私、嘘なんか・・・」
その時だった。突然、ガシェットの生き残りが起動する。そして光線が放たれた。狙いはセイン。
「ちぃ・・・!」
ディケイド電王がそれをかばい、光線を弾いた。そして、ヴィータがそれを破壊する。
「士・・・!」
「大丈夫だ。しかし、そこの奴が言ってることははっきりしたな。」
その言葉に、シグナムが頷く。
「うむ、話は事実のようだな。明らかに二人を狙っていた。お前、名は?」
「私はセイン。」
「セイン、我々に協力するのなら、お前たち二人は機動六課が責任を持って保護しよう。」
二人は機動六課へと保護されることになった。

一方、ドクターの研究所
「ドクター、チンクとセインが機動六課に捕まりました。」
「そうか。」
「二人を奪還する作戦を考えなければなりませんが、どうなさいますか?」
「必要ない」
ドクターは先ほどからウーノの言葉を流しながら、目の前の怪物たちの調整を行っている。
「ですがドクター・・・」
「同じことを言わせないでくれ、ウーノ。敗者はいらないさ。」
「そうですか。それでは、失礼します。」
そう言ってウーノはドクターの部屋を後にした。最近、ドクターは様子がおかしい。それというのも、あのディケイドという仮面ライダーがこの世界に現れてから。そして、そのディケイドの力を模索し続けている。そして、自分の作り出したナンバーズを必要ないとまでいい放つその研究への追及には、ウーノさえ、最近は恐ろしいと考え始めていた。すると、そこにナンバーズ9の、ノーヴェが現れた。
「ウーノ姉。チンク姉とセインは・・・」
「・・・敵方に捕まったわ。」
「えっ・・・そんな、どうして!」
「ディケイドという戦士にやられたわ。」
ウーノは事実だけを伝え、真意は語らない。
「だったら私が二人を・・・!」
「駄目よ。ドクターへの命令違反になる。」
「だけど・・・!」
「今は、どうしようもないわ。耐えて頂戴」
そう言ってウーノは再び歩き出した。もしかしたら、いつかは自分も捨てられるかもしれない。もしそうだとしたら、それがいつになるのだろうか?
「でも、私には居場所なんかないわ・・・ドクターのところしか」
もしここを出たとしても、自分には行くところはない。それは自分が一番わかっていることだ。そして、自分はドクターのために働き、ドクターのために死ぬ。そのために作られたのだから。

つづく

どーもZEROです。とりあえず5話終了ということで、ナンバーズのチンクとディケイドの戦いでした。とりあえず爆発に耐えるのを何にするか考えて、結局アックスフォームにしました。やはり電王はいいですね。僕は好きです。
とりあえず次回は士君となのはのラブラブでも書こうかな。とか思ってます。ストーリーの流れ的には「機動六課の休日」に入ります。またいろいろと違いますけどねw
それでわw

次回仮面ライダーディケイド
セイン、チンクを保護した士たち。そこから驚愕の事実を士は知ることとなる。そしてドクターの作り上げる怪人たちが動き出す。そして六課の休日。町に出た士となのははある少女との出会いを果たす。その出会いはいったいどんなものなのか。
第六話「破壊者の出会い」
全てを破壊し、全てを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.8 )
日時: 2009/10/31 00:01
名前: ZERO  < >

セインはナンバーズとして生まれてから、姉妹を大切に思い、その半面、自分を作り上げたスカリエッティを嫌っていた。理由は単純。「不気味」のただ一点。ナンバーズの中でも稼動年数が若く、人間らしさを持つセインは誰か一人を特別大切に思ったり、誰かに忠誠を誓うことなどない。それは稼動年数が若いからなのか、それとも他の人間というもに興味がないのか。それは自分でもわからない。だが、それでも姉と同じように、姉妹を大切に思うことは変わらない。

第六話「破壊者の出会い」

戦闘から次の日の朝。士はフェイトと共に、セインの取調べをすることとなった。
「・・・そんなところかな。私たちのこと」
「なるほど、お前もその戦闘なんとかってわけか。」
「戦闘機人だよ。説明したでしょ?」
と、セインが呆れる。だが、士はそのセインが人の姿をしていながら、似て異なる存在だということに驚いていた。セインも、士が変身を解いたときの姿を見たときは、セイン自身、士が人間だったことを驚いていた。
「それじゃあ、あなたたちを使って、スカリエッティは何をしようとしてるの?」
「さあ、私は命令された通りに動くだけだから。あんまり詳しくは知らないよ。いつも来るのはレリックの回収くらい。」
「そう・・・」
セインの言葉に、少々がっかりするフェイト。すると、士が次の質問を投げかけた。
「それで、そのスカリエッティとかいう奴。そいつがイマジンをこの世界に連れてきたのか?」
「連れてきたって言うか、作ったんだ。あとはウーノ姉に聞いたのは、ファンガイアってのとか、ワーム・・・?とかそんなの。ドクターはいっぱい作ってたよ。」
「怪人を作る・・・だと?」
その言葉に士が驚く。そんなことが可能なのだろうか?
「そうだよ。あのイマジンは逃げた奴だったし。あんまり頭はよくなさそうだったなぁ。」
「おい、そのスカリエッティはどこでそんな怪人のことを知ったりしてるんだ?」
「さあ?でもウーノ姉から聞いたけど、ドクターは前、別世界の組織に協力してたって聞いたなぁ。確か名前は・・・大ショッカーだっけ」
「大ショッカーだと!?」
セインの言葉に、士は思わず立ち上がった。それにフェイトとセインが驚く。
「つ、士さん・・・?」
「い、いや、悪い。なんでもない。」
「その組織のボスかなんかにもらったデータだとかなんとか。」
「データ・・・」
その言葉に、士は夢を思い出した。自分の前に立っていた男。それがスカリエッティだというこどなのだろうか?
「ねえ、こっちも聞きたいことあるんだけど、いい?」
「え?いいけど。何?」
「チンク姉は・・・どう?」
セインはさっきの明るい表情と一変し、沈んだ表情になった。
「命に別状はないみたい。頭を打ったみたいだけど、そんなにひどい傷じゃないよ。」
「そっか、よかったぁ・・・」
今度は安心した顔になった。
「それで、これからのことだけど、あなたにはしばらく監視がつくことになる。管理局に協力する姿勢を見せてくれれば、あなたの制限も罪もずっと軽くなる。」
「ねえ、その監視役、もう決まってるの?」
「まだだけど・・・」
「じゃああたし、そこの士さんがいい。他の局員の人は信用できないし。」
意外な申し出に、フェイトがきょとんとする。そしてフェイトは士を見た。
「別にいいが、そいつと四六時中一緒にいるわけか?」
「そういうわけじゃないですけど。士さん仕事もないし、本人からの申し出もあるので、やってくれませんか?」
「・・・・・・まあ、仕方ないな。」
と、士はため息をつき、それを了承した。それから数十分会話が続き、ようやく取り調べが終わった。フェイトははやてに内容を報告するため部隊長室へ。士はセインを連れ、まだ済ませていない朝食をとるため、食堂へと向かった。
「へえ、隊舎ってこんななんだ。」
と、キョロキョロと辺りを興味津々に見渡すセイン。
「・・・おい、それにしてもお前。服はそれだけか?」
「えっ、駄目?これじゃあ」
その服はナンバーズ専用の戦闘スーツである。保護された時に服を持つなどということは出来るはずがないので、当然セインに変えの服などない。というよりも、普段からこれ以外の服は与えられておらず、非戦闘員であるウーノのみ、普通の服を着ているのだという。
「別にいいが、その格好だと周りから変な目で見られてるぞ。」
士の言うとおり、先ほどから通り過ぎる局員たちは、セインを怪しい人間を見る目で見ている。
「あたしは気にしてないよ?」
「お前がそうでも一緒にいる俺の身にもなれ。」
正直、セットで見られるのはなんとも息苦しい。すると、そこにスバルが通りかかった。
「あ、士さん。おはようございます。」
「スバル、いい所にきた。」
「へ?」
「お前、私服を何着か持ってるか?」
突然の申し出にスバルは戸惑う。
「え、まあ、持ってますけど・・・」
「こいつに貸してやれるか?」
指差した先には、スバルが知らない少女が立っていた。
「あの、その子は?」
「あたしは元ナンバーズ6のセイン。よろしく!」
「えーっと・・・昨日保護されたっていう人?」
「人って言うか、あたしは戦闘機人だけどね。」
その言葉を聞いた瞬間、スバルの表情が固まる。
「どうした?スバル」
「え、あ・・・いえ。なんでもないです。私はスバル・ナカジマだよ。よろしく。」
「うん。よろしく。」
「で、こいつに貸してやれる服はあるか?」
「はい、じゃあついて来て。」
スバルの言葉に頷き、二人はついていくことにした。

部屋に戻ると、そこにはスバルのパートナー、ティアナがいた。
「ティアーただいまー」
「お帰りスバル。あれ?士さん。あと・・・誰?」
「あたしはセインだよ。よろしく。」
その戦闘スーツに身を包んだ少女を少し警戒して見るが、スバルがそれの説明をする。
「昨日の戦闘で保護された人だよ。服がないから貸してあげようと思って。」
「そうなんだ。あたしはティアナ・ランスターよ。よろしく。」
「うん、よろしく。」
「じゃあ早速服を選ぼうか。士さん、覗いちゃだめですよ?」
「誰が覗くか」
そう言って士はドアを閉めた。ドアが閉まるのを確認すると、スバルはセインに向き直った。
「さて、セインはどんな服がいい?」
「うーん、あたしこれ以外着たことないからわからないんだよねー」
「じゃあこれなんかどう?」
と、スバルがワンピースを取り出す。
「可愛い過ぎるんじゃない?だったらこういうラフなやつのほうが・・・」
と、ティアナが別の服を取り出す。
「えー、だったらこっちのほうが・・・」
二人が言い合いになる。これは女の子らしい。そんな声だけが、外で待つ士の耳に届く。
「まったく、これだから女は・・・」
と、小さく士が呟いた。そして暇つぶしにライドブッカーからカードを取り出した。新たに手に入れたのはシグナムが使うデバイス「レヴァンティン」さらに、白紙のカード。それは鎌のようなカード。
「まったく、何枚出てくれば気が済むんだ。これは。」
実際、今までの世界でカードを何枚も手に入れることなどはなかった。ライダーの世界では3枚で一組。それが普通なのだが。
「役割も見えてこないし、俺はここにいるだけでいいのか・・・?」
「士の世界」も見つからず、随分と時が過ぎている。もしこのまま見つからないとしたら、自分はどうなるのだろうか?そんな恐ろしいことを頭で考えてしまう。そしてスカリエッティという男のこと。あまり詳しくは知らないものの、大統領であった自分が怪人に関するデータを渡したのは、まず間違いない。もしかしたら、そのスカリエッティを助けることこそ、自分の役割かもしれないと考えていた。すると、そこになのはが通りかかった。
「あ、士さん。おはようございます。」
「なのはか。もういいのか?」
「はい、おかげさまで。士さんは何をしてるんですか?」
「ああ、実はな・・・」
と、士が今までの経緯をなのはに説明した。
「成る程・・・それはまた大変ですね。」
「人事だと思いやがって・・・まあ、仕事もないし、別にいいんだけどな。」
「それなんですけど士さん、今日実は、機動六課のフォワードには休みを出したんですよ。」
「休み?」
「はい。最近はずっと訓練だったので。あの子達も、この後街に出掛ける予定なんですよ。」
「街・・・か。」
ミッドチルダでも、機動六課に流れ着いた士は「外」には出たことがない。
「少し行ってみたい気もするな。」
「じゃあ行きますか?」
「何?」
突然のなのはの言葉に驚き、士はなのはを見た。
「私も仕事はありませんし、昨日の夜食のお礼という意味でもどうでしょう?」
「・・・まあ、そういうことなら頼もうか。」
するとそこで、スバルたちの部屋のドアが開いた。そこにはなんとも可愛らしい、一般人が着る服を着たセインがいた。
「どう?これなら文句ない?」
「ああ、悪くない。」
と、士が頷く。
「そっか、君がセインちゃん?」
「そうだけど、あなたは?」
「私は高町なのは。よろしくね。」
「よろしく。で、聞いたけど街に行くんでしょ?」
「ああ、そうだ。」
「なら、私はこっちの二人と行くから、士さんはなのはさんと行ってきなよ。」
「何・・・?」
その言葉に士は驚く。事実上、保護下にあるセインは士の元を離れるのは規約違反になる。そして、そこにスバルのフォローが入った。
「私たち、セインと随分話したりしたから、私たちが面倒見ますよ。」
「・・・・まあ、お前たちがそういうならいいが」
「じゃあ士さん、私着替えてきますから。外で待っててください。」
「ああ、わかった。」
そう言ってなのはは部屋へと歩いて行った。すると、セインが士の耳元で囁く。
「デート楽しんできなよ?」
「馬鹿か、そんなんじゃねえ」
セインの言葉を否定し、士は歩き出した。
「じゃあスバル、ティアナ。セインを頼むぞ。」
「「はい!」」
士は返事を聞くと、なのはとの約束である外へと歩いていった。

ここはある地下水路。そこを一人の少女が歩いていく。二つの箱を鎖で繋ぎ、歩いていた。ひとつの箱がバランスを崩し、下水道へと流されてしまう。しかし、少女は何も言わずに歩き続ける。ただひたすら、光を求めて。

「遅いな、なのはの奴・・・」
かれこれ20分くらいだろうか、士は機動六課隊舎の前で、マシンディケイダーを止め待っていた。
「すみません!お待たせしました!」
「やっときた・・・か・・・」
なのはの声がしたので、そちらを見た士は己が目を疑った。そこにいたのは機動六課スターズ隊長ではなく、19歳の一人の女性としての高町なのはがいた。サイドアップで止めていた髪は下ろされ、その栗毛色の髪が降りていた。服装も、ごく普通の女性が着る可愛らしい服を着ている。その姿からはとても管理局の魔導士とは思えない容姿だったため、士は驚きを隠せなかった。
「あの・・・変ですか?やっぱり」
「い、いや。普段教導の服しか見てなかったから驚いただけだ。似合ってると思うぞ。」
「そうですか。ありがとうございます」
と、笑みを浮かべるなのは。正直この可愛い笑顔から、エースオブエースであることは微塵にも感じなかった。
「じゃあ行くか。後ろに乗れ。」
「はい。」
そう言って士はなのはにヘルメットを渡すと、バイクに乗り込んだ。そして、なのはも渡されたヘルメットをかぶると、バイクの後ろに乗り、なのはが士の腰に手を回し、バイクが発進した。風を切り、バイクが走っていく。
「おい、クラナガンってどう行くんだ?」
「このまま降りて、その後は私が言いますから。」
「わかった。」
言葉と同時にバイクの速度が上がり、士たちはクラナガンを目指した。

一方その頃、スバル、ティアナ、セインの3人は先にクラナガンで休日を楽しんでいた。
「うーん、おいしい!」
「ホントホント!」
と、スバルとセインがアイスを両手に、ほお張っている。その横でティアナは呆れるように二人を見た。
「それにしても、あんたたちよく入るわね」
「まだまだいけるよ!」
「このアイス、おいしいねえ」
「・・・あたし、ちょっとトイレ行ってくるわ。ちょっと待ってて」
「うん、ティア」
ティアナの言葉にスバルは頷く。すると、念話が入った。
(スバル、そこの子に話したいことがあるなら今のうちに話しておきなさい)
(え・・・?)
(あんたの顔見てればわかるわよ。)
(うん・・・ありがとティア)
ティアナはそのままスバルの方を振り向かずに、トイレへと向かった。
「ねえセイン。セインはその、戦闘機人・・・なんだよね?」
「そーだよ。それがどうかしたの?」
「セインは自分の存在に疑問を持ったこととか、ない?」
そのスバルの言葉に、セインはアイスを食べるのをやめて、スバルを見た。
「疑問?」
「うん、どうして自分は戦闘機人なのかな・・・とか。」
「別に思ったことはないなぁ。周りはみんな私と同じ戦闘機械人だったし。」
「そう、なんだ。」
「なんでそんなこと聞くの?」
何故そんなことを聞くのか、セインは不思議だった。すると、スバルはさっきと違い暗い顔になっていた。
「あのね、私も・・・戦闘機人なんだ・・・」
「え・・・ええええ!?」
突然のスバルの告白に、セインは驚きを隠せず、思わず声を上げてしまった。
「え、でもだって、そんな話聞いたことないよ!?あたし達以外に戦闘機人なんて・・・」
「うん、私はセインより前に作られた、プロトタイプ・・・ってやつなのかもしれない。スカリエッティのことはよく知らないけど、私は確かに、戦闘機人なんだ。」
「プロトタイプ・・・それで、どうしてそんなこと聞くの?」
「・・・・私は施設から助けられてから、普通の人間として育てられたんだ。でも、それが幸福だったのか、それが自分でもわからない。」
施設から助けられ、スバルはナカジマ家の娘として育てられた。しかし、その全てが幸福ではなかった。学校に通うと、最初のうちは自分が戦闘機人であることでいじめを受けた。しかし何度も耐え、今に至る。ティアナもその話を聞いたときは驚いていたが、そんな自分を受け入れ、パートナーとして一緒に戦ってくれている。しかし、心のどこかで、自分は恐怖を感じていた。
「もし自分が頼ってる人たちが裏切ったら、自分はどうなるんだろう。もし自分のことを世界中が敵としてみたら、私はどうなるんだろう。もし自分が人間だったら、どんな風に人生が変わっていただろうって。」
スバルの言葉を、セインは黙って聞いていた。自分は生まれてから、こんなにも感情が豊かではない。これは稼動している年数からだろうが、それ以前にスバルからは、自分たちとはどこか違う、本物の人らしさを感じていた。
「私は別にいいと思うけどなぁ、今のままでも。」
「え・・・?」
「だってさ、スバルは仲間を信じないの?」
「それは・・・」
「もしくは姉妹とかさ。いないの?」
「お姉ちゃんがいるけど・・・」
「ならお姉ちゃんをどこまでも信じたら?」
突然の言葉に、スバルは驚いてセインを見た。
「私はさ、ドクターに捨てられちゃったけど、チンク姉を信じてるんだ。あたしを守るって言ってくれたチンク姉を。」
ドクターに捨てられる出来事の少し前、チンクがセインに言った「お前を守る」という言葉。セインはその言葉をどこまでも信じていた。
「だからさ、信じなよ。自分を裏切る人がいても、絶対に自分には味方がいるって。そのお姉ちゃんと、あのパートナーのティアナって子のこととか。答えはそれからじゃないの?」
「・・・そっか、そうだね。ありがと、セイン。」
「どーいたしまして。」
そう言って笑顔でセインはアイスを食べることを再開した。そんな様子を、ティアナは暖かく見守っていた。

そんな話がされている中、そこから離れた場所に、士となのはは着いた。
「ここがクラナガンか・・・」
「はい。地上本部もあるので、とても広いんですよ。」
「確かに、俺が周ってきた世界でもこんなに広い街はなかったな。」
そう言って士はカメラのシャッターを切った。
「さ、行きましょう。私が街を案内しますから。」
そう言ってなのはが歩き出し、士もそれに続いた。街中は人が多く、沢山の店が並んでいる。そんな中、街中にはパネルボードが空中に浮いて映し出されている。これは魔法というよりも、未来の科学が進歩した世界に見える。
「それにしても、ここが地球でないのには納得されっぱなしだな。」
魔法と科学が融合し、それが魔法文化として進んできた世界。それは今まで士が旅をしてきた中でも、特別な世界である。
「私も一応地球出身ですからね。そこは同感です。」
「そういえばなのはとフェイト、それにはやては地球の出身だったな。」
「はい、二人とも十年来の仲ですから。」
と、なのはが答える。十年。そんな長い月日を共に過ごし、共に同じ場所で戦っている。そんなに仲が良い人間など、そうはいないだろう。
「それにしても、なのははどうして魔導士になったんだ?」
「ふぇ?」
「聞けばお前の住んでいた地球だって、魔法などまったく関係がない世界だろう?」
「まあ、そうですね。出会いは偶然でした。」
小学校3年生のある日、一匹のフェレットを助けたことから、その全てが始まった。ジュエルシードと呼ばれるロストロギアを封印するために魔法を覚え、同じようにジュエルシードを狙う少女と戦い続けた。そして様々な事件を乗り越え、なのはの今がある。
「壮絶な話だな。」
「そうですか?」
「小学生が戦いなんて普通はしないだろ。」
「にゃはは、確かに。」
普通の小学生ならば、確かにそんな人生を歩むことなど絶対にないだろう。だがなのはは選ばれたと言っても過言ではない。その魔法の才能と力を兼ね備え、そして一つの偶然が少女の人生を変えた。これを運命と呼ばずになんと呼ぶのだろうか?
「士さんの周った世界にはいなかったんですか?そういう人。」
「まあ、いるといえばいたが、一人や二人だ。」
キバの世界、響鬼の世界。この二つの世界以外で、戦いをする子供など見た事がない。そして、士にもう一つの疑問が浮かぶ。
「それにしても、お前は戦いが好きなわけか?」
「ふぇ!?どうしてそうなるんですか?」
「十年もよく戦ってこれたってことだ。小学生から今まで、大体十年だろ?そんなに戦ってたんなら、もう戦闘好き以外の何者でもないな。」
「あぅ・・・確かに。でも、私は戦うだけが好きなんじゃないですよ?」
「他になんかあるのか?」
「私は空を飛ぶのが好きなんです。」
「空を飛ぶ・・・?」
普通の人間が聞けばこいつは頭が大丈夫かと心配されるだろうが、なのははそのまま話を続ける。
「空を飛ぶのが好きで、一緒に飛ぶ人や帰り着く地上が好きで。だから自分の技術や力で自分の好きな空と地上を守りたいって。そう思ってます。」
「・・・なるほどな。それがお前の戦う理由か。そうなると、今の立場は夢みたいなもんか。」
「はい。まあ、裏を返せば私の我がままなんですけどね。」
そんなことを言って、お互いに笑う。
「さて、行きましょう士さん。まだまだ、いっぱい周るところがありますから。」
そう言ってなのはは士の手を引き、街の中を駆け出した。

ちょうどその頃。その郊外のトンネルでは事件が起きていた。そこへ、一人の女性が駆けつける。陸士108部隊の制服を身に纏った桔梗色の髪の女性。
「陸士108部隊ギンガ・ナカジマです。」
ギンガと名乗るこの女性はスバルの姉であり、スバルにシューティングアーツを教えた先生でもある。現在は陸士部隊の父の元で働いている。
「ご苦労様です。一応、ただの事故でなら、こちらで済ませたんですが、ちょっと妙なんですよ。」
「妙?」
「こちらへ来てください。」
警備していた男に案内され、ギンガも後に続く。すると、そこには食品や雑貨品が散乱していた。その近くで運転手らしき男が頭を抱え、証言をしている。どうやら相当混乱しているようだ。
「爆発した形跡がありますけど、散らばっているのは食品とか爆発しないものばかり・・・」
「そうなんですが、これを見てください。」
そう言って男が見せたのは、なにやらケースのような物の残骸だったが、ギンガはそれを見た瞬間、驚愕した。
「これは・・・生体ポッド!?それに、あれは・・・・」
そしてその横に転がる機械の残骸。それは自分が追う犯罪者の玩具達だった。

それから二時間後、なのはに連れ回されている士がいた。なのはは士の手を引いてショッピングを回ったり、色々な場所を回ったりと、一般人から見れば、デートしているようにも見える。それなりに楽しむ士だが、同じように楽しそうにしてるなのはを見て、なのはも普通の女の子なのだと、感じた。
「それにしても、まだ周るのか?少し疲れたんだが・・・」
「何言ってるんですか。まだ午前が終わっただけじゃないですか。どんどん行きましょう。」
「勘弁してくれぇ・・・」
日ごろから訓練づくしで疲れているはずのなのはなのだが、そんな顔を一つも見せず、なのははどんどん進んでいく。それにため息をつきながらついていく士だが、そんな平和な日常を暮らす中で、士は少しだけ不安を感じていた。
(それにしても・・・これからどうすればいい?俺は旅をするべきじゃないのか?)
今まで世界の崩壊を防ぐために戦ってきた士。そして自分の世界で戦い、妹の小夜に「旅を続けて欲しい」と言われた自分はこのままで良いのかと、いささか不安を感じていた。突然消えたのだから、ユウスケや夏海も心配しているはずだ。
(俺は本当に、この世界で何をするべきなんだろう・・・)
「さん・・・士さん!」
「えっ・・・あ、どうかしたか?」
「どうしたも何も、休憩しようって言ってるのに無反応だから呼んだんじゃないですか。」
考え事をしているときに、なのはが気を使ってくれていたにもかかわらず、それに気がつかなかったようだ。
「あ、ああ。悪い、ちょっと考え事してただけだ。」
「考え事って・・・もしかして、元の世界のこと?」
「ああ、まあな。」
士がミッドチルダに流れ着いてまだ一ヶ月も経ってはいないが、クロノからはまったく報告はない。そんな士を励ますため、なのはが笑顔を見せる。
「大丈夫ですよ!きっと士さんの世界は見つかります。」
「そうだな・・・ありがとう、なのは。」
なのはの笑顔を見て、士は少しだけ気が楽になった気がした。なのはの笑顔を見ていると、何故か本当にそうなるような気がした。
「あ、やっと明るくなりましたね。」
「そうか?それにしても腹が減ったな」
「それならいいお店知ってますよ。行きましょう」
そんな会話をしながら、士となのははクラナガンの街中へ消えていった。

その一方ライトニングのエリオとキャロも、クラナガンを歩いていた。色々な所を散策し、休憩も済ませた二人は街を眺めながら、歩いていた。すると、エリオが何か物音がしたことに気がつく。
「・・・?」
「どうしたの?エリオ君。」
「いや、今何か音が・・・」
そう言ってエリオは路地を見た。すると、マンホールが動き出している。エリオは巣とラーダを構え、キャロの前に立った。マンホールが開き、二人に緊張が走った。手が現れ体が出てきた。それを見た瞬間、緊張の顔は驚きの顔に変わった。そこにいたのは小さな少女。ボロ切れを体に巻き、手には鎖がつけられていた。そして、出てきたと同時にその場に倒れこんでしまった。
「お、女の子!?」
エリオたちが駆け寄り、抱き起こす。
「ひどい・・・こんなにボロボロになって・・・」
すると、エリオはその鎖のついているものを見て驚いた。それは自分たちが追うロスとロギア、リレックが入ったケースだった。キャロはすぐさま、本部と、同じように休暇を取るスバルたちとなのはたちへと、連絡を入れた。

「あれ?通信?」
なのはのレイジングハートに連絡が入る。その連絡を聞くと、なのはの顔が、スターズ隊長高町なのはの顔になっていた。
「了解、スバルとティアナ。悪いけど休暇はおしまい。すぐに二人の所へ向かって。私たちもすぐに行くから。」
「どうした?なのは。」
「レリックが発見されたそうです。私たちもすぐに向かいましょう。」
「わかった。行くぞ」
こうして二人は再び戦場へと駆け出した。

現場に着くと、すでにフォワードとセインがそこにはいた。
「あ、なのは隊長!士さん!」
「状況は?」
「あ、はい。この子が下水道から歩いてきたみたいです。」
そこにはキャロの膝で眠る、幼い少女がいた。
「こいつがか・・・?それにしても、随分酷い格好だな。」
士の言うとおり、布切れ一枚で、体はところどころ傷がある。するとそこへ、フェイトやシャマルたちがやってきた。シャマルがすぐに治療を施し、ヘリへと運ぶ。そしてセインもヘリへ乗り込み、フォワードは地下にある残ったガシェットの回収。隊長格と士は上空にいるガシェットの撃破へと向かうこととなった。しかし、その指示を聞いて、なのはが疑問の声を上げた。
「でも士さん。士さんって空飛べましたっけ?」
「ん?ああ、やったことはないが、出来なくはないな。」
すでにディケイドになっている士は一枚のカードを取り出し、ディケイドライバーへ差し込んだ。
《KAMEN RIDE BLADE!》
電子音が鳴り、青いエネルギーフィールド、オリハルコンエレメントが目の前に現れ、ディケイドはそれを潜り抜けた。それにより、ディケイドは仮面ライダーブレイドへと変身する。
「それで、こいつだ。」
さらにカードをセットする。
《FORM RIDE BLADE JACK!》
ディケイドブレイドは仮面ライダーブレイド・ジャックフォームへと変化する。確かにこれならば飛行は可能である。
「これで飛べるはずだ。行くぞ」
そう言ってディケイドブレイドが空を飛び立ち、なのはたちもその後に続く。新たな戦いが、ここに幕を開けた。

つづく・・・




あとがき
ども、ZEROです。さてさて、今回はやっと休日編に入ります。今回はスバルの今思うところと、セインの話。そしてなのはの戦う理由や、士の心情などを描くこととなりました。あまりにも長くなってしまいましたが、その辺は気力でがんばりましたw
ところで、今回は原作に登場しない、ブレイド・ジャックフォームを出して見ました。正直、原作に出していないのを出すのを気が引けるのですが(すでにブレイドの技でビートを出してる)まあ、空を飛ぶライダーといったらこいつかな、と。個人的にはスカイライダーがよかったのですが、出てないライダーのものを出すことはできないので、とりあえずブレイド・ジャックです。さて、次回はついに新たなナンバーズたちが姿を現します。そして、士の活躍もどんどん書いていきます。それでは次回もお楽しみに!
それでわw

次回 仮面ライダーディケイド
新たな戦いが始まり、ディケイドはなのは、フェイト、はやてと共に、海上でガシェットと死闘を繰り広げる。そしてヘリを狙う影。そのときディケイドは?
第七話「戦闘機人VS破壊者」
全てを破壊し、全てを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.9 )
日時: 2009/11/05 23:23
名前: ZERO  < >

戦いの物語は進んでいく。破壊者はその平和に戸惑いながらも、自分たちの敵を破壊する。それがどんな敵であろうと、破壊者は決して、戦うことをやめなかった。そして、その先にあるものはいったい?

第七話「戦闘機人VS破壊者」

ミッドチルダの海上で死闘を繰り広げるディケイドとなのはたち。しかし、なのはたちはガシェットの攻撃をものともせず破壊していく。そしてディケイドブレイドもそれは同じだった。
「どんどん行くぜ!」
《ATACK RIDE SLASH!》
ライドブッカーに光が宿り、アンデットスペードの2。スラッシュのラウズカードの力を借り、ガシェットを撃破する。
「さすが士さん!なれない飛行なのに良く出来ますね!」
「まあな。俺に不得意なものはない。・・・写真を撮ること以外は。」
「・・・?最後なんていいました?」
「なんでもない。どんどん行くぞ。」
わざと小さく呟いたのだが、なのはに聞かれてしまったかもしれない。そんなことを考えていると、ガシェットの量が増えた。
「どれだけ増えようが無駄だぜ・・・!」
そう言ってディケイドブレイドが剣を振り下ろすが、そのガシェットが消える。
「何・・・!?」
「これは・・・幻術!?」
いつの間にかディケイドブレイドやなのはたちの周りを多くのガシェットが囲んでいた。

そんな戦いが繰り広げられている中、それを仕掛けた本人はそこから離れた場所で笑っていた。
「うふふ・・・私のISうまく作動してるみたいね。それにドクターがあれも送るって言ってたから、ディケイド達は完全に足止めだわ。」
ナンバーズ4のクワットロは怪しい笑みを浮かべ、ビルの最上階からモニターで観戦してた。
「さーて、ディエチちゃん?」
「何?クワットロ。」
その近くには、もう一人、ナンバーズの戦闘服を着た少女が座っていた。その手にはなにやら巨大な包みが入っていた。そしてその先にあるのは機動六課の輸送ヘリである。
「そっちはどーお?」
「うん、視界もいいし空気も澄んでる。でもいいのかクワットロ。撃っちゃって。ケースは残るだろうけど、マテリアルのほうは・・・」
「ドクターとウーノ姉さま曰く、あれが当たりなら、あれが本当に聖王の器なら、砲撃くらいでは死んだりしない。だそうよ。」
「ふーん」
ディエチはクワットロの話を聞きながら、その持っていた包みの布を取り外した。

ところ戻してミッドチルダ海上。そこでは幻術と本物に翻弄されるディケイドたちの姿があった。
「くっ!どうにかして偽者と本物の区別をつけねーと・・・」
「士さん、なんかこう、全部を一掃出来るようなのないんですか!?」
「無茶言うなフェイト。それを言ったらお前らの方が得意分野だろ」
実際仮面ライダーは怪人と戦うための存在であるが、機械が相手でもこれだけの多数を相手にすることはそうない。敵を一掃するという点であれば、なのはやフェイトなどの砲撃タイプの魔導士の方が戦える。すると、なのはたちにはやてから通信が入る。
『なのはちゃん、フェイトちゃん!限定解除の許可が出た!派手にかましたろ!』
「「了解!」」
限定解除。なのはたちの体にかけられた魔力のリミッターを外すための特別許可である。
「士さん、危ないですから退避します。はやてちゃんの大きい攻撃がくるので!」
「わかった!」
なのはの言葉にディケイドブレイドが賛同し、その空域から退避する。そして別の場所ではやてが詠唱を終え、ロングアーチのシャーリーが三人の安全を確認する。
『スターズ1、ライトニング1、ディケイド、安全地点へ退避。着弾地点の安全、確認!』
「よっしゃ、いくよ!ブレイズ・・・ベルク!」
はやての言葉と共に、はやての広域魔法、ブレイズベルクが発射される。それを見たディケイドブレイドは驚く。
「なっ・・・!」
「すごいですよね。あれがはやてちゃんです。」
「なるほど、部隊長の名は伊達じゃないってことか・・・」
驚くディケイドブレイドすると、シャーリーから緊急通信が入った。
「た、大変です!そちらに近づく物体があります・・・!」
「なんだと・・・!」
三人は周りを見た。すると、ディケイドブレイドに向かって飛んでくる物体があった。
「あれは・・・!」
その物体はガシェットではなかった。その鳥と人が複合した姿の物体。「シンケンジャーの世界」でも見たイーグルアンデットである。イーグルアンデットは高速で接近し、その爪を振り上げた。
「ちっ・・・!」
ディケイドブレイドはライドブッカーで対抗するも、その威力に押され、飛ばされる。
「ぐっ・・・」
「士さん!アクセルシューット!」
なのはがアクセルシュートを放つ。しかし、イーグルアンデットはものともせずになのはに殴りかかる。
「キャア!」
「なのは!」
なのはに攻撃があたる寸前、フェイトはバルディッシュをハーケンフォームへと変え、イーグルアンデットの攻撃を阻止する。
「なのはには触れさせない!」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
互いの刃が激突する。フェイトはそのまま力押しでハーケンを振るった。それによって、そのままイーグルアンデットを墜落させた。
「よし、いいぞフェイト!」
士が新たに黄色いカードを取り出した。
《FINAL ATACK LIDE BU BU BU BLADE!》
ブレイド・ジャックフォームの必殺技、ライトニングスラッシュが発動し、イーグルアンデットへと追い討ちをかける。
「ハアッ!」
攻撃が当たると、イーグルアンデットは海の中へと堕ちていった。
「ハァ・・・ハァ・・・大丈夫か、なのは、フェイト」
「はい。なんとか・・・」
「あの、士さん。今のも?」
「ああ、アンデット・・・仮面ライダーブレイドの世界にいる敵だ」
アンデットは不死身。もしかしたら復活するのではないかと考えた士だったが、アンデットは上がってこなかった。
「とりあえず、大丈夫らしいな」
「ヘリへ戻りましょう。ここははやてちゃんに任せます」
「ああ、そうさせてもらうか。」
ディケイドブレイドたちはヘリへと引き返していった。

二分ほど飛んでいると、その先にヘリが見えた。
「よかった、ヘリは無事・・・!」
フェイトが安堵のため息を漏らすが、なのはが何かを感じ取り、突然驚いて別方向を見た。すると、再びロングアーチから通信が入る。
「市街地より膨大なエネルギー反応!」
「攻撃のチャージ確認!物理破壊型推定Sランク!」
「何・・・!?」
「ロングバレル発動。後12秒・・・11・・・10・・・」
すると、そこでディエチはカウントを止めた。すでに発射体制に入ったのだが、そのセンサーに、セインの影が映っていた。
「どうしたの?ディエチちゃん?」
「ヘリの中に・・・セインがいる」
「あら〜本当?」
引き金を引こうとした指が止まる。ヘリにあるマテリアル以外は死んでもいいのだが、セインは別だ。大切な姉妹。殺すわけにはいかない。
「どうする?クワットロ」
「そうねぇ〜・・・いいわ、撃っちゃって」
「え、でも・・・」
「セインとチンクは管理局に捕まった。そしてドクターはもう不要だと言っている。なら、いいわ。計画をあの子達は知らないけど、色々と面倒みたいだから撃って頂戴。」
「・・・・・・・・・了解」
ディエチは再びスコープでヘリを捕らえた。そして、引き金に指をかける。
「ゴメン・・・セイン・・・発射!」
そう言ってディエチは引き金を引いた。心のどこかで、誰かこの砲撃を防いでほしい。そう願いを込めながら。砲撃が発射される。すると、遠くから何か飛んでくる。それは、仮面ライダーディケイドブレイド・ジャックフォーム。
「間に合え!」
言いながらディケイドブレイドは再びカードを装填する。
《FINAL ATACK RIDE BU BU BU BLADE!》
ブレイド・ジャックフォームの必殺技「ライトニングスラッシュ」が発動し、ディケイドブレイドはその砲撃に斬りかかった。
「はああああああああああああ!」
互いの力が激突し、一帯で激しい爆発と閃光が巻き起こった。そして光が消え、煙が周囲に漂っている。
「どう?ディエチちゃん?」
「待って・・・今確認中・・・」
煙が次第に晴れていく。心のどこかでどうかセインが無事であって欲しい。そう思いながら。すると、そこにヘリは健在だった。そしてその前にいるのは、ディケイドブレイドと、爆風を防ぐためにいたエースオブエース高町なのは。そのバリアジャケットは、いつもとは違い、リミッターを外した「エクセリオンモード」である。
「スターズ1からスターズ2とロングアーチへ!士さんのおかげでギリギリセーフ!ヘリの防御、成功!」
「あら〜」
「こっちもフルパワーじゃないとはいえ、マジで?」
「士さん、大丈夫ですか?」
「ああ、なんとか・・・な」
そう言いながらディケイドブレイドがヘリへ入り、ブレイドの変身を解いた。そして膝を突く。ディエチの砲撃をライトニングブラストで斬ったとはいえ、その力は強大なものだ。反動も大きかった。
「士さん・・・!」
「セイン、今のもナンバーズの攻撃か?」
「う、うん・・・多分、ディエチの高出力砲・・・」
「仲間ごとやったていうのか・・・」
言いながらディケイドは近くのビルへ飛び移り、その高出力砲が発射された場所へと走っていった。

一方クワットロとディエチのほうには、無数の黄色い魔法の矢、プラザズマランサーが降ってきた。それを避けるため別のビルへ飛び移ると、そこにフェイトが舞い降りる。
「こっちも!?」
「速い!」
クワットロがいうと、クワットロはディエチを連れ、ビルからビルへと飛び移る。
「止まりなさい!一般市外での危険魔法使用、および、殺人未遂の現行犯で、逮捕します!」
「今日は遠慮しときますー!・・・IS発動シルバーカーテン!」
クワットロのISが発動し、クワットロ達の姿が消える。
「はやて!」
フェイトが叫ぶ。その離れた場所では、すでにはやてが魔方陣を展開していた。
「位置確認、詠唱完了。発動まで、後四秒!」
「了解」
はやての言葉にフェイトは追撃をやめ、空域を離脱する。
「離れた!?なんで?」
「まさか!」
クワットロ達が見上げた先には、すでに詠唱を完了させたはやてがいた。
「広域、空間攻撃!?」
「うっそーん!」
「遠き地にて、闇に沈め!デアボリックエミッション!」
その闇の塊が二人に向かってくる。
「「うわあああああああああああああ!」」
二人は何とか空中に逃れるも、それで終わりではなかった。そこにはスターズとライトニング、両方の隊長が待ち構えていた。
「!!」
二人はやられることを覚悟する。すると、二人の耳に、ある人物の声が入った。
「ディエチ、クワットロ!じっとしてろ!」
その少し離れた距離に浮かぶ女性は、両手両足から紫色の羽を出現させる。
「IS発動・・・ブライドインパルス!」
しかし、フェイトとなのはも発射体制に入っていた。
「トライデント・・・スマッシャー!」
「スターライト・・・ブレイカー!」
二人の最大魔力砲撃が発射され、その互いの魔力がぶつかり合い、光を生んだ。それをモニターで見ていたロングアーチは喜びの声を上げた。
「ビンゴ!」
「じゃない!避けられた!」
「ええ!?」
突然なのはとフェイトから通信が入る。
「直前で救援が入った。」
「アルト、追って!」
「は、はい!」

なのはたちが砲撃を行った場所から少し離れた所。そこにトーレは二人を抱えて着地した。
「トーレ姉さま、助かりました」
「感謝・・・」
「ボーっとするな。さっさと立て。馬鹿者どもめ。監視目的だったが、来ていてよかった。お嬢とレリックのケースは、ドクターの作ったワームが奪還を完遂したそうだ。合流して、戻るぞ。」
そうトーレが言った、そのときだった。足音がし、その方向に3人が向く。
「見つけたぜ」
「なっ!」
完璧に離脱したと思った3人だが、そこにはディケイドキバガルルフォームの姿があった。
「どうしてここが・・・」
「この状態の時はえらく鼻が効くんでな。お前らを追うのも、造作のないことだ」
言いながらディケイドはキバの変身を解き、ライドブッカーを構えた。
「さて、投降するなんて今更ないだろ。なのはたちもあれだけやったんだ。俺も容赦しないぜ、覚悟しろ」
言いながらディケイドがライドブッカーを撃ち放つ。
「ちい!IS発動!ブライドインパルス!」
トーレがブライドインパルスを発動し、ディケイドに攻撃を仕掛ける。しかし、それはあっさりと避けられてしまった。避けられたというよりも、すでに攻撃が来るのをわかっているように、ディケイドは攻撃を避ける。
「何・・・!?」
「さっきお前らが逃げてくるのを見てたんでな。お前の動きはもう攻略済みだ!」
言いながらディケイドは一枚のカードを取り出す。
《KAMEN RIDE KABUTO!》
ディケイドがディケイドカブトへと変わる。すると再び、トーレはブライドインパルスを発動させた。
「くっ・・・!」
「高速には高速だ」
《ATACK RIDE CLOOK UP》
ディケイドカブトのクロックアップが発動し、トーレの動きの先を行く。
「何・・・!?」
ディケイドカブトはさらに黄色いカードを取り出した。
《FINAL ATACK RIDE KA KA KA KABUTO!》
ディケイドカブトの角からエネルギーが流れ込み、右足に集中した。そしてトーレの突っ込んでくる瞬間、カウンターキックが炸裂した。
「ハアアアアア・・・ハア!」
「ぐあああああああ!ぐっ・・・がはっ・・・!」
トーレが血を吐く。当然、ディケイドライバーに非殺傷設定などない。そのありえないほどの攻撃を喰らえば、当然の結果である。
「トーレ姉さま!」
「私はいい!早く逃げろ!」
トーレが叫ぶがディケイドカブトはそれを許さない。
「俺が逃がすわけないだろ。」
言いながらディケイドが駆け出すが、そこに先ほど海に落ちたはずのイーグルアンデットが姿を現した。
「何・・・!」
「ガアアアアアアアア!」
「くっ・・・邪魔だ!」
ディケイドカブトがイーグルアンデットを斬り飛ばし、イーグルアンデットが爆発した。しかし、他の戦闘機人はその場から消えていた。
「ちっ・・・逃がしたか・・・」
言いながら、ディケイドは変身を解いた。その場には、トーレが吐いた血が広がっていた。

つづく・・・


あとがき
どうも、ZEROです。いつの間にか1000人を超えてました。閲覧者。とてもうれしいです。こんな小説を見てくれる方々に対して、お礼の言葉はまったく足りません。これからもどうか、この小説をよろしくお願いします。
さてさて、今回は全体的に原作どおり+ディケイドの乱入ということで、ディケイドが乱入したらこうなるのかなぁ・・・とか思って書いてみました。どうせなら士君ちょっとドSにしても問題ないだろう見たいなのりで書きました。そしてファイナルアタックライドでディエチの攻撃を防ぐという暴挙。一度やってみたかったので、実現させてみました。ちなみに今回士が「お前の攻撃はもう攻略したぜ」というのは、カブトの世界でワームのスピードを見切ったのと同じような原理です。まあ、疑問は多少残るでしょうが、その辺は突っ込まずにお願いします。それにしても、士って本気で戦ったら非殺傷設定なんてないから、めちゃくちゃ強いですね。なんか今後が怖い。それでは、次回をお楽しみにしていてください。でわこれで

次回仮面ライダーディケイド
ひと段落着いたレリックの確保。目を覚ましたチンクから、士へ意外な言葉が飛び出す。
そして士は聖王病院である少女と出会うこととなる。それは破壊者にどんな影響を及ぼすのだろうか?
そして進んでゆくドクターのシナリオと、ドクターの作り出すもの「SDD」と怪人たち。その先にあるのは?
第八話「破壊者と少女」
全てを破壊し、全てを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.10 )
日時: 2009/11/08 01:33
名前: ZERO  < >

士は夢を見る。それは未来か。今まで救った世界のライダー達に自分は囲まれていた。そして無意識に口と体が動く。
「結局こうなる運命か・・・いいだろう、全てを破壊してやる!」
そしてそのライダーたちに剣を振るう自分。そんな中、遠くで自分の名を呼ぶ声がする。その少女は自分と共に旅をした女性・・・いや、違う。あれは違った。そこにいたのは茶髪に、ツインテールの女性。その女性が叫ぶ。
「ダ・・・ヤ・・・・つ・・・あ・・・は・・・な・・・!」
何を言っているのか、断片的にしか聞き取れなかった。そして、その次の瞬間、自分は共に旅をしたライダー。仮面ライダークウガの攻撃を受け、そこで意識を失った。

第八話「破壊者と少女」

「なんだ・・・今の夢は・・・」
その悪夢ともいえる夢。それはあまりにも残酷で、虚しき自分の最後であった。
「・・・俺は、破壊者なのか・・・?」
自分に問いかけるように、士は呟いた。しかし返答など帰ってくるはずがない。その鮮明に覚えすぎる夢。そのライダー達の中にいた女性の影。
「あれは・・・なのは?」
なのはの影が見え、声が聞こえた気がした。それは一瞬でわからなかったが、確かになのはの声が聞こえていた。すると、体が冷や汗でビショビショになっているのに気がつく。
「・・・シャワーでも浴びるか」
士はタオルを持って、シャワー室へ入っていった。

制服に着替え、食堂で朝食をとっていると、セインが寄ってきた。昨日の戦闘の後、色々と話をしたのだが、自分は本当に姉妹からも捨てられたという事実を認識したからか、そこにいつもの明るさはなかった。
「おはよう、士さん・・・」
「ああ、セインか・・・どうした?」
「ううん・・・なんでもない」
明らかに元気のないセインは、その暗い表情で食事を食べる。
「まったく、お前は昨日からそんな調子だな。」
「うん・・・ごめん。」
「昨日のこと、まだ引き摺っているのか?」
「・・・・・・・・・」
捨てられた。それはセイン自身、しっかりと自覚していたことだった。しかしそれはドクターに対してのことであり、姉妹のことではない。姉妹にまで見捨てられたとなれば、そのショックは大きかった。そんな様子を見た士はため息をついた。
「まったく。そんなに落ち込むなら、もっと考えろ。」
「え・・・?」
「スカリエッティがお前を捨てたってことは、お前の他の姉妹も捨てる可能性だってあるんだろ。」
「それは・・・そうだけど・・・」
「なら、それを伝えて、姉妹を助けようって努力をしろ。」
かつて自分も、組織というものに捨てられたことがあった。一瞬とはいえ、居場所だったものが崩れ去り、絶望に飲み込まれた。セインは今、かつての士と同じ絶望にいるのだ。
「命ある限り戦う・・・例え孤独でも・・・ってな」
「えっ・・・?」
「ある奴に教わった言葉だ。」
この後に仮面ライダーであることが出るのだが、士はそれを言わず言葉を続ける。
「俺はもし世界でただ一人になっても、守るべきもののために戦う。お前にも、守るべきものはあるんじゃなかったのか?」
「あっ・・・」
セインの脳裏に、まだ医務室で眠るチンクの顔が浮かぶ。今まで守られてきた自分。今度は自分が姉を守ると、誓ったばかりだった。
「そっか・・・そうだね。あたしがチンク姉を、みんなを守らなきゃいけないんだ。あたしだって、お姉ちゃんなんだから・・・」
そんな会話をしていると、食堂に放送が入った。
『門矢士さん、門矢士さん。至急、セインさんを連れ、医務室までお越しください。』
「医務室?」
「もしかして、チンク姉!」
そう言ってセインが駆け出す。
「あ、おい待て!」
その後を士も追った。

一方スカリエッティの研究所。その研究所のカプセルには、トーレが入っていた。ディケイドとの戦闘で深手を負ったトーレは集中治療により、一命を取り留めていた。その近くにはノーヴェとディエチ、ウェンディがいた。
「・・・・セッテ、泣いてた」
「うん・・・」
ナンバーズの中でも稼動年数が長く、実力者であるトーレがやられたとなれば、そのショックは大きいだろう。師にも相当するトーレに対し、セッテは涙を流していた。すると、ノーヴェが乱暴に壁を殴りつけた。
「クッソ!ディケイドとかいう奴!チンク姉だけじゃなくてトーレ姉まで!」
「やめるッスよ、ノーヴェ。」
「これが怒らずにいられるか!セインだって捕まったままなんだぞ!」
その言葉を聞いて若干ディエチの表情が暗くなる。何故ヘリに乗っていたのかは知らないが、クワットロの命令とはいえ、自分はセインを殺そうとした。その点では、ディエチはディケイドに感謝をしていた。
「あたしはあきらめない。ドクターがなんと言おうと、二人を助け出す」
「でも、それじゃあ命令違反ッス」
「じゃあこのまま見捨てろっていうのかよ!?」
「そうじゃなくて、機会を見るッス。ドクターだって、何か考えがあるはずッスよ。」
「・・・・・・・・・・」
ウェンディの言葉に、ノーヴェは顔を伏せ、涙を流しながらもう一度壁を殴った。その自分の非力さと、ドクターへの怒りを込めて。

そんな中、スカリエッティはいまだにラボで研究を続けていた。その自分の求めるもののために。そして、そのスカリエッティが眺めるもの。そこには黒い何かが形を作ってきていた。黒というより、淀んだ紫と言ったほうがいいかもしれない。そしてその横には、いくつかのカードが形を成していた。それは士の持つ仮面ライダーのカードにも似ている。ただし、そのカードは黒いカードだった。
「ふふふ・・・完成率がとうとう50%を超えた・・・か。トーレを監視の名目で出させたのは正解だったな。」
トーレの監視という任務は、確かにクワットロとディエチを監視するのも役割なのだが、そこでスカリエッティの望む男と戦えば、なお良いと考えていた。そして案の定、ドクターの思い通りに事は運ばれた。そして、スカリエッティは反対側にある怪人たちのカプセルを見る。こちらも数え切れないほどの怪人たちがそこにいる。
「ふふふ、これだけあれば、計画にも支障は出ないだろう・・・後はこのSDDが完成するまで、時間を稼がなくてはな・・・クックック・・・アッハッハッハッハ!」
ドクターの声が、ラボの中で響いていた。

所戻って機動六課の隊舎。その医務室に、士とセイン、そしてフェイトがいた。フェイトは執務官という立場から。セインはナンバーズの妹という立場から、起きたチンクの元に駆けつけた。しかし士だけは、チンク本人から「ディケイドと話がしたい」ということで、呼び出されたのだ。
「時空管理局執務官フェイト・T・ハラオウンです。」
「・・・門矢士。仮面ライダーディケイドだ。」
「戦闘機人・・・ナンバーズ5番。チンクです。このような姿で申し訳ない。」
チンクは体を起こし、ベッドに座った状態である。その手はバインドで止められており、身動きはできない。
「チンク姉・・・体は大丈夫?」
「セイン・・・無事だったのだな。安心した。それに、心配をかけたな」
と、セインに向かってチンクが微笑む。
「で?フェイトとセインはともかく、俺を呼びつけたのはなんでだ?」
士が言うと、チンクは士に顔を向け、真剣な表情になった。
「ご足労感謝します。あなたに、お願いがあったものですから。」
「お願い・・・?」
チンクの言葉に士が眉を顰めた。
「はい・・・これから先、ドクター・・・いえ、スカリエッティと戦うことになるならば、私の姉妹達と戦うことになるでしょう。もしそうなった時・・・」
そこでチンクは一拍置いて、言葉を続けた。
「その子たちを、殺さないでいただきたい。できることなら、今ドクターが私達をどう思っているか伝え、救っていただきたい。」
「・・・姉妹か、お前らに血の繋がりはないだろう。血の繋がらない奴の助命に命をかけるのか?」
「士さん!」
士のあまりの言い様に思わずフェイトが口を出す、彼女にとって人造生命というモノは過敏に反応せざるをえない話だった。必死の懇願を冷めた目で見下ろしながら返した士の質問にチンクは口を開く。
「いえ…例え血の繋がりなど無くても…あの子達は私の家族ですから。もし聞いていただけるなら・・・私ができることなら、なんでも致します。」
「・・・・・・考えといてやる。」
「ありがとうございます。」
士の言葉に、チンクは微笑んだ。すると、士はチンクに背を向け、歩き出す。
「聴取に俺は必要ないだろ。フェイト、後は任せる。セインはそいつの傍にでもいてやれ。」
「あ、はい・・・」
士はフェイトにそう言い残して医務室を出る。医務室を出ると、ちょうどなのはとばったり出会った。
「あ、士さん」
「なのはか・・・どうした?」
「はい。これから聖王病院に行こうと思いまして。昨日保護した子の様子を見に。士さんも一緒に来てくれませんか?」
「・・・・・・まあ、今日はやることもないし、付き合ってやるよ。」
そう言って士はなのはと共に歩き出した。

そしてシグナムが運転する車の中で、士はなのはから保護された子供の説明をされた。保護された子供は人の手で作られた人造魔導素体であり、普通の人間とは異なっているという。さらに、話の流れでは機動六課でその子を保護することになるらしい。そんな話をしていると、聖王病院にいるシャッハ・ヌエラというシスターからその子供がいなくなったという話を聞くことになり、その数十分後に三人は教会に到着した。三人は病院に着くと、シャッハと合流した。
「それじゃあ、手分けして探しましょう。小さい女の子だから、そう遠くへは行ってないと思うの。」
「それじゃあ、俺は外を探させてもらう。」
そう言って士は歩き出し、他の三人も病院の中の捜索を始めた。士が外を捜索しようと思ったのにはいくつか理由があった。一つ目、病院の中を歩けば自分は迷子になるかもしれない。二つ目、捜索というのがあまり好きでない。なので、迷う必要がなく、捜索範囲が狭い外を選んだのである。中庭に入ると、士の目に一人の少女が映った。それは紛れもなく、先日保護した少女だった。
「やれやれ、外が当たりとはな。」
言いながら士は少女に近づいた。すると、少女は士の存在に気がつき、持っていたウサギのぬいぐるみを強く握りながら後ろへ下がる。すると、士はなのはから預かった通信機でなのはに呼びかける。魔力もデバイスも持たない士のために作られた、簡単な通信機だ。
「なのは、見つけたぞ。中庭だ。」
「うぅ・・・ぐすっ・・・」
「どうした?」
怖がっている子供に対し、士は面倒くさそうに聞いた。
「ママ・・・いないの・・・」
「・・・・・・・・・」
人造魔導素体。作られた人間に、母などいるわけはない。しかし、そんな事実を伝えるわけにもいかず、士はため息をついた。
「ついて来い、一緒に探してやる。お前、名前は?」
「ヴィヴィオ・・・お兄さんは?」
「門矢士だ・・・」
ヴィヴィオの手を取った士は少女に歩幅を合わせて歩き始める。遠い昔、自分は妹の小夜と一緒にこんな風に歩いた気がした。
「あれはっ!」
中庭を歩く例の保護児童と士を見たシャッハは自分のデバイス、トンファー型の双剣“ヴィンデルシャフト”を機動。壁を抜けバリアジャケットを装着、臨戦態勢をとり少女の前に降り立つ。しかし士は少女を守るように前に立つと、腹部にディケイドライバーを装着し、カードを取り出した。
「・・・門矢さん何を・・・その子供はどんな危険があるか…」
「いきなりあんたが俺を襲ってきたのかと思ってな。それに、俺はなのはに見つけたといったはずだぞ。」
「いいから離れなさい!一般人のあなたに、どんな危険が降りかかるか・・・」
「悪いが、俺は一般人じゃないんでね。・・・変身!」
《KAMEN RIDE DECADE!》
士がカードをディケイドライバーを入れ、士は仮面ライダーディケイドへと変身した。そして、ライドブッカーを剣にする。
「シスターはそんな武器なんか子供に振り上げるものじゃないぜ。そんなに戦いたいなら、俺が相手をしようか?」
中庭には張り詰めた空気が流れる、ヴィヴィオは迫力に尻餅をついて倒れた。
「あうっ」
倒れたヴィヴィオになのはが近づき通信で話しかけていた。
(二人とも落ちついてください、この子は私が見ますから武装は解いてください)
なのはの通信が響く、なのははヴィヴィオに穏やかに話しかけ、すっかり安心させていた。
(それと士さん。この子を見つけてくれてありがとうございます。)
なのはの言葉に士は何も言わず、シャッハが武装を解いたので、ディケイドもディケイドライバーのハンドルを引っ張り、変身を解除することにした。そしてその場を離れようとしたが、士のズボンをヴィヴィオが引っ張っていた。それを見た士はため息をつき、その場を離れることをあきらめた。

そしてしばらく時間が経った機動六課隊舎で、はやてはフェイトに地上本部からの査察要請を告げ、そして六課設立の“本当の理由”を聞かせようと聖王教会に行くと話していたとき、通信にて泣き喚くヴィヴィオに困る、フォワードとなのは、そして士から助けを求められていた。
「エース・オブ・エースにも勝てへん相手がいるもんやねえ」
ヴィヴィオに泣きつかれるなのはを見て、はやてとフェイトは苦笑する。
(フェイトちゃんはやてちゃん、あの…たすけて〜)
念話にて助けを求めるなのはにはやてとフェイトは微笑んだ。
「びえ〜ん!つかささんとなのはさんがいなきゃやだ〜!!」
「ああ、もう泣かないで」
「いい加減泣き止め・・・まったく。」
それぞれズボンとスカートを掴まれて困る二人。すると、ヴィヴィオがさらに駄々をこねる。
「つかささんとなのはさんがいなきゃ絶対やだ〜!」
そんな様子をフォワードと共にセインは笑いながら見ている。
「いい加減に離れろ」
そんな冷たい士の言葉に、先ほどの混乱の熱は一気に冷め、一同はヴィヴィオに視線をやる、やはり大決壊寸前の泣き顔で目に涙を溜めていた。
「ちょっと!士さん!」
「そうや、もっと言い方変えんか!」
「もっと考えてください!相手は子供ですよ!?」
姦しい三人の念話にさしもの士もたじろく。それは今にも逃げ出したいほどの威圧感だった。
「わかったわかった。なのはの代わりに俺がいてやる。それでいいだろ。」
その言葉を聞き、ヴィヴィオが涙目で士を見つめる。
「本当?つかささんはヴィヴィオの傍にいてくれるの?」
「ああ傍にいてやるから安心しろ。」
そう言って士はヴィヴィオを抱きかかえる。
(傍にいてやる・・・か・・・)
それはかつて自分の妹に言うことが出来なかった言葉だった。

そんな騒動から数時間後。士がカメラのメンテナンスをする中、その隣では年少組みと遊び疲れたヴィヴィオが寝息を立てていた。そして、セインがそんなヴィヴィオにそっと毛布をかけた。
「本当に懐いちゃったね。」
「いい迷惑だ。ただでさえ面倒なのを見てるってのに・・・」
「面倒なのって・・・もしかしてあたしのこと!?」
「それ以外に誰がいるんだ?」
士の言葉に、セインは口を膨らませる。
「むー・・・いいじゃん別に。私は大人しくしてるでしょ?」
「まあな。それより、お前の姉はどうだ?」
「うん。まだベッドにいるよ。私がみんなを助けるって言ったら、絶対に協力するって。」
「そうか、よかったな。」
言いながら士はカメラにフィルムを入れ、眠るヴィヴィオの写真を撮った。

一方、聖王教会ではカリム・クロノ・はやてから六課設立の真の目的“管理局崩壊の阻止”がなのはとフェイトに語られた、その中でなのはとフェイトの倒した怪人たちの話が出た。
「それに、士さんの言っていた怪人たちのこともある。油断はできへん。」
「うん・・・スカリエッティが作った作品、ナンバーズ。それを捨ててもスカリエッティはなんとも思わないし、それ以上のものを作ろうとしている。チンクから聞いたけど、スカリエッティは、その何かがとても強力なものだと、他のナンバーズから聞いたって。」
「ひとつ考えたんだが、門矢士がスカリエッティと繋がっている可能性はないだろうか?」
突然のクロノの言葉に、三人が驚く。
「な、なんでそんなこと思うん!?士さんは・・・」
「あくまで可能性の話だ。彼は怪人達についての知識がありすぎる。スカリエッティの出してきた怪人の詳細をことごとく言ってるそうじゃないか。」
「それは彼が世界を渡り歩く仮面ライダーだからで・・・第一、スカリエッティと繋がってるなら、その怪人を倒す必要なんかないはずだよ!」
なのはの声が大きくなる。そんななのはに驚きながらも、クロノはなのはを落ち着かせ、言葉を続けた。
「可能性の話だと言っただろう。彼の世界を旅する理由も明確じゃないし、言ってることもあいまいだ。」
「そ、それは・・・・・・」
クロノの言葉に、なのはは押し黙った。確かに、クロノの言うとおり、士は今まで、自分の全てを明かしたわけではない。聞いてもあいまいに答える部分もいくつかあった。
「一応彼の素性と世界を調べてはいるが、まだ見つからないままだ。」
「でも・・・私はそれでも、士さんを信じたいと思う。」
「それは私もや。うちのヴィータとかも世話になったしな・・・」
「それにエリオとキャロも良くしてもらってる。士さんは悪い人じゃないと思うよ。」
そんな三人の言葉に、クロノはため息をついた。
「まったく、君達には敵わないな・・・わかった、判断は君達に任せる」
こうして、士のことは三人の隊長に任された。

なのはたちが帰ってきて、ようやく士はヴィヴィオから開放された。その後フォワードと訓練をし、その訓練をしただけで、新たに4枚のカードが手に入ってしまった。スバルの「マッハキャリバー」ティアナの「クロスミラージュ」エリオの「ストラーダ」そしてキャロの「ケリュケイオン」この4枚である。そのカードを手に入れると、さらに3枚のカードが残った。それはいまだに姿を現さない鎌の形をしたカードに、新たに現れた杖のようなカード。そして2枚目とは違った杖と、本のようなものが重なったカードである。そんなカードを一人、誰もいないロビーで眺めていた。
「まったく、何がどうなってる。どうしてカードが次々と出てくるんだ。」
ライダーの世界と違い、そのデバイスの姿と形、それに性質や技を見ただけで、士はカードを手に入れることを可能にしていた。そしていまだに見えてこない士の役割。
「俺はいったい、どうしてこの世界に来たんだ・・・・・・」
そんなことを考えていると、ロビーにヒタヒタと足音が響いた。その足音の方向を見ると、寝巻きに着替え、ウサギのぬいぐるみを抱えたヴィヴィオがそこにいた。
「うう・・・・」
「どうした?眠れないのか?」
「・・・うん」
どうやら、寝付けず、不安で部屋を無断で出てきてしまったらしい。士はやれやれとため息をついた。このまま駄々を捏ねられても困るし、早く寝かせようと、士は考えた。
「こっちに来い。そこだと冷える。」
そう言うと、ヴィヴィオは迷わず士の隣に座った。
「何をしてたの?」
「・・・ちょっと、考え事だ。」
「ねえ士さん、ヴィヴィオ・・・ママに会えるのかな・・・」
「さあな。それはお前しだいじゃないか?」
「えっ・・・?」
士の言葉に、ヴィヴィオは不思議そうに士を見つめた。
「お前が会いたいと思い続ければ会えるし、そう思わなければ会えない。」
「じゃあ、会いたいって思っていれば会える?」
「そうだな。ママに会えるようにな。」
「うん!」
そう言ってヴィヴィオは笑顔を見せる。実際、人造魔導素体であるヴィヴィオに母はない。だが、この生まれてきた少女にそんな事実を告げるのはあまりにも残酷だ。士はしばらくヴィヴィオと話をすると、ヴィヴィオは話疲れて眠ってしまった。
「どうかしてるな。俺は・・・」
今まで短い期間でさまざまな世界を回った士は、人に対して興味など持たず、他人のことなどまったく気にしなかった。しかし、今はどうだろうか?いつの間にか機動六課に溶け込み、さまざまに人間から信頼を得てしまった。それが士にはたまらなく不安で、恐怖だった。
「いつか、俺は旅を続けなきゃいけない。それがどんな時でも。」
士はロビーから見える満天の星空を見上げ、小さく呟いた。

つづく・・・

こんにちは、ZEROです。第8話ということで、とうとうヴィヴィオの登場です。それにしても、ヴィヴィオと士を結ぶのはなかなか難しかったです。そして自分でも機動六課に馴染みすぎていると感じる士。その士の今後に注目してほしいですね。そしてついにチンクの登場です。なんかチンクは僕の小説で書くとチンクっぽくないんですよねー。まあ、チンクは今後活躍するので、その辺は期待してほしいですね。
そして一つ閲覧者の方にお詫びです。第7話ですが、題名が「戦闘機人VSナンバーズ」になってますが、あれは「戦闘機人VS破壊者」の間違えです。申し訳ないです。ナンバーズ同士で戦わないって。(汗
それはお詫び申し上げます。それでは、今日はこの辺で

次回 仮面ライダーディケイド
保護されたヴィヴィオは士となのはを親と呼び、信頼の絆を深めていく。そして地上本部からの査察要請と共に、ドクターの計画がとうとう動き出す。そのときチンクとセインは?
そして士の見えてくる士の役割とはいったい?
第九話「その日機動六課(前編)」
全てを破壊し、全てを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.11 )
日時: 2009/11/19 22:00
名前: ZERO  < >

破壊者の日常は流れていく。その平和という時の中を。自分を信頼し、共に戦う人々と共に、破壊者はその身を委ねる。その小さな命と共に、破壊者は今日も進む。

第八話「その日機動六課(前編)」

ヴィヴィオが機動六課に滞在することになってしばらくが経過した。
「パパ〜遊んで〜」
「今は仕事で忙しい。後にしろ、ヴィヴィオ。」
「は〜い。パパ」
パパと呼ばれる人物。それは門矢士である。士はなのはに頼まれた資料を分けている最中だ。
「士殿。ここは私達がやっておきます。ヴィヴィオと遊んであげてください。」
その隣でチンクとセインが資料を分けるのを手伝っている。チンクはセインと共に管理局と協力することを選び、その監視役がどうせなら一緒がいいだろうと、はやてが士を監視役に任命したのである。
「いや、お前らが遊んでやってくれ。俺は昨日さんざん振り回されて疲れてんだ。」
と、士がため息をつく。すると、その近くでデスクワークをしていたセインが笑う。
「士さん、すっかりパパだね。」
「ほっとけ。それよりそっちの資料を早く片付けろ」
「はいはい」
セインはそういいながらデスクワークを続ける。士がヴィヴィオにパパと呼ばれるようになったのには理由がある。それは今から数日前のこと。なのはとスバル、そして士が隊舎に残り、他はみなそれぞれ仕事で外へ出てしまった時である。
「つまり、しばらくはなのはさんがママってことだよ。」
スバルはなのはがヴィヴィオの保護責任者になったことをわかりやすくヴィヴィオに説明をする。すると、それを聞いたヴィヴィオは不思議そうになのはを見た。
「ママ・・・?」
「いいよ、ママでも。ヴィヴィオの本当のママが見つかるまで、なのはさんがママの代わり。ヴィヴィオはそれでもいい?」
そのなのはの言葉に、きょとんとしながら、ヴィヴィオは呟く。
「ママ・・・・・・」
「はい、ヴィヴィオ」
なのはの言葉を聞いた瞬間、ヴィヴィオの目から涙が溢れ、ヴィヴィオはなのはに抱きついた。そんな光景を、士はカメラで写真に収めた。すると、今度はヴィヴィオが士の所へやってくる。
「ん?どうした」
「じゃあ、つかささんはパパ・・・?」
「パ・・・パパ!?なんでそうなる!」
「違うの・・・?」
ヴィヴィオの言葉に士は慌てる。ヴィヴィオの後ろで、ここはそうだと言っておかないと、大泣きされるだろうという視線が二人から注がれる。ヴィヴィオも涙をためた上目で士を見つめる。その目に、士は負けた。
「・・・・・・好きに呼べ」
「うん!パパ!」
そして現在に至る。

「さて、この後訓練だったか・・・」
午前中の終わりから、士はなのはに訓練に参加するように言われているため、立ち上がる。
「じゃあチンク。後は頼んだ」
「はい、士殿」
チンクは頷き、士はオフィスを後にした。外へ出て、訓練場に着くと、そこではスバルと、もう一人の人物が互いのウイングロードを展開し、戦闘を行っていた。
「あ、士さん」
「言われた仕事はやってきたぞ。・・・あれは誰だ?」
「ああ、あれはスバルの姉のギンガ。この前ここに出向になったんだよ。」
と、ヴィータが答える。その答えに、士はなるほどと納得する。確かに、持っている武装や、攻撃パターン、それに魔法まで一緒となればただの友人同士でもなければ、他人でもない。
「それにしても、スバルは大分動きがよくなったな」
「当たり前だろ。あんだけ訓練してるのに動けなかったら訓練の意味がない」
スバルに対して感心するヴィータに、士はため息をつきながらいう。実際、初めて模擬戦闘をしたときはティアナの言うことを聞かず、突っ込んできて自滅するということが多かったが、最近ではコンビプレーを生かし、攻撃をしてくるようになった。
「ま、攻撃の方法がまともになったんだ。お前も足元すくわれたりしてな。」
「ケッ!余計なお世話だよ!」
士とヴィータがそんなやりとりをしていると、上空ではスバルとギンガの戦いがもう終わろうとしていた。 交錯する二つの青い道、ぶつかる二つの影、ギンガの左拳はスバルの眼前に寸止めされるが、振りの大きすぎたスバルの右拳は大きく空ぶっていた。
「本当に強くなったわねスバル」
ギンガは成長した妹に微笑む。
「う〜…今日こそは勝てると思ったのに…」
姉妹の勝負は今日も姉の勝利で終わった。戦いが終わり、スバルとギンガがなのはたちの所に降りて来た。
「二人ともお疲れ様。ギンガ、どうだった?」
「はい。スバルが強くなって、びっくりしました。」
などと話をしていると、なのはから士に話が飛んだ。
「士さん。これからギンガを入れた5体5の模擬戦やるんですけど、どうします?」
「模擬戦か・・・まあいいだろう。やってやる」
なのはの言葉に士が頷くと、フォワード一同が驚きの声を上げる。
「ええ!士さんもやるの!?」
「なんだ?なんか問題でもあるのか?」
「だって士さんずるいですよ。他の仮面ライダーになるの」
「しかも私たちの攻撃すぐに見切っちゃうし・・・」
「強さが反則です!」
などと、不満を上げるフォワード一同。実際フォームライドを含め、士はあらゆるフォームになることから、フォワードの攻撃を避けたり返したりする。
「わかったわかった。じゃあ、今日は俺となのはとフェイト対他全員でどうだ?それならいいだろ。」
と、士が提案する。つまり、フォワードとギンガ+副隊長二名。3対7である。
「ほぅ、テスタロッサと戦えるのか・・・いい考えだな、士。」
「それ、うちも混ぜてや〜」
今度はどこからかはやてが現れた。
「主はやて、どうしてここに?」
「いや〜、仕事がひと段落着いたから、見学にきたんやけど、なんやおもしろいことしてるやん。」
「私たちはなのはさんチームに入るです!」
リインの言葉に、フォワードメンバーが驚愕する。
「ええ!部隊長まで!」
「・・・これは、ただで済みそうもないわね・・・」
驚くスバルと、タジタジのティアナ。しかし結局、模擬戦は始まった。

隊長陣、ディケイドVSフォワード、副隊長
「じゃあ、行くぜ」
《KAMEN RIDE DECADE!》
士がディケイドに変身すると、なのは、フェイト、はやてもバリアジャケットを纏い、飛翔した。
「まずは士さんを倒すわよ!」
「「「了解!」」」
フォワードメンバーとギンガが動き、副隊長達も動く。
「我々はテスタロッサと高町だ・・・行くぞヴィータ!」
「おう!」
副隊長の二人も駆け出し、模擬戦闘が開始。しかし、その数十分後、フォワードとギンガはノックダウンし、副隊長の二人ははやてに手出しできずに敗北。そして未来のストライカー達は泣きを見た、わりと本気で。

その後昼食を取ることになった士は食堂で食事を済ませ、カードを眺めていた。今回の模擬戦で手に入ったのはなのはの「レイジングハート」フェイトの「バルディッシュ」はやての「夜天の書」である。カードは合計九枚。
「・・・これで九枚・・・九枚?」
ふと、士は考える。この枚数は何かと同じである。しかし、考えるのに時間はかからなかった。
「ライダーと、同じ枚数だ・・・」
そう、仮面ライダークウガ、アギト、龍騎、ファイズ、剣、響鬼、カブト、電王、キバ。今まで周ったライダーと同じ数なのである。このカードは何か関係があるのだろうか?そんなことを考えていると、そのカードの全てが白紙になっていく。
「何っ・・・!?」
九枚のデバイスの力を持ったカード達はすべて消えてしまった。
「そんな馬鹿な。どういう・・・ことだ?」
その消えたカードの代わりに、新たなる3枚のカードが出現した。
「えっ・・・」
士はそれを驚いて見た。一枚のマゼンタのカード。そして二枚の黄色いカード。同じなのだ。そのカードの枚数と種類が、ライダーの世界と。そのカードには白く、女性の姿が映っている。だが、その女性に士は見覚えがない。というより、よく見えない。
「どうしたんですか?士さん」
横で見ていたなのはが不思議そうに士を見た。
「い、いや・・・なんでもねー」
士は慌ててカードをしまった。
「あの、士さん、士さんもなんとか言ってくれませんか?」
「何がだ?」
「あれです。」
なのはが指差す先には、ヴィヴィオが涙目でスプーンを持ち、震えている姿だった。
「う〜・・・苦いの嫌い・・・」
「どうしたんだ?ヴィヴィオ」
「ピーマン嫌い・・・」
皿の上には緑色の細かく刻まれたピーマンが乗っていた。確かお子様ランチ。そのお子様ランチにあった炒飯。その中にヴィヴィオにとっての緑色の悪魔が潜んでいたのである。しかし、よくその中からピーマンだけ除いたものである。
(まったく、なのはも母親代わりなら叱ったりしろよ。)
などと思っていたが、自分も今は父親がわりである。不本意だが。
「それくらい食え、ヴィヴィオ。じゃないと食後のキャラメルミルクはなしだ」
「パパも意地悪言ってる〜・・・」
ヴィヴィオが涙目で士を見るが、士は気にせずコーヒーを口に流すが・・・
「パパの鬼畜〜・・・ドS〜・・・」
その言葉を聞いた瞬間コーヒーを一滴残らず噴出した。
「ヴィ、ヴィヴィオ・・・お前、そんな言葉どこで・・・」
「八神ぶたいちょーが教えてくれたの」
「はやてちゃん・・・?」
笑顔でなのはがはやてを見る。しかし、その目は笑っていない。そのなのはに、はやては慌てる。
「い、いや、なんと言うか、言ってる言葉を覚えてもうたというかなんというか・・・」
一歩ずつ、なのはが近づく。はやても顔を引きつらせ、一歩ずつ下がる。
「少し、頭冷やそうか?」
「な、なのはちゃん落ち着いて・・・キャワアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
はやての悲鳴と爆音が、食堂に響いた。

そしてその日の夜。管理局地上本部における公開意見陳述会がまじかに迫り、士には一つの考えが浮かんだ。自分の役割、それははやてから内密に教えられた予言。崩壊する地上本部と管理局。もしかしたら、自分はそれを防ぐためにいるのではないだろうか?公開意見陳述会に際し六課からスターズ分隊と士、そしてセインが先立って地上本部へと出向くことになりへリポートにて今まさに飛び立とうとしていた。ちなみにチンクはまだ体調が万全でないため、留守番である。
「ママ〜パパ〜」
そんな士たちに彼らを慕う幼い声が響く、ヴィヴィオが二人の下へ駆けてくる。泊まりの任務に出かけるなのはと士に寂しさを感じ、二人を見送りに来たのだった。なのはにキャラメルミルクを作ってもらう約束をして貰ったヴィヴィオはやっと落ち着き、二人を見送る。全員がヘリに乗ろうとした時士の制服の袖をヴィヴィオが掴む。
「どうした?ヴィヴィオ」
「あのね、パパ・・・帰ってきたら、ヴィヴィオと遊んでくれる?」
「・・・わかったよ」
士は少しだけ微笑み、ヴィヴィオの頭を撫でた。そしてヘリが飛び立ち、地上本部へと向かう中、なのはは窓から自分達を見送っているヴィヴィオに目をやる。士はこの時何かを感じた。ものすごく不安な、いやな予感が。
「どうしました?士さん」
「あ、スバルか・・・いや、なんでもない。」
「それにしてもヴィヴィオ。本当になのはさんと士さんになついてますね。」
「誰のせいだと思ってるんだ。まったく。」
言いながら士はため息をつく。すると、スバルはアハハと笑っている。
「いいじゃないですか。子供に慕われるの、悪い気分じゃないでしょ?」
「・・・・・・まあな」
士はそう答え、ヘリの窓から外を眺めることにした。
(本当に俺は、なぜこの世界に来たんだろうな・・・・)

現場では会場内に入れるはやてはデバイスの持ち込みが禁止である。士とヴィータ以下フォワードは本部周辺の警備。本部周辺にはそれなりの数の局員が控えている、もし今日敵が来るなら、大軍と精鋭を揃えたとしても、簡単に陥落することはないだろう。
「杞憂に終わるか?」
士はヴィータに聞こえない程度に呟く、もしそうならはやての言っていた襲撃の予測は外れる。ならば六課への攻撃もない。そんなことを考えていると、リインを連れたヴィータが話しかけてきた。
「なあ士…」
「…ん、何だヴィータ」
「正直、これだけ警備の厳しい所に攻撃を仕掛ける奴がいると思うか?リスクが高すぎてとても考えられねえよ」
「さあ。敵方に切り札がある可能性もあるし、ガシェットとAMFの混成なら、一般の管理局員は歯が立たないんじゃないか?」
「切り札ねえ、AMF使ったって陥落なんて出来ねえと思うんだけどな、少なくとも正気の人間なら…」
「敵が正気か・・・セインの話じゃ、怪人は山のようにいるって話しだからな。一般のやつらは危ない。むしろ後方で下がっててもらいたいな。」
「…違いねえな、悪いな変なこと聞いて…って言うか他の局員は雑魚扱いかよ!?」
「ひどいです〜皆さんを能無しで給料泥棒の背景なんてあんまりです〜」
「「いやそこまで言ってない」」
士とヴィータは同時に融合機に突っ込みを入れた。はやての融合機だけはある。士は内心でそう思った。

それからしばらくして、その予言どおり、ガシェットが進行してきた。そしてそれと同時にファンガイア、イマジン、オルフェノクなど、さまざまな怪人たちが姿を現した。
《FINAL ATACK RIDE DE DE DE DECADE!》
「はああああああああああ!」
ディケイドが襲ってきたファンガイアをディメンションキックで倒した。
「ったく、本当に来るとはな・・・それにしても、あいつらは平気か?」
フォワードメンバーは隊長たちにデバイスを私に行ったため、ここにはいない。ディケイドはガシェットを他の局員に任せ、怪人たちを倒していた。しかし、あまり強くはない。やはり作られたからか、それともディケイド自身の力か。士は前者だと考える。防戦一方だった局員たちも、破壊者の鬼神のような強さによって、ガシェットたちを巻き返した。すると、そこへディープダイバーでセインが現れた。
「士さん!シャーリーって人から連絡だよ!」
そう言ってセインがディケイドに通信機を投げた。
「俺だ。どうした?」
「はい、実は高魔力が確認されました。飛来する敵航空戦力です。そちらへ急接近中で、今ヴィータ副長とリィン曹長が向かっています。推定オーバーSランク!」
「Sランク・・・」
ランクならば、副隊長たちとはそう変わらない。
「セイン、フォワードの連中とここを頼んだ。」
「え?士さんは?」
「俺は、その敵を倒す。」
《KAMEN RIDE BLADE!》
ディケイドの姿がディケイドブレイドへと姿を変えた。さらに、士はカードを入れる。
《FROM RIDE BLADE JACK!》
ディケイドブレイドの姿がブレイドジャックフォームに代わり、空を飛ぶ。
「こちらディケイド・・・これより敵を破壊する!」
言って、ディケイドブレイドはその夜の空を飛ぶ。もしかしたら、今頃機動六課の隊舎も襲われているかもしれない。そのとき脳裏に、自分を父親として慕う少女の姿が映った。

つづく


あとがき
お久しぶりです。今まで新型インフルにかかっていたので、小説を書けませんでした。申し訳ないです。しかも、ディシディアクロスもまったく進まないというこの状況。まあ、とりあえず気長にやっていくのでご辛抱を・・・
さて、今回は士がパパということで、ヴィヴィオが慕っていました。そして消えたカードの行方と、新たな3枚のカード。それはいったい何を意味するのか?それは今後のお楽しみです。さてさて、次回は3サイドから物語が展開します。
士サイド
チンクサイド
セインサイド
この3つ。まあ、ナンバーズがどう動くか?それを期待してほしいと思います。それでわw


次回、仮面ライダーディケイド
高魔力を持つ敵へ向かう士。そして襲われる機動六課の隊舎。そして苦戦するフォワードメンバー。さまざまな想いと力が交錯し、その世界の破壊は進んでいく。その時士は?
第十話「その日機動六課(後編)」
全てを破壊し、全てを繋げ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.12 )
日時: 2009/12/31 00:15
名前: ZERO 

破壊者は戦う。その手に全てを壊す力を持って。破壊者は求める。その破壊すべき獲物を。そして戦う果てにあるのは、誰も歩くことのない道。

第十話「その日機動六課(後編)」

ディケイドブレイドは最高速度でヴィータの下へ向かった。ヴィータの強さは戦わずとも知れている、しかしディケイドブレイドはそのヴィータの姿に驚愕した。
「士・・・リインが・・・リインが・・・!」
デバイスは砕かれリインは倒れ、ヴィータが敗れていた。命に別状は無いようなので、ディケイドブレイドはヴィータを落ち着かせる。
「落ち着けヴィータ。俺はそいつを追う。どっちへ行った?」
ヴィータは黙ってその敵が行った方を指差した。
「わかった。このまま降下して、医療班を待て。」
そう言ってディケイドブレイドはヴィータが指差した方向へと飛んだ。

「すまねえ旦那…あたしがもっとしっかりしてれば…」
「気にするなアギト、お前はよくやった」
手に乗るほど小さな少女、融合型デバイスであるアギト、そして彼女を抱えて飛行する男、ゼスト・グランガイツ、スカリエッティの技術で蘇り故あって地上本部に乗り込もうとした元管理局の魔道騎士であった。ゼストはヴィータとの戦闘の後、数分体を休め、再び空を飛翔していた。
「む…あれは」
そこにいたのは見たことのない姿をした物だった。マゼンタと黒を基調としたそのバリアジャケット。そしてその顔までも隠した男。ビルの屋上に立ち、銃を持って自分たちに引き金を引く。ゼストはそれを避けると、その男がいるビルの屋上に立った。
「何者だ?」
「仮面ライダーディケイド」
「なるほど、スカリエッティが言っていた破壊者・・・貴様のことか」
ゼストが槍を構える。すると、ディケイドもライドブッカーをを構えた。
「さて、おっぱじめるか・・・あんたにスカリエッティの居場所、吐いてもらいたいからな」
ディケイドはゼストに剣を振るった。

一方機動六課隊舎。こちらも士の予測どおり、襲撃を受けていた。
「はあ!」
チンクがスティンガーを投げ、ガシェットを破壊する。
「くっ!さすがはドクターか・・・これだけの戦力を送ってくるとは・・・」
チンクは稼動暦も長く、それなりにドクターのことを理解しているつもりでいる。これだけのものを送るということは、ここに何か目的のものがあるということ。しかし、ここにレリックはない。つまり、目的は他のもの。その中で、目的のものが一つ浮かんだ。
「ヴィヴィオ!」
チンクはガシェットを蹴散らし、ヴィヴィオがいるはずの部屋に向かった。するとそこには、養母のアイナが倒れていた。気絶している。そしてそこに空いた大穴。チンクはそこから出た。すると、そこにはシャマルとザフィーラが倒れていた。
「しっかりしろ・・・!」
「大丈夫・・・まだ・・・」
シャマルがゆっくりと立ち上がる。ザフィーラは完璧ダウンだ。
「ほう、チンクか・・・」
聞いたことのある声が聞こえた。チンクが顔を上げる。すると、そこにはナンバーズ3のトーレ、そしてナンバーズ7のセッテがいた。その後ろには、大量のガシェット。
「トーレに・・・セッテか・・・」
「意外だな。ドクターに敵方に捕まったと聞いていたが、まさか寝返ったとは・・・」
「寝返った・・・か・・・確かにそうかもしれないな・・・」
フッ。と、チンクが笑い、愛用のスティンガーを構えた。
「しかし何故だ?お前がドクターを裏切るとは・・・」
「裏切ったつもりはない。私とセインはドクターに裏切られたのだ。」
「何・・・?」
トーレが眉をひそめる。嘘を言ってるようには見えない。
「この際はっきり言おう。ドクターはもはや、我々をどうとも思ってはない。」
「どういう意味だ?」
「そのままの意味だ。ドクターは怪人を使い、管理局を壊滅させるつもりだ。それには、我々戦闘機人は不要と考えている。」
「そんなこと信じるとでも・・・」
「実際、セインが通信でそう告げられている。事実だ。」
その言葉に、トーレが驚く。確かに、今回の作戦では自分たちはまるで囮のように使われている。マテリアルの回収のときも、ディエチとクワットロは指示通りの場所で狙撃を行ったが、それはドクターの指示。一見見つかりにくそうな場所だったが、見事管理局に見つかり、ディケイドなる敵と遭遇した。確かに、チンクの言うことは一理ある。しかし・・・
「だが、それがなんだ?我々は遂行された任務をこなす・・・戦闘機人だ!」
「・・・そうか、なら力ずくでもわかってもらうぞ・・・!」
チンクがスティンガーを投げ、トーレはインパルスブレードで、セッテはブーメランブレードを構え、戦闘を開始した。

一方空中。ディケイドとゼストは激戦を繰り広げていた。
「くう!」
「旦那ああ!」
空中でディケイドの振るうライドブッカーを槍型デバイスで受け苦悶の顔を見せるゼストに火炎弾の支援をしながらアギトが叫ぶ。ちなみに空中にゼストが飛んだことで、ディケイドは再びディケイドブレイドへと姿を変えて戦っている。
「はあああ!!」
ゼストは槍の後部、石突き部分からカートリッジを排出し魔力付加を強めた刃でディケイドの剣を弾く。
「貰ったあああ!」
勝利を確信したゼストは最高速度でディケイドブレイドの心臓めがけ刺突を入れる、非殺傷設定でもこの一撃ならば確実に意識を断てる、例え障壁を張ろうと打ち破る自信があった。
「さすが…ヴィータを倒しただけある…」
ディケイドブレイドが笑っているようにも思えた。そして、ディケイドブレイドはライドブッカーからカードを取り出す。
《ATACK RIDE BEAT!》
ディケイドブレイドの腕に炎が宿る。そしてその拳を喰らい、ゼストは墜落した。さらに、ディケイドブレイドが追い討ちをかける。
《ATACK RIDE SLASH!》
「くううう!!」
ゼストは即座に防御障壁を後方に展開しその刃を防ぐが前方のライドブッカーの圧力は増し、刃がゼストの命を刈らんと迫る。
「アギトオオオ!俺ごと撃て!」
「な…でも旦那!」
「構うな!」
「…わかった!」
アギトは形成した巨大な火炎弾を5つ、鍔競り合う二人へと放つ…爆炎と煙が上がり視界を満たす。
「くっ…」
「大丈夫か旦那!」
煙の中から姿を現すゼストにアギトは安堵の笑顔を見せる。
「やったんだな、へっへ〜ん、見たかこの烈火の剣精アギト様の力!あんな変な奴なんか楽勝だぜ」
「いや、まだ終わっていないぞアギト…」
「えっ!旦那〜何言って…」
アギトは言いかけた言葉を飲み込んだ。そこには無傷とはいわないが、火炎弾のせいでところどころが焦げたディケイドブレイドの姿があった。使ったカードはMETALのカード。
「う…嘘だろ…何で?」
アギトは自分の目を疑った、あの状況からあんな攻撃を喰らって無事なのは“人間”ではありえないからだ。
「体を硬化させる力か・・・あの状況でやるとはな」
「ふぅ、今のは危なかった・・・さて・・・」
ディケイドはゼストと同じく地上に着地すると、元の姿に戻り、ライドブッカーを腰に戻した。そして、別のアイテムを手に取った。
「こいつを使って、勝負をつけるぜ」
ディケイドの手には、「ネガの世界」で手に入れた「ケータッチ」が握られていた。

ちょうどそのころ、なのははシグナムと共に、空中のガシェットと、地上から攻撃してくる怪人を倒していた。
「ディバィィィィン・・・バスター!」
なのはのディバインバスターが炸裂し、ガシェットを掃討する。
「なのは!大丈夫か!」
「はい!・・・でも、ヴィータちゃんがやられたって、本当ですか!?」
「ああ、確かだ・・・士が今追撃に向かっている・・・」
「そんな・・・ヴィータちゃんが・・・」
なのはの質問に、シグナムはオルフェノクを倒して答える。ヴィータとは十年来の仲でもあり、そしてその強さも知っている。リインも使っているのにも関わらず負けたという事実を信じられないというのと、その敵に今から士が挑もうという不安が、なのはの中で渦巻いていた。すると、さらに空中からガシェットの増援が現れた。
「くっ!また・・・これじゃあ士さんの援護にいけない・・・!」
「なのは!今は敵を倒すことに集中しろ!」
「っ・・・!はい!」
(士さん・・・どうか、無事でいて・・・!)
なのははガシェットたちに向かって行きながら、士の無事を祈った。

そして機動六課隊舎。そこではナンバーズたちの激しい戦いが繰り広げられていた。
「IS、ランブルデトネイター!」
「IS、ブラインドインパルス!」
「IS、スローターアームズ!」
それぞれのISが激突する。
「ぐぅ・・・!」
「くっ・・・!」
「・・・・!」
二対一にも関わらず、チンクはその二人の攻撃を防ぐ。
「さすがチンクだ。しかし・・・これならどうだ?」
トーレがシャマルたちに目標を向けた。
「っく!させるか・・・!ハードシェル!」
チンクがトーレの攻撃をかばう。それがチンクの隙となった。
「終わりです、チンク姉様・・・」
「しまっ・・・・」
チンクはセッテのブーメランブレードを受け、意識を失った。

所戻ってディケイドとゼストのいる森の中。ディケイドはケータッチを手にしていた。
「なんだ・・・それは」
「ああ、これから本気でやらせてもらおうと思ってな・・・」
その言葉に、アギトが驚く。今まで散々ゼストを追い詰めてきたのが本気でないとは、驚くのは当然だった。
「旦那!もう融合しか・・・」
「いや、だめだ」
「どうして!」
「ここで負担はかけられん・・・もう一度オーバードライブを・・・」
「おいおい、ちゃんと互いで話し合えよ・・・」
ディケイドはため息をついてケータッチを降ろした。
「何のつもりだ?」
「そこの小さい相棒とよく相談しろ。今のまま戦っても、あんたの本望じゃないだろ?」
「ふん・・・言ってくれる・・・」
そんなことを言っていると、ゼストの前に、3人の女性が現れた。それはノーヴェとウェンディ、そしてディード。スカリエッティの配下の戦闘機人である。
「ほぅ、増援か?」
「そんなところだ・・・テメェ、セインたちを返しやがれ!」
「待つっすよノーヴェ。仮面ライダーディケイド。お前と話したい相手がいるっす」
ウェンディがそう言うと、ガシェットから映像が映し出される。そこにいるのは一人の男。
「やあ、久しぶりだね?大ショッカーの大統領・・・いや、門矢士・・・」
「お前がスカリエッティ・・・」
ディケイドは画面越しのスカリエッティを見た。夢で見たあの男である。
「聞いた話だと、記憶喪失・・・と聞いたが、私のことは覚えているかい?」
「ああ、だいたいな・・・」
「そうか、ならば、再び私と手を組まないか?そうすれば君の望む、全ての世界を手にできるぞ!」
そのスカリエッティを、ディケイドは仮面の下でゴミを見るような目で見つめていた。
「あんたと組むつもりはない。」
「ほう、その理由は?」
「俺はあんたが気に入らない・・・それだけだ」
「以前の君はそのようなことを言ったことはなかったが・・・なるほど、記憶をなくしたことで正義にでも目覚めたのかな?」
「正義?そんなものに目覚めた覚えはないぜ・・・ただ・・・」
そう、溢れ出る感情。それは限りのない怒りだ。
「お前を見ていると心底腹が立つ!」
そう言ってディケイドはライドブッカーを構え、ガシェットを撃ち抜いた。そして、剣を構える。
「さあ、スカリエッティの居場所を言え・・・今なら危害は加えない」
「ふざけんな!チンク姉とセインを返しやがれ!」
「お前ら、スカリエッティが自分たちを捨て駒だと思ってるのがわからないのか?」
「な、何!?」
ディケイドは冷静にその説明を続ける。
「セインの話だと、お前らはスカリエッティにとってはもう不要な存在らしい。今回の襲撃も怪人たちがメインだった。気がつかなかったか?」
「うるせぇ!誰がお前の言うことなんか信じるかよ!ボコしてドクターの所に連れてってやる!」
「ま、もともとそういう作戦だったから、しょうがないッスねぇ」
「了解です、お姉さま」
三人が固有武装を構えた。ディケイドも、その手にケータッチを取った。
「まあ、お前らが言葉でわかるはずもないか。なら、やらせてもらうぜ」
そう言って、ディケイドはパネルカードを入れ、ケータッチに触れた。
《KUUGA AGITO RYUUKI FAIZ BLADE HIBIKI KABUTO DEN−O KIVA FINAL KAMEN RIDE DECADE!》
ディケイドの額にディケイドコンプリートフォームのカードが装着され、装甲が変わった。その装甲にクウガからキバまでのライダーカードが装着された。そして、ディケイドは「仮面ライダーディケイドコンプリートフォーム」になった。
「・・・!?」
「変わった・・・」
「関係ねぇ!ぶっ潰してやる!」
そう言ってノーヴェが突っ込む。ディケイドはその拳を受け流し、蹴り飛ばす。
「がぁ!」
「ノーヴェ!」
「やめとけ、今のお前らじゃ勝てねえよ。」
「IS ツインブレイズ!」
ディードがツインブレイズを放つ。しかし、ディケイドはそれを捌き、切り捨てた。
「うぅ!」
「さて、吐いてもらうぜ、スカリエッティの居場所。」
「この!エリアルキャノン!」
ウェンディがエネルギーをチャージする。
「・・・どうやら、言葉は無駄らしいな。なら、実力行使だ。」
そう言ってディケイドはケータッチのパネルを押す。
《FAIZ Kamen Ride Blaster!》
電子音と共に、ディケイドの隣にファイズブラスターフォームが現れる。そして、ディケイドと同じ動きをする。
《Final Atack Ride FA FA FA FAIZ!》
ディケイドがライドブッカーを向けた。
「発射!」
その瞬間、ウェンディがエリアルキャノンを発射した。それと同時に、ディケイドもブラスターを発射した。エリアルキャノンが飲み込まれ、ウェンディにブラスターが直撃した。
「ああああああああああああああああ!!!!!!!!」
ウェンディはブラスターに飲み込まれ、そのまま倒れてしまった。
「頑丈だな、さて・・・残るは・・・って、もういねえ」
そこにゼストの姿はなかった。そこに、セインがやって来る。
「士さん!」
「セインか・・・」
「み、みんな・・・」
「安心しろ。死んでねえよ」
確かに、3人とも気絶しているだけだ。セインは3人を横に寝かせる。
「士さん、何があったの?」
「ああ、ゼストとかいう騎士と戦ったら、こいつらが来てスカリエッティと会話した」
「え、ドクターと?なんて言ってたの?」
「俺と手を組め・・・だそうだ」
セインはこの時、初めて士が怖いと感じた。その3人のナンバーズを圧倒するほどの力。そして、そのディケイド自身に、セインは恐怖していた。そしてその2時間後、なのはたちが駆けつけ、士たちは聖王病院へと向かっていった。

つづく



あとがき
お久しぶりです!年末なので書きました!けっこうグダグダになってしまってすいません(汗
とりあえず次回から最終章です。ライダー対戦2010も始まりましたし、こちらも負けずに書いていこうと思います。今日はこの辺で。それでわw

次回、仮面ライダーディケイド
動き始めた無限の欲望。そして明かされる士の正体。その時、士は?
さらにとうとう見つかった「士の世界」士のとった思わぬ行動とは!?
第11話「破壊者の離脱」
全てを破壊し、全てをつなげ!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのはStrikieS×ディケイド ( No.13 )
日時: 2010/01/16 23:04
名前: ZERO 

人は自分の失敗を直視できないことが多い。そして、それは破壊者も同等である。

第11話「破壊者の離脱」

機動六課襲撃から次の日。士は聖王病院へと訪れていた。それというのも、セインがチンクの見舞いに行きたいと言い出したからだ。
「チンク姉、大丈夫?」
「ああ、すまない・・・大丈夫だ」
「無理はするな。体のほうは悪いんだろ」
士がチンクを気遣い、ベッドの布団を深く掛ける。
「すまない士、ヴィヴィオを・・・・・・」
「気にするな、お前のせいじゃない」
「それと、他の妹たちを助けてくれたとか・・・・・・」
「助けたかどうかは知らないが、捕獲しただけだ」
そう、チンクの横には、士が倒したウェンディ、ディート、オットー、ノーヴェが眠っている。
「だが、ドクターから逃れたのは間違いないことだ。ありがとう、士」
「気にするな。俺は少し出てくる。セイン、しばらくそこにいろ」
そう言って士は病室を後にした。そこにはクロノ・ハラオウンが待っていた。
「やあ、久しぶりだな」
「ああ、そうだな。それで、用というのは?」
「君の世界が判明した。かなり、奇跡的にな」
クロノは言うと、その世界の座標を掲示した。
「そうか、ならこの世界に用はないな・・・・・」
「・・・・・・本当にこの世界を出て行くのか?」
「どういう意味だ?」
「機動六課の今の状態は知っているだろう。なのに何故力になろうとしない?」
そう、機動六課の現状は最悪だった。フォワードはスバル、エリオが負傷。ヴィータとリインも負傷し、隊舎はボロボロ。シャマルは大怪我こそしていないが、ザフィーラが重体で、ヴァイスは峠を越えたばかりだ。
「知るか。俺はこの世界には関係ない。」
そう言って士はクロノを置いてロビーへと向かっていった。

そこはスカリエッティのアジト

「ふっふっふ・・・できた・・・できたぞ!これこそ私の求めた究極の力だ!」
スカリエッティが高らかに声を上げる。その手には紫色に歪んだディケイドライバーがあった。
「ドクター・・・その、それは?」
ウーノが恐る恐る聞くと、スカリエッティは笑う。
「これこそ、大ショッカーが作り出した究極のデバイス・・・」
「デバイス、それが?」
「正確にはディケイドライバー・・・ライダーの変身ツールだ。これと聖王の揺りかごがあれば、世界は私のものになる。」
「ドクター、ついに動くんですねぇ」
クワットロが嬉しそうにいう。そこにいるのはナンバーズと世界で名を馳せてきた怪人たち。
「さあ、祭りを始めるよ・・・いよいよ、ついに!」
スカリエッティが高らかに笑う。その後ろには、ヴィヴィオが座り、眠っていた。

戻って聖王病院。ロビーに行くと、機動六課の面々が揃っていた。
「あ、士さん・・・」
はやてが言って、全員が士を見た。
「だいたいいるのか。なら丁度いい、お前らに話がある」
「話・・・?」
フェイトが首を傾げる。その瞬間、士がとんでもないことを口にした。
「今日限り、俺はここを、この世界から出て行く」
「え?」
はやてが呆然とする。言っている意味がわからない。そういう顔だ。
「機動六課を抜けるってことだ」
「そ、そんな・・・!」
ティアナが驚きの声を上げ、ヴィータが士に掴みかかる。
「てめえ!どういうことだ!」
「俺のいた世界が見つかった。俺は、もうこの世界にいる必要はないということだ」
「でも、ヴィヴィオはどうするんですか!?きっと助けを・・・・・・」
フェイトが言うが、士は気にしない。
「俺には俺の旅がある。こんなところで、立ち止まるわけにはいかない」
そう言って士はロビーを後にした。

機動六課の跡地。士は半壊した六課宿舎で少ない自分の荷物の中から最低限の物を整理していた。
「士さん!」
よく通る声が響き、士の前に痛々しい傷を引きずってスバルが現れる、士が六課を去ると聞いて病院を抜け出して来たのだった。
「何だ、スバル。そんな状態で・・・」
「その・・・六課を出てくって・・・本当ですか?」
「ああ」
「そうですか」
士は小さな鞄に荷物を詰め終えるとスバルの横を通り過ぎ、部屋を後にしようと足を進める。
「あの士さん…その」
立ち去る士の背中にスバルは必死で言葉を紡ごうとするが上手く口から出ない、しかし先に口を開いたのは士だった。
「スバル、一つ聞いていいか」
「えっ?は、はい」
「お前は先の敵と同じ、戦闘機人だった。」
「えっと…その…はい」
「お前は憎くはないのか?」
「憎い…ですか?」
「自分と同じ存在に母を殺されて、他の戦闘機人が憎いと思ったことはないのか?」
スバルの出生の秘密と彼女の母クイントの死の原因である戦闘機人事件の話を聞いた士は、スバルとの最後になるだろう会話にて胸中に湧いた疑問を口にした。かつて自分も、組織に裏切られ、絶望した時があった。そんな同じ負の感情を持つスバルに、士は聞いていた。
「それは…たぶん昔は感じたかもしれないです…」
悲しそうな顔をして母の喪失の過去を思い、スバルは顔を伏せて言葉をかみ締める。
「でも…きっとお母さんはそんな事を望んでないから…それに…」
言葉を紡ぎながら顔を上げたスバルは今まで士に見せた中で最高の笑顔で彼に答えた。
「私は魔法を…泣いてる誰かを助ける為に使っていきたいから」
「……そうか」
小さく呟くと士はそんなスバルから目を背け、その場を去ろうと歩き始める。
「士さん…あの…今までありがとうございました!!」
「…ああ、元気でな」
スバルは立ち去士の背中に頭を下げた、士は静かにその場を去り姿を消した、しかし彼が向かったのは宿舎出口でなく半壊した宿舎の屋上であった。

「時間をとらせてすいません」
そこにいたのはなのはだった。
「気にするな。で、何のようだ?」
「みんなから聞きました。どうして、士さんはここを出て行くんですか?」
「言ったはずだ。俺は、旅の途中だ。こんなところでは立ち止まっていられない。」
「嘘です。あなたはそんな人じゃない。」
なのはは真剣な目で士を見る。
「事実から目を背けていますね?自分のせいでこうなったって」
「・・・ああそうだ。だから俺は逃げる。これでいいのか?」
士はぶっきらぼうに言う。すると、なのはが手を振り上げた。

―――パァン!

士の頬が赤く腫れた。
「ふざけないでください!」
「ふざけてない。俺のせいでこうなった。事実だろ」
「じゃあなんでそれを償おうとしないんですか!」
なのはの目から涙が流れる。
「あなたは、どこまでも優しい人です・・・どうして・・・」
士はなのはの頭を優しく撫でた。
「俺のせいで世界は崩壊に向かっている。なら、俺は一刻も早く、この世界から出て行かなければならない」
それが士の本音だった。怪人たちをこの世界に招いたのは自分。ならば、自分は一刻も早く、自分の世界に戻り、旅を終わらせなくてはいけないのだ。
「私は・・・そんなこと思いません!士さんは・・・」
「俺は破壊者だ・・・・・・だから、お前らとは相容れない」
そう言って士はなのはに背を向けた。しかし、なのはは走って回り込み、士に抱きついた。
「なのは・・・?」
「士さん・・・行かないでください・・・私は・・・」
なのはは強く、強く士を抱きしめる。その士の優しさ。それがなのはには恋しかった。
「私は、士さんが好きです・・・だから、行かないでください・・・・・・」
そう言ってなのはは士と唇を重ねた。数秒で離れると、士は悲しい目でなのはを見ていた。
「なのは・・・・・・」
「・・・?」
「すまない」
「!?」
なのはの首筋に衝撃が走り、士の方へと倒れこんだ。士はなのはの寝首を叩いたのだ。士はその頬をさすりながら、なのはをおぶった。その殴られた頬の痛みは、今まで受けてきたライダーや怪人たちの攻撃よりも、激しく、痛いものだった。

つづく



あとがき
お久しぶりです。最近は更新できなくてすいません。とりあえずもうすぐ終わらせるつもりなので、最後まで見捨てないでいただきたいとおもいます。それではw

次回、仮面ライダーディケイド
六課を抜けた士。それと同時に、スカリエッティはゆりかごと怪人を使ってミッドに向けて侵攻を始める。士は転送ポートで一息つきながらも、その光景を見つめる。その士の理由は!?そして残された機動六課の運命は!?
第十二話「残された意思と破壊者の絆」
全てを破壊し、全てを繋げ!
メンテ

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